4月の日記(前半)

15日(土)

朝から、体に猛烈な疲れを感じている。昨夜は8時間という珍しいくらい
の長時間睡眠を取ったが、それでもまるで自分の体ではないようだ。しか
し、無理してまで追いかけた中山グランドJのレースのすばらしさ(落馬
はあったが、大竹柵、大土塁の全馬クリアなど)、そして馬券を的中させ
ることができ、多少なりとも報われた思いがする。明日は皐月賞。自分と
しての大一番は終わってしまったが、純粋に仕事として取り組み、きちん
といい仕事をせねばならない。きょうはよく眠れるといいなぁ。

14日(金)

朝の模様は別項で触れているが、週刊誌記者となっている自分の立場では
朝追い(前日追い)を取材するケースはなかった。スポーツ紙の記者なら
当たり前の仕事なのだが、これがなかなか楽しいもの。人のいない競馬場
で動きを見て、厩舎まで取材に行く。それにしても、グランドジャンプの
レースが楽しみでならない。出津Jが「ヘルメットに、神風・のハチマキ
でも巻いてったろかな」とか「外国人騎手は体重が重そうやなぁ。夜のレ
セプションパーティーでカイバ食わし込んだろか」とか笑わせてくれたこ
とが愉快だった。もっとも、その後、のんびりするつもりだったが、ほん
の2時間弱の昼寝しかしていない。肝心なのは明日。仕事、大丈夫かな?

13日(木)

美浦は強風が吹いていて、かなり桜の花が散っていた。昨日は多くの厩舎
で花見を行っていたようで、ホントに昨日のうちでよかったと思う。今週
は中山グランドジャンプ、皐月賞と続く。これも気合を入れねばならない
ところだが、来週の取材は天皇賞と青葉賞。またまた関東馬は出る幕なし
という形になってしまった。必然的に栗東出張。体調不良のままでは、と
てもではないが体が持たない。明日は中山に行った後、のんびりしたいと
思う。

12日(水)

前日の頭痛は、小康状態。あまり悪くなるようだったら、帰京も考えてい
たが、これなら大丈夫そうだ。とにかく無理せず、休める時に休もうと思
うばかりである。グランドジャンプは、今のところ全馬出走の態勢。コバ
ノスコッチが除外対象となっている。報道陣も、関係者も、外国馬の強さ
やレースについては、五里霧中という感じ。果たしてどんなレースになる
のか分からないが、ひとつだけ確かなことは、平地以上に日本馬の経験、
すなわち地の利が生きるはずだろうということだ。
で、夜はトレセンの同世代の4人と飲みに出かけた。新婚さんに新米パパ
などの組み合わせで、まだ文句無しの独身生活を歩む自分としては、少し
考えさせられる部分もあったりしつつ、かといって何か考えが変わったと
も思わなかったり…。でも、楽しい時間だったことだけは確かだ。きょう
は花見に顔を出し、午後も厩舎回りがありと、とにかく忙しかった…。

11日(火)

偏頭痛というのだろうか。どうにも頭痛がひどい。イライラするし、集中
力に欠ける。まあ、朝に取材している分には、あまり気にならないのだが
午後に原稿を書く段階になってくると、痛みが気になって仕方ない。原因
はよく分からないのだが、早いところ治まってほしいと思うばかりだ。さ
て、今週の開催が終わると、もう東京開催が始まる。開幕週のメーンは、
我が社の社杯。桜花賞から中1週で向かう有力馬もいることなので、状態
を見極めたいと思う。

10日(月)

正直に言って「悔しいな」という言葉しか出てこない。中山グランドジャ
ンプを少しでも盛り上げたいと努力しているつもりではあるのだが、本日
発売の我が雑誌と、ライバル誌を見比べてみれば、その差異は一目瞭然。
力を入れる、とは、こういう誌面作りを言うのだろう。そして、熱心に外
国馬のプロフィールや各国の障害事情などを触れている(自分のコンテン
ツより、はるかに細かく触れられている…)だけでなく、記者から見た苦
言を呈するコラムまで掲載されている。もうお手上げ、というよりほかに
ない。白黒ページを2ページ割くだけでも、多すぎるのでは? という声
が出るのが、ウチの雑誌だ。決して編集方針を批判するわけではない。だ
が、どうせやるなら、あのくらいやってみたいと個人的に思うということ
である。きょうアップロードしたのは、手始めのもの。先週、今週で取材
したことを、少しずつでも色づけしていきたいと思う。まあ、外国馬につ
いての取材は、自分の仕事上、無理なのだが…。

9日(日)

何というか、この、もとから分かっている自分の意志の弱さではあるのだ
が、こうまで同じことを続けると、さしものバカでも自分の愚かさに情け
なく感じる。前半の気のないレースに手を出し、その損害を埋めるべく他
のレースに手を出し、結果として自分が予想した堅いレースを見送ったり
して、勝負レースの時には運気が下がり切っているというわけだ。まあ、
言葉にしてしまえばそれまでのことだが、金銭的にも手痛い出費が3週続
き、精神状態にも悪影響を及ぼす行為をみずから続けているのは、明らか
にいただけない。週末には待望の中山グランドジャンプも控えているだけ
に、心底、気持ちを新たにして、臨みたいと思う。久々の美浦で、命の洗
濯でもしたいものだが、要は自分の心がけだもんな…。
「誰か、バカにつける薬を下さい」

8日(土)

ハードローテーションを考慮した会社からお休みの措置をいただいたのだ
が、当然のように朝の1Rから中山へ。しかも、翌日の桜花賞出張グッズ
をすべて用意して、ジャケット着用のいでたちだから、全然休みという感
覚はないものの、ひたすら仕事している人々を尻目に、日がな1日馬券を
買い続けるというのも、ちょっと心苦しかった。記者室でも目立たない位
置にいたつもりだったが、日ごろの言動が面白すぎるせいか、どうしても
注目されてしまうようだ。とりあえず、ひっそりと過ごすよう、努力して
みたが、さて、どう受け取られていたことやら。明日は阪神。笑って帰京
して、お土産のひとつも持って来週の美浦に行きたいものである。

7日(金)

前夜、半ば自棄酒のように飲みに行き、帰宅はAM4:00。このところ
もともと飲めない酒を飲む機会が増えている。ま、あまり弱いのも困りも
のだから、これで強くなればいいのだが、最近になってグチを言いながら
酒を飲むことが増えてきたのはよくない傾向だろう。川崎の桜花賞(競輪
である)に行くつもりもあったが、寝る段階で断念していた。きょうはダ
ラダラと家で過ごし、本を読みながら会社に立ち寄ってグランドジャンプ
の原稿に目を通し、またダラダラと過ごす。会社に寄ることが別に苦痛で
はないだけに、休みってのはこうしてダラダラ過ごすもんだよな。うん。

6日(木)

前日からマズイとは思っていたが、想像していた以上に原稿が多く、栗東
を出発するのが遅れた。とにかく久しぶりに頭痛に襲われるくらい、パソ
コンに向かったわけである。東京に帰る新幹線の中で中山GJのコンテン
ツを作り始めたが、早々に頓挫。何とか、土日をメドに立ち上げたいとは
思っているのだが…。まあ、その一部となる話ではあるが、次週の人物も
の原稿として、出津Jに取材をした。障害レースに対する意欲、思いなど
を長い時間にわたってたくさん聞かせてもらったが、あまりにもいい話が
多すぎ、原稿に書き切れなかったことが残念だ。こういう時には、いくら
原稿が多くても、もっと書きたかったと思う。そんな裏話も、中山GJの
企画に盛り込めれば、と考えている次第だ。

5日(水)

今週の取材は、もちろんメーンが皐月賞。しかし、もうひとつ、大きな目
的がある。記念すべき第1回の国際障害レース、中山グランドジャンプの
1週前取材だ。詳細は別ページを立ち上げる予定(臨時ながら、新コンテ
ンツとして考えている)なので、そこに譲るが、この仕事をやって思うの
は、障害ジョッキーの皆さんの情報の確かさ。ライバルといっても、少し
お手馬がかち合えば、すぐに自分の元に回ってくる可能性があるだけに、
オープン馬などの動向は驚くほどしっかりと把握している。まあ、特集は
外国馬についてのものがメーンとなるが、日本馬との比較などについての
結論は、次週の予想コーナーで答えとして出すつもりだ。
ところで…。きょうは偉そうなことは一つも言えない。昨晩、2週連続の
賭けカラオケに行き(昼も飲んだくれたにもかかわらず)、帰宅が遅くな
ったために、けさは出遅れをカマしてしまったのだ。大きな遅れではなか
ったものの、気を利かせて電話してくれた某記者の親切がなければ、いつ
まで寝ていたか分からない。競馬記者歴4年目にして、初の水曜寝坊…。
仕事に支障がなかったことが唯一の救いだが、気持ちを入れ替えて臨まね
ばならないと猛省している。きょうは早く帰宅しましたよ。さすがに…。

4日(火)

親しい人々が多い美浦が恋しいことは事実だが、栗東には栗東の良さがあ
る。とにかく、厩舎の人々が非常にフレンドリーなのだ。もちろん、中に
は気難しい人もいる(気難しい人となると、逆に美浦の比にならないくら
いツライ思いをすることになる)のだが、全般的にやたらとフレンドリー
な方々が多い。と、前もって言い訳しておいて、きょうもさんざん飲んだ
くれた。しかも昼間から…。いや、別に飲みたくて行ったわけではない。
初めて行く厩舎で、おもむろに言われるのだ。
「おう、まあ一杯やってい
けや」「馬のこともあるけど、まずは酒を通して築かれる人間関係やで」
「こうして酒を飲んで、ええ話も聞けるわけや」
。などなどの会話を続け
ているうちに、相手が同情するほどに真っ赤になって、千鳥足で記者席に
向かう。「おまえ、飲んでるな」。周囲の冷たい視線が突き刺さる中で、
仕事にいそしんだわけである。来週の原稿、酔っ払っているかもな…。

3日(月)

きょうは、久々にナマの競輪を見に行ってきた。出勤前に、花月園競輪場
に寄ってきたのである。目当ては2R。1月25日の日記で触れていた、
佐藤賢治選手のデビュー節である。初日は残念ながら8着に終わり、人気
を裏切っていた
(競輪を知らない方のために解説すると、競輪選手はデビ
ュー直後は最もランクの低いB級からスタートするが、学校卒業直後の若
手は脚力に優るケースが多く、初の実戦でも人気になることが普通)
。2
日目のきょうこそ巻き返してくれると信じ、約束していたとおりに応援に
出向いたのである。レースでは、積極的に先手を奪って逃げたものの、最
終コーナーでいっぱいになってしまい、またも完敗。平日の午前から競輪
場に詰め掛ける熱心な(別名・働くことがキライな)人々から、手厳しい
ヤジを受けてしまっていた。きょうび、中央競馬ではヤジなど滅多なこと
ではお目にかかれない。逆にヤジなどを飛ばせば、周りから白い目で見ら
れるのが普通だ。しかし、競輪場は違う。「バカヤロー」くらいはかわい
いもので「選手なんかやめちまえ」「二度とここに来るな」とか、さらに
書くこともはばかられる言葉が浴びせられる。競艇やオートでも、ヤジは
聞こえない状況だから、唯一、バクチで真剣な罵詈雑言が飛び交う場所、
それが競輪場であり、選手はそれに耐えねばならない。恐らく、きょう、
誰よりも悔しかったのは佐藤選手だ。競輪選手には、逃げることが得意な
選手と不得意な選手がいる。きょうはラインの先輩を勝たせることに専念
し、実際に勝たせた。デビューからしばらくのうちは、不得手でも逃げて
先輩に貢献するのが、競輪における若手の務め。なかなかうまくいかない
こともあると思うが、頑張ってほしいと思う。明日こそ初勝利目指して、
頑張れ、佐藤賢治! 皆さんも応援よろしく!
ところで、ヤジで思い出した。中山の検量室前は、ファンからよく見える
のだが、先週、酔っ払いのオッサンがやたら大声でいろいろ叫んでいた。
これを見とがめた後藤Jが「あんまり飲みすぎちゃダメだよ!」と注意し
ていたのがおもしろかった。それから、それより面白かったのは、横山典
Jが人気で負けた時のこと。珍しく汚ないヤジが飛び「ヘタクソ!」と罵
られた横山典Jが仕返しに「馬券買うのがヘタクソ!」と言い返していた
ことだ。そう思うと、まだ中央競馬もいるんだな。ああいうファンが。

2日(日)

やはり、せっかく勢いづいたところなのに、最終レースで余分な投資をし
たのがマズかったようだ。きょうは、先週には及ばないものの、またして
も大敗…。どこまでも我慢がきかない自分の性格に、ほとほと嫌気がさし
てくる。ナントカは死ななきゃ治らない…ということだろうな。
明日からは再び栗東へ。そして土曜日に中山でニュージーランドT4歳S
を見届けてから、またまた阪神競馬場へ桜花賞の仕事に行く。ハードなロ
ーテーションは相変わらずだが、そういう日程に臨むにあたって、儲けて
から行くのと、ヤラれて行くのとでは、精神状態が違う。我ながら、気持
ちのコントロールがきかないものだ。反省だけならサルでもできるという
が、完全にサル以下ということである。心のよりどころは、
ベイスターズ
3連勝あるのみ(一昨年と同じだ!)。このまま進撃が続くことだろう。

1日(土)

馬券の調子は確かによく、新聞のコラムにいたってはパーフェクトな当た
りっぷりだった。それはそれでいいのだが、勢いづけてくれたのが8Rの
ミナモトスターだろう。浅野厩舎の上田調教厩務員は、新婚さん。状態に
は自信を見せていたが、実際に結果が出て、とてもうれしそうだった。よ
かった、よかった。
しかし、8、9、11Rで儲けた分をきっちり最終にブチ込んでボロ負け
したあたりが、自分のダメなゆえんである。この癖、ホントに治らんかな
ぁ…。

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