8月の日記(前半)

15日(火)

終戦記念日なのだなぁ、と今さらながら思う。世代的に実感がないだけに、何
かを感じるというものでもないというのが正直なところではあるのだが、それ
でも考えさせられることは多い。ただ、先日、気になるものを見たことが心に
引っかかっている。「戦争犠牲者のために、鶴を折ってください」。街を歩い
ていると、そんな呼びかけがあった。ことがそれだけなら構わない。いくらで
も折っていいのだ。ところが、実状はちょっと違う。グループが作っている冊
子を渡され、何やら怪しげな趣旨を説明され、結果的に300円という少額で
はあるが、現金を請求してくるのだ。よくよく冊子に目を通してみると、宗教
がかかわっていることが如実に伝わってくる。宗教そのものが悪いとは全く思
わないし、街中でそういった千羽鶴などの呼びかけをしているグループすべて
がこういったグループでもないと信じたい。だが、過去の犠牲者たちの冥福を
祈ることにかこつけて、私腹を肥やすかのような行動をしている人々を見るに
つけ、複雑な思いを抱いた。だいぶ前にも、横浜駅の前で「1000円でいい
ですから、恵まれない子供のためにカンパしてください」というふざけた声を
かけてきたバカがいた。「1000円でいい」という感覚は、どこから出てく
るのだろうか。こういう人々と、善意でカンパを募る人々との区別をつけるこ
とが難しい。イヤな世の中になったもんだよな。なお、前記の依頼された鶴に
ついては、金銭の要求があった段階で、当然キッパリと突っぱねてきた。まあ
どう受け取られるか分からないが、皆さんはどのようにお考えだろうか。

14日(月)

3週間ぶりの美浦勤務。その行路として、今回は初めて、高速バスを利用して
みた。7月25日に運行され始めたばかりの路線で、東京駅から江戸崎(美浦
の隣り町)までの路線。終点の手前に「美浦トレーニングセンター」なるバス
停がある。なにゆえこのような路線を選んだのかというと、ひとつには好奇心
なのだが、掲示板にも書いたように、極度の金欠になっていることが大きい。
上野から各停に乗ることも考えたのだが、帰宅ラッシュの時間にデカい荷物を
2つも抱えて常磐線に乗るのは、周りの迷惑にもなると判断したのだ。特急で
土浦まで行くことに比べれば、1000円以上安い(繁忙期は電車も高い)。
まあ、まだ始まって間もないバスということもあって空いており、行程は快適
なものだった。バス停から宿舎までがかなり遠いことを除いて、だが。それで
今、ふと気づいたのだが、お盆真っ最中である。各停でもそんなに混んでいな
かったのではないだろうか…と気づいてしまった。いや、きっと混んでいたに
違いない。きっとそうだ。たぶんそうだ。そうであってくれ…。

13日(日)

きょうもお休み。ラクしてるじゃないか、と言われると反論もできないが、い
ちおう、2週間にわたる北海道出張のあとの3日間休み。ご容赦いただきたい
と思う。午前にそれほど買う気のあるレースがなかったこともあり、昼からウ
インズ横浜に出勤(勤務じゃねえんだが)。クリスタルホープでガッチリ仕留
めたまではよかったが、その後は予想ページのとおりの尻すぼみで、結果的に
またまた傷口を広げることになってしまった。夕方から友人と飲みに行き、あ
とは帰るだけ…と思ったところで、某紙記者から悪魔の電話。朝までコースに
なってしまった。更新遅れてすみません。遊び過ぎですね。反省します…。

12日(土)

北海道の取材は、トレセンのそれよりも、少し早く終わる。馬房の数が少ない
ことが最大の理由であるが、朝が早くて、その分、昼寝に時間を回せる。昼寝
などけしからん、といわないでいただきたい。夏場は朝が極めて早いのだから
昼寝しなければ健康を維持できないのだ。で、その生活が2週間続いていた。
きょうは普通の生活というか、それなりに十分な睡眠を取ったのだが、ライフ
サイクルというのはなかなか戻らないもので、昼間に眠くなって仕方がない。
そのうえ、こんな夜中(2:00)まで起きているのだから、どうにもなりま
せ〜ん。てなわけで、よー分からんけど、おやすみなさい。

11日(金)

夜中に目が覚めて、いい加減してから寝て、また朝8:00に起きる。リズム
の悪い生活が続いているものだ。昼過ぎの飛行機で帰京したが、やはり暑い。
いくら北海道が暑いといっても、東京の暑さとは違うものだと改めて実感。早
くも北海道が恋しくなってしまう。それにしても、飛行機の代金というのは、
ここまで違うものなのだろうか。民主主義下における経済を考えると、取れる
時にはカネを取るのは当然のことではあるけれど、閑散期にインターネットで
買えば2万円。それが今の時期はネット受け付けなどはできず、3万円。実に
1・5倍の違いがある。世の中、いろいろあるけれど、飛行機の代金ほどドン
ブリ勘定なものはないと思うのだが、いかがだろう。繁忙期はともかく、平常
期などでも、安売りチケット屋では平気で2万円で売られているし、とにかく
ネットを使うだけで(便によるが)2万円になる。しかし、何も知らずに定価
で買えば2万8千円だ。何とも謎な価格設定である。それでも、きょうのJA
Lの女性係員は親切で「繁忙期で3万円になっております。もしよろしければ
エアドゥさんなら2万円台前半でのフライトとなりますが、いかがですか?」
と他社を勧める気配りを見せてくれた。JALでマイルをためていることもあ
るが、この点が気に入って結局はJALを選択。怒っても仕方ないのだが、商
売の仕方というものを考えさせられる空港での思いであった。

10日(木)

きょうが札幌最後の夜。心置きなく遊ぶ…つもりでいたのだが。あろうことか
夜になって疝痛を発症。あえなく出走取消となってしまった。朝のうちから、
やたらとリズムの悪い生活(やることなすこと、うまくいかず)をしていたの
だが、夜になってさらなる追い討ち。ただいま11日になって夜中の3時であ
る。つい今しがたまで、ホテルで寝ているしかなかったのだから、何とも冴え
ない札幌最後の夜だった…。いくら何でも、この時間からの外出はありましぇ
ん。とほほほほ。

9日(水)

連日の夜更かしにより、寝不足気味の目をこすりながらの仕事。といっても、
起きて少ししたらそれなりに目は覚めてくる。追い切りを見て、話を聞き、そ
れでも足りなければ、あるいは、もっと聞きたければ、厩舎に足を運ぶ。そん
な日課なのだが、きょうは朝の仕事を終え、某厩舎で仕事抜きの雑談をのんび
りとしていた…ら…。おもむろに厩舎に某ジョッキーが入り込んできた。「こ
こは、どこの厩舎だぁ?」。もちろん、知ってて入ってきているのだが、入っ
てくるや「ガラナなんか、飲んでるんじゃないよ! ビール飲んでいい?」。
で、そこからは完全にそのペース。自分も当然のように缶ビールを飲み、朝か
ら真っ赤っかである。言うまでもなく、ハナから酔っていたのだ。いや、これ
はこれで楽しい時間であり、貴重な機会でもあるのだが、午後の仕事開始が少
々遅れたのは事実である…。飲めない酒を昼間から飲むことは、自殺行為だよ
なぁ。う〜、まだ少し頭が痛いよ…。

8日(火)

函館競馬場でも、週の真ん中は旭川ナイター競馬の場外発売が行われているの
だが、競馬場のいちばん隅っこの方に発売所があるので、仕事中には、あまり
気にならない。しかし、ここ札幌競馬場では、売り場の多くを開放しているこ
ともあり、放送の音響が大きいのだ。午後2時半過ぎにもなれば、オーロラビ
ジョンから流れる前日or前開催の参考レースが延々と流され、その実況放送
がずっと聞こえる。3時半を過ぎればレースはスタート。心が踊り出すような
馬場入場のマーチが大音量で流れるのだから、たまらない。きょうなどは、そ
れでも仕事があったから黙っていられたものの、少しでもヒマがあろうものな
ら、もう我慢が利かなくなる。明日は、少しお金を持って仕事に行こうかな…

7日(月)

月曜日は、厩舎関係者が全休日ということもあり、基本的に午前中は仕事がな
い(正確には、朝のカイバをつけに来る厩務員さんのところに行く全休日取材
というものもあるけれど、G1レースの有力馬くらいのもの。そうでないと、
厩務員さんにとっても迷惑がかかることがある)。そのため、きょうは朝から
日高方面へ。こーじさん(二ノ宮厩舎調教助手兼同厩舎公式HP管理人)の車
に乗せていただき、ファンタストクラブ、ノーザンホースパーク、そして社台
スタリオンステーションの3ヵ所を回るという機会を得ることができた。特に
感激したのは、エルコンドルパサーとの再会である。自分にとっては、やはり
特別な存在の馬であり、元気でいる姿を間近で見られたことは、この上ない幸
運だった。久しぶりの日高方面(3年ぶり)でもあり、馬が多い景色を見るだ
けでも心が洗われる時間。午後の仕事の最中も、少し幸せな気分に浸っている
感じだった。この場を借りて、こーじさん、ありがとうございました!


ちょっと角度は悪いけど、エルコンドルパサーです!
あんまり太っていないし、アバラもうっすら。まだま
だ現役の気分…てなことはないか。

6日(日)

あまりウソをついたり、隠し事をしたりするのは好きではないので、正直に報
告するが、きょうは馬券で黒字になった。「予想コーナーが大きくマイナスな
のに、なにごとか」とお叱りを受けるかもしれないが、先週あたりを見てもお
分かりいただけるように、あの予想コーナーのとおりにだけ買っているわけで
はない。これは、競馬場で競馬を楽しむ人になら分かっていただけることだと
思うが、その場にいての雰囲気、馬の状態、怪しげな情報などなどが入るため
に、自信のある(予想した)レース以外の馬券にも手を出してしまうからであ
る。きょうは、たまたまそれがツボにハマッたのだ。こんな日もある。それで
も、先週の壊滅的なマイナスを回復するには至らないのだが…。

5日(土)

まあ、だいたい世の中の相場はこんなものと決まっている。残り少ない銀行預
金を、千円単位で引き出して臨んだ競馬場。わずかな資金の大半をカーディア
ンゴットにつぎ込んで、さらにタヤスタモツ=レッツファイトで増資した。も
しも、ふんだんに資金があれば…と思うものだが、だいたい調子がいい時など
というのは、金がない時なのだ。まあ、それはそれとして、予想コーナーにも
書いたが、カーディアンゴットの勝利はうれしかった。函館出張中じっくりと
見た3歳戦の中で「これは」とにらんだ、ただ1頭の馬。JRAの人気馬タシ
ロスプリングをマークして、きっちり差し切った内容に、思わず「ヒロト!」
と声が出た。ダテに仕事の合間にまで道営のレースを見ているわけではないの
だ! これで、もっと勝負できていれば…って、未練がましいね。

4日(金)

たくさんの楽しい思い出を作った(仕事もしたぞ)函館に別れを告げて、札幌
に到着した…が。着くまでが大変だった。指定席に空席がなく、乗り込んだス
ーパー北斗9号の自由席。窓側に座った自分の隣に現れたスーパーばあさんが
機関銃のようにしゃべりまくるのだ。しかも「28歳にもなって独身とは何ご
とか」とありがたい説教まで食らってしまった。「ウチも6人の娘息子がおっ
て、2人は結婚してないんじゃが、なにを考えとるのかわからん。今は
色気の
時代
じゃろうに。10代でも同棲しとるってのになあ」。何だかよく分からん
けど、それでも話は面白く、退屈させないパワーの持ち主だった。話の途中で
驚いたのだが、何と84歳だそうだ。健康の秘訣でも質問したかったのだが、
とにかくこちらの質問は受け付けず、一方的にしゃべられた。すげえ婆さんが
いたもんだよ。ホントに…。

3日(木)

今晩限りで、今年の函館ともおさらばである。昨年はフランス出張などもあっ
て、あまり北海道に行く機会もなかったが、今年は2度の函館で、だいぶ函館
の楽しみ方も分かっただけに、去りがたい気持ちでいっぱいだ。また来年ここ
に来ることを楽しみにしつつ、最後の夜をひとり寂しく過ごす貧乏人でありま
した…。こんなオレに誰がしたんだろうか。←答え:自分

2日(水)

昨年も暑かった函館だが、今年も30日あたりからやたらと暑くなりだした。
馬も人も、函館の涼を求めているはずだろうから、暑さに音を上げているよう
な感じだ。とはいえ、開催のない函館での調整組(通称ウラハコ=裏函館)。
人の心もどこかのんびりしている感じがする。慣れない関西馬の取材や、次週
にやらねばならない札幌記念の予定馬の下調べなどをこなしつつ、きょうも貧
乏人は早く寝ることになるんだな…。

1日(火)

きょうから函館市内はお祭り。夜は花火大会もあるようだ。だが、当然のこと
ではあるが、知り合いなどはいない街。こんな時に花火大会なんて、やらねえ
でくれ…とワガママな気持ちになる。唯一、ありがたいのは、市電が200円
均一料金になっていることくらいか(セコいなぁ…)。とにかく、きょうから
8月。暑さも真っ盛りという感じで、自転車で海に向かうコギャルの姿が街に
目立つ。夜はあのまま花火大会に行くのか…。こりゃ、きょうは早寝するしか
ねえな。

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