6月の日記(前半)

15日(木)

前日は、ちょっと暗くなってしまったので、明るい内容を。話は先になるが
次週の取材はラジオたんぱ賞がメーン。先週、芝の500万下を勝ったユー
ワシーザーの出否を確かめに、和田厩舎に出向いた。調教師は不在だったが
運良く3名の調教助手と所属の穂苅騎手が勢ぞろい。さっそく聞いてみた。
パカラン「あの〜、すみません。先週勝ったユーワシーザーの今後の予定が
決まっていたら、教えていただきたいのですが…」M助手「今後? ドッグ
フードになる予定だよ」一同「???」M助手
「シーザーだから♪」
一同、揃ってしゃがみこむ、ヨタる、頭を抱えるのリアクション。そこで穂
苅騎手がひとこと「Mさん、そんなことばっかり言うから、和田厩舎に新聞
社が来なくなるんだよ〜」。あまりの下らなさに笑ってしまったが、こんな
愉快なひとコマも、トレセンでは日常なのである。ご安心ください。来週も
取材に行きますから。
追記。M助手は追いうちで「次はビタワン?」と言っていました。みんなに
軽く流されたのは言うまでもないでしょう。

14日(水)

きょうはつらいものを見てしまった。競馬場でもよく見受けられる故障のシ
ーン。だが、調教中の事故となると、なぜか分からないが、より痛ましく感
じられる。故障はつきもの、と言えばそれまでだが、馬運車が入っている間
は調教が一時ストップとなり、厩務員さんが馬のところに駆けつけていく。
時間があったので、つい一部始終を見ていたが、改めて競馬の厳しさ、辛さ
を感じた思いだ。ずっと降り続いていた雨が、よりいっそう、悲しく感じら
れた。うつむいて馬場から徒歩で引き上げる騎乗者の肩もガックリと落ちて
いる。責任を感じているのだろうか。いずれにしても、そうしたギリギリの
線で戦い続けている人と馬とで作り出されるのが競馬。真摯な姿勢で接して
いきたいという思いを新たにした。

13日(火)

来週は宝塚記念、というのがJRAに集中していると当たり前の考え方だが
その3日前には帝王賞が行われる。ある意味、フェブラリーS以上に、ダー
ト王決定戦としての色合いは濃いだけに、楽しみなレースだ。美浦からはフ
ァストフレンド、タイキヘラクレスが出走予定。ウイングアローやメイセイ
オペラとの対決が待たれる。で、そちらの取材もあるのだが、きょうはまず
宝塚記念の取材。グラスワンダーの追い切りは明日に行われる。蛯名J騎乗
の予定なので、手応えを聞くのが楽しみだ。とにかく、雨が止んでほしいの
だが…。ストレスがたまる〜。

12日(月)

掲示板に書いたとおり、歯医者でしてやられ、何だか1日の、いや、1週間
の滑り出しとしては、あまりよくない日である。しかも雨。会社に着いて、
いざ仕事を始めてみると、けっこう忙しい。じゃ、普段はヒマなのかと言わ
れると、多少はうなずけてしまうのだが、特にきょうは忙しかった。ただ、
この先のことを考えると、これくらいは普通。つまり、夏場なのだ。夏場の
方が忙しいのである。牧場への電話取材がこのところ毎週5、6本必要だ。
これ、決して楽なことではないのである。種馬場ならば、種牡馬の近況など
について聞くだけだから、さほど難しくはない。しかし、繁殖牝馬のいる牧
場となると、わけが違う。その牧場の近況はどうか、取材する繁殖牝馬の産
駒の成績はどうか、などを頭に入れておかねばならない。輸入繁殖牝馬など
の場合、近親なども調査しないと、思わぬボロを出してしまうケースもある
のだ。ネットを駆使してあれこれ調べ、電話するのはものの5分くらい。そ
れで、文章になるのはほんの2〜3行である。いや、別にグチったのではな
くて、皆さんの目にふれるごく簡単な文章も、意外な苦労の元に成り立って
いるんですよ、ということを言ってみたかったんです。ハイ。

11日(日)

前夜は家族で話し合っているうちにAM4:00に。わずか2時間半の睡眠
で競馬場に行き、朝からやられまくって、あげく勝負をかけた菖蒲S(まぎ
らわしいな)でもこっぴどい目に遭って、ほうほうの体でメーンレースを迎
えた。ここでも本命馬ミヤギロドリゴがしんがり負けを喫してしまい、先週
と同様、日曜日の新聞コラムで書いた推奨馬は、ビリとブービーという、情
けないを通り越して奇跡的な予想をしてしまったのである。15、13、16、18
頭立ての4つのレースを予想して、すべて
連敗複式にからむなんて、や
ろうと思ってもできることじゃねえぜ。アンビリーバブル。読者の方々、こ
ちらの予想を見てくださっている方々に、非常に申し訳なく思う。
そして何よりひどいのは、中日スポーツ賞4歳Sの万馬券が的中しているこ
とだ。いい加減、というわけではないが、短期放牧前のレースが印象に残っ
ていたため、本命にしたユーワファルコン。強いレースを見せてくれて、自
分がシルシ通りに買って(もちろん小銭です)当たるという珍しいことがあ
ったわけだ。ズルい、と言われればそれまでなのだが、シルシを打つ者とし
ての、せめてもの責任のつもりなので、ご容赦いただきたい。昨夜の家族で
の話し合いの時に「お前、明日は面白いレースはあるか」と言われ、ハセノ
バクシンオーを推奨。親のゼニを預かってハズレ馬券を買い、自分だけ儲け
て帰るのも、不肖の愚息として情けなかったので、土産を持参した。これも
親孝行なのだろうか…。
話は変わるが、JRAの区切りとしては、きょうが上半期の最終日である。
例年なら来週から福島開催(夏競馬)ということだ。HPの予想における収
支は80%をちょっと切るくらいでとどまった。まあ、もっと上を目指して
いくが、なかなかうまくもいかない。それはそれとして、自分が買っている
馬券の収支もつけている。こちらの回収率は75・9%。やはり、自信の鞍
より多くに手を出していれば、回収率の低下は必然だろう。てなわけで、た
まに間違って予想以外の好配当を当てても、他で十分やられとるわけです。
ご理解いただけますよう、そして今後も見放さずに付き合って下さるよう、
改めてよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

10日(土)

久々に裏パーを演じてしまい、払戻窓口にも行くことなく終わった。情けな
い限りである。人間、「下がり」の時は何をやってもダメなもの。ゆうべ、
遅くまでテレビを見てて「お願いモーニング」という番組を見たところ、自
分の運勢は今年、相当悪いらしい(10年周期の最悪の年)。ということは
この先、いったいどうなるのだろうか…。明日はカネがない。わずかに残る
PATの残高と、手持ちのささやかなお金を駆使して、せめてご飯くらいは
食べられるようにしつつ、バクチを打とうと思う。はぁ…。情けない。

9日(金)

まだ夕方前だが、この後が遅くなりそうなので、早めに更新。今から行くの
は仲間内のPOGドラフト会議である。昨今のインターネット情報の氾濫で
プロアマの区別が少なくなっているのは事実だが、それにしてもここ3年、
毎年負けているのだから、面目は丸つぶれ。特に今年は参加15人中14位
という屈辱的な敗北を喫しており、何としてもこの3歳世代は負けられない
気持ちである。ま、毎年「プロの意地を見せる」と言いながら同じ結果なの
で、見る目がないとかいう問題ではなく、ただ単に運がないような気もする
のだが…。とにかく、1年後のきょうは大威張りで迎えたいものである。

8日(木)

前夜は遅くまで遊びまくってしまい、そのまま帰宅せず新宿のカプセルホテ
ルに宿泊。チェックアウトは早く、寝ぼけた頭のまま、フラフラしながら会
社に出社した。あれこれやるうちに、徐々に頭も回転し始めたが、考えてみ
ると、今週は毎日、寝たのが午前3:00過ぎ。来週のライフサイクルを元
に戻すことを考えると、きょうあたりは早く寝ないとマズイな…。とにかく
早いところ寝るとしよう。それにしても、先週、今週と掲示板を見ていて思
うのは
「悪いことはできねえ」ということ。完全に面が割れてるもんな…。

7日(水)

東京ダービーの夢は、あえなく終わった。大学時代に競馬を通じて知り合っ
たT君は、当時高校生。それが、競馬への思いが高じるばかりで、ついに千
葉の育成場に就職した。さらに上を目指して北海道に渡り、馬に乗る修行を
してから大井競馬の厩務員となって、2年ちょっとになるだろうか。何度か
応援に行ってきたが、まさかこんなに早くダービーという舞台にまで立てる
とは思わなかった。競馬の主役は馬だから、彼が持ち馬に恵まれたことはあ
るだろうが、故障することもなく「最高の状態です」と言うほどのデキで大
一番に臨んだのだから、これは素晴らしいことだと思う。大勢の観客が見守
るパドックで、彼が馬をひいていたのを見た時には、ぐっときた。一緒に見
ていたのりさんも、同様の感動だったと思う。結果は11着ということで、
必ずしもいい結果ではなかったが、またきっと、こういう場があることを信
じて待ちたい。いい夢を見せてもらった。今度は単勝馬券も当てさせてもら
って「ありがとう、そしておめでとう」と言えるように頑張ってほしい。

6日(火)

慣れない内勤作業も2日目に突入し、リズムが狂うどころか、ストレスの固
まりになってきた。それを解消すべく、わざわざ東京プリンセス賞の馬券を
電話で依頼して、案の定大ハズレ。いかん、サイクルが狂ってる(ハズレは
いつものことか…)。さて、明日は東京ダービー。学生時代からの友人が担
当する馬が、東京王冠賞に続いて出走する。今まで自分が取材してきた馬に
対しても、ずいぶん思い入れを持って応援してきたが、今回は全く別の気持
ち。もともとの友人が厩務員となるまでの苦労、担当馬についての話、いろ
いろと聞いてきた。勝ち負けは結果だから、どうなってもいいが、鞍上には
全力を出し切る騎乗をしてほしいものである。声を枯らして応援したい。

5日(月)

何やら、ライフサイクルに狂いが生じると、どうもリズムがつかめない。実
に久しぶりに、トレセン取材ではない週である。夏場の種牡馬モノ企画や、
牧場への電話取材などが立て込んでいるため、別にトレセンに行かなくても
事足りるだろう、との判断だ。毎日家に帰る生活というものは、あまり好き
ではないが、内心、たまにはそういうものもやってみたい、というあこがれ
もある。今週は普通のサラリーマンっぽく、通勤の毎日だ。でも、こんなだ
らけたカッコしたサラリーマンは、いねえよなぁ…。

4日(日)

きょうの東京競馬での8〜12Rの配当と、各レースの自分の予想を列記す
る。
8R「2180円=○△」9R「16600円=無◎」10R「833
0円=◎▲」11R「14700円=△○」12R「10600円=△○」

である。唯一当たっているのが、10R。ところが、このレースの時だけ、
仕事に忙殺されて馬券を買えなかったのだ。他のレースは、予想コーナーに
書いてなくても、それなりに手を出している。にもかかわらず、この体たら
く。我ながら呆れるばかりである。このところ、家に帰って玄関を開けると
母親から「○Rのタテ目、買ってたの?」とか「きょうは200何十円の1
つだけ?」とかいう厳しいお出迎えの言葉が浴びせられるのだ。今は家路に
ついた電車の中。きょうの母の言葉は何だろうか…。ちなみに、ゆうべは某
紙記者の身内の送別会のため、帰宅しない旨を電話で伝えたが、その際にも
「9R(カフェブラン◎で的中)は買ったの?」が第一声だった…。我なが
らいい母親である。
それはそれとして、フェアリーキングプローンの勝利には、ある意味、感動
した。馬産がないため、欧米や南半球の馬を輸入して競馬を行っている香港
は、ともすれば格下に見られることも多い。それを、アラン調教師という人
は、日本に限らず、欧州(フェアリーキングプローンは、豪州遠征案もあっ
たそうだ)へも馬を連れて行く。しかも、確実に好走するのだ。並大抵のこ
とではあるまい。きょうはカタコトの英語で「なぜ、これほど積極的に国外
に遠征するのか?」という疑問を、表彰式後の地下道でぶつけた。すると、
アラン師はひとこと「競馬はチャレンジだ」。続けて、日本へのリップサー
ビスも出たが、その「チャレンジだ」という言葉は単刀直入にして、力強か
った。ネットのおかげで、香港の情報も入るようになったわけだが、昨年の
ジャパンCでインディジェナスを抑えた時の気持ちも思い出して、彼らのチ
ャレンジを心から祝福したいと思う。遠征を視野に入れて転厩してきてから
わずか3カ月少々。すばらしい手腕に敬意を表したい。そして、いつの日か
アラン師のインタビュー記事のようなものを書くことができるようになれば
…と思わされた1日だった。

3日(土)

きょうは競馬場勤務は休み。大学時代の競馬サークルの年間総会を兼ねた、
ペーパーオーナーゲーム指名会議に参加してきた。自分が1年生だったころ
に比べると、参加人数は半分くらい。OBもだいぶ年齢を重ねて(設立は昭
和48年!)、参加できない人も増えてきたようだ。それでも、自分が競馬
への興味をより一層深めることになったきっかけが、このサークルのPOG
だった。できる限り、このイベントには参加し続けていきたいと思う。どん
な馬が走るかということを、デビュー前に追求するPOG。血統、厩舎、情
報の内容と、あれこれ学んでいくことで、ずいぶんと競馬に詳しくなってい
ったものだ。そして、今に至る。この体たらくだが…。

2日(金)

思わぬ電話が鳴って、仕方なく朝から起きてしまった。眠い目をこすりつつ
も、本能のおもむくままに花月園競輪場に行く。その後の動向は、掲示板に
あるとおり。行ってみるものだ。う〜、それにしても眠いや。

1日(木)

しばらく前には雨男の名をほしいままにしていた自分だが、きょうは珍しく
天気予報がハズれ、朝の取材は好天に恵まれた。夜に帰京してから大雨が降
ってきただけに、少しはありがたみを感じる。もっとも、掲示板にも書いた
が、今週最大の勝負馬とみていた馬があえなく除外…。ツイているのか、い
ないのか。いずれにしても、今週が終わればG1もしばしお休み。安田記念
では、いい穴馬券を当てたいものである(穴が出れば、の話だが)。

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