桜花賞特別予想!

GIだから毎回やる、というわけではないんですが、普通の予想
コーナーに書くと長くなり過ぎる感じがするので、別コーナーに
しました。毎度毎度テキストだらけで恐縮ですが、なにとぞお付
き合い下さいますよう、お願い申し上げます。

1.人気馬は抑えまで

恐らく、1〜3番人気はフサイチエアデール、スティンガー、ゴ
ッドインチーフということになるだろう。このそれぞれは抑えま
での評価とした。特にフサイチエアデールは、抑えの△こそつけ
たものの、△の中では最下位の評価だ。理由は、やはり戦ってき
た相手が弱いということに尽きる。4歳牝特組は他もみんな無印
にした。時計は標準としても、勝ちっぷりが目立っているわけだ
が、2着のステファニーチャンがレース前から「フケ気味で、本
調子にはない」という状態だったことを考えてもよく分かる。今
週、武豊Jも「人気になり過ぎじゃないですか?」と口にしたと
耳にしているが、当方もそう思う。なら無印に、というのもいい
のだが、自在の脚質は桜花賞の最大の武器。人気とのバランスを
考えると、元取りの抑えまで。
続いてスティンガー。当初は○を予定していた。それ以上に魅力
ある馬が浮上してきたということが、シルシを落とした最大の理
由なのだが、いくら何でも藤沢和厩舎というだけで人気になりす
ぎてはいないだろうか。これが普通の厩舎なら、久々が懸念され
て軽視されるパターンだ。もちろん、常識が通じないからこそ、
ハイレベルな成績でリーディングを獲り続けるのだが、これが東
京のマイル戦ならともかく、紛れの多い阪神のマイル戦。ちょっ
としたことで、命取りになりかねない。外枠希望が外れたことも
あまりいい材料ではないだろう。
ゴッドインチーフは、これまでの安定感を思えば、本命にしても
おかしくない馬だ。しかし、この馬が多くの馬の物差しになって
いるように、無敵の強さではない。桜花賞というレースは、こう
いう「安定感はあるものの、取りこぼしもある」タイプが上位に
来ないものだ。いまだ重賞を勝っていないことは意外だが、それ
こそ勝ち切れない証明でもある。直前の猛追い切りでさらに人気
は上がるだろうが、この反動も考えられなくはない。

2.本命はプリモディーネ

しばらく前から宣言しているように、本命にはプリモディーネを
推す。この馬のデビュー戦を、直線だけグリーンチャンネルで見
た記憶が、今なお、よみがえってくる。ダート戦だったが、直線
の致命的な不利を克服してスパッと切れたあの脚。そして響きの
いい名前。この2点が忘れられず、血統も芝向きとあって、ファ
ンタジーSでは本命に推した。今でも「外を回り過ぎたゴッドイ
ンチーフは強かった」などといわれているが、キャリア1戦、初
芝だったことを考えれば、ゴッドとの差も詰まると考える必要は
ない。唯一、気になるのは体重。前走は「あくまでトライアル」
と陣営は割り切っていたようだが、そうは言っても8キロの馬体
減はひっかかる。できれば6〜10キロのプラス体重で出てきて
ほしいが、先週、今週の動き、陣営のコメントを聞いていると、
すべては思い通りにきている様子。極端に減ることがない限り、
「ホンマにようなっとる」という西橋調教師の自信が現実のもの
となるだろう。アフリートというと、ややスピードに秀で過ぎて
いるイメージもあるが、母の父がマルゼンスキーという配合なら
ば、バランスも取れている。馬込みもいとわない馬だけに、もう
少し内枠でも良かったように思うが、あとは福永Jに託そう。

3.相手には

当初の予定を変更して、相手の本線に抜擢したのはトゥザヴィク
トリーとワンダーガール。前者は、前走の中間に熱発し、4歳牝
特を使えなかった。それでも、追い不足を承知で使ったアネモネ
Sを叩いた効果で「すごく良くなっている」という早川厩務員の
笑顔が出てきた。この馬、本質的には2000mくらいあった方
がいいように思うのだが、うまいこと外枠を引いたので、スムー
ズに流れに乗れそうだ。イメージとしては、シスタートウショウ
に似た感じがある。続いてワンダーガールだが、これはすずらん
賞の強烈な末脚が印象的だった。1頭だけ次元の違う末脚を披露
して、その日のメーンを勝ったマイネルプラチナムともども、シ
ルヴァーエンディングここにあり、をイメージづけたわけだが、
この馬が中央に入厩してからわずか2日後に、加藤Jにインタビ
ューをしたことが記憶に残っている。「今年はラインアップが揃
っている」ということで、ペインテドブラックとともに名前を挙
げたのがこの馬だった。もちろん、すずらん賞のことは覚えてい
たから、驚いたものだが、入厩からたった2日でダービージョッ
キーが「楽しみ」と口にしたことはインプットされている。前走
はわざわざ栗東に入厩させ、当日に輸送という経験を積ませた。
これこそ、本番を意識したもので、陣営はこれでつかんだ手応え
をアピール。プリモディーネ同様、あくまでトライアルだった1
戦を叩いて、上昇は明らかだ。前走では前につけたが、恐らく、
これも加藤Jの「試走」だと思う。今回は内ラチ沿いを回って、
差しに徹するはずだ。距離は違うが、作戦はホクトベガ、馬自身
はオグリローマンのイメージがある。この2頭の馬連も買う。

4.穴なら

人気3頭の他に、抑え3頭としてハギノスプレンダー、ウメノフ
ァイバー、ゴールデンベルに△をつけた。ハギノは、あまり好き
ではないヘクター産駒だが、好タイムの未勝利勝ち(フサイチエ
アデールを負かした)や、休み明けでの前走の走り、その後の反
動もないことから、2着ならば、の抑え。ウメノは、デビュー戦
から見続け、函館3歳S以降、ひたすら本命を打ち続けた馬だ。
相沢調教師という方の人柄も併せて、心情的には最も勝ってほし
い馬と言える。が、阪神3歳牝馬Sのレースぶりが頭に焼き付い
て離れない。やはり力の要る馬場は合わないのだろう。「距離は
桜花賞、馬場はオークスがいいんだけど」と前走の後に相沢師は
口にしていた。全く同感だ。一応、△をつけたが、もしも馬場が
悪化するなら、無印に落とすだろう。大穴なら、という意味では
ゴールデンベル。芝では3戦して500万での4着が最高だが、
血統は芝でこそだし、ここ2戦を中1週で使いながら、馬体重の
変動がない(どころか前走は太かったそうだ)。松田国調教師も
「オークスの方が向きそうなタイプだけど、ここ2戦でマイル戦
にも対応できる競馬をすることができた。乱戦になれば突っ込ん
でくるかもしれませんよ」とフサイチに負けず劣らずの言葉を聞
かせてくれた。
もしウメノを無印にする時は、△をクリムゾンクローバに追加す
ることになる。新馬でウメノファイバーの2着した時には「この
後、出世しそうだな」と思ったものだが、意に反して10戦目と
なる3走前が初勝利。何度もレースを見ていたが、面白いくらい
に詰めが甘くて最後に止まっていた。それでも調教の動きはいつ
も抜群で、きっかけさえつかめれば、と思っていたものだ。その
きっかけが前走のように思う。芝に替わり、体が絞れたことが好
走の要因だろうが、恐らく良馬場でも全く問題ないタイプだ。

 

皆さま、案の定、こんなにも長くなってしまいました。最後まで
読んで下さった方、本当にお疲れ様でした。これが徒労に終わら
ないでくれるといいのですが…。とにかく、この春、最も馬券的
妙味の大きいGIだと思っています。頑張れ、祐一!最後の直線
は、中山競馬場で「ユーイチ!」と絶叫したいと思います。

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