10月の日記(前半)

10日(火)

どうやら、カゼをひいてしまったようだ。周囲にもカゼひきが多いので注意
していたつもりだが、すっかり若さを失いつつある我が肉体は、急激な気温
の変化についていけないらしい。今回は、お腹と鼻に来ているカゼで、どう
せゼニもないことだから、大人しくしていることにしたいと思う。もちろん
仕事に穴をあけるつもりはないので、午前に全力投球ということだ。皆さん
も、くれぐれもカゼには気をつけられますように。

9日(月)

前夜、日記を書いた後、帰宅して再びパソコンの電源を入れた…のだが、画
面が見えない。よく見てみると、うっすらと文字が見えるような、見えない
ような。そう、バックライトがブチ壊れたのである。自分が使っているパソ
コンは、会社からの貸与物であり、実は自分のものではない。便利なノート
パソコンを気ままに使ってHPの制作も行っているというわけで、まことに
もって会社のおかげなのだが、こうした不慮の事態になると、一切の自由が
きかなくなる。大あわてで近所に住む同僚のM記者の家に行き、応急処置を
施してもらうことになった。自分のパソコン&HPの師匠でもあるM記者に
は何度となく世話になっているのだが、またしても面倒をかけることになっ
てしまい、恐縮の極みで彼の家へ。しかし、なぜか電源を入れると、今度は
アッサリといつもの画面が…。家では3回ほど再起動したのに、ずっと消え
ていたバックライト。なぜか、その後は何度電源を落としても、無事に起動
できている。「せっかくだから」という好意で、予定通りの応急処置(大事
な原稿や、メール、HPのデータなどの保存)を行い、深夜に家に戻った。
栗東に行く時には、たいてい体力を温存していくのだが、いきなり寝不足。
さらに、出発すべく東京駅に向かったところ、いつにない混雑で、新幹線が
まるで取れない。そこまでロクに気づかなかったのだが、きょうは休日なの
だった…。2週間分の出張用具の大荷物を持って、自由席は大行列。とても
並んで乗れる雰囲気ではない。安売りチケット屋に行ったら、安売りグリー
ンは完売。指定席は向こう数時間がすべて満席である。さんざん馬券でやら
れた人間であるにもかかわらず、涙の定価グリーン車…。どこのどいつだ。
体育の日を勝手に変えたヤツは!!!!!!

8日(日)

前日、神様に救っていただいた恩義とともに、我を忘れ、結果的に大負けを
喫してしまった。ナントカにつける薬はないというが、薬だろうが草津の湯
だろうが、バカに対する特効薬だけはない。こういうことがあるたびに、つ
くづく、自分がイヤになるのだが、何で懲りないのだろうか(と自問)。ま
あ、福島から東京に戻り、明日からは栗東へ。明日は明日の風が吹く、とで
も自分に言い聞かせて、また頑張っていこうと思う。しかし、風が吹いたら
飛ばされてしまうようなフトコロ具合であることは問題だろうなぁ(泣)。

7日(土)

冷や汗ものの1日だった。翌週の栗東&京都への出張費をうっかり持参して
しまったこともあり(計画的というウワサもある)、朝からいつもより多め
の資金投入をしていたところ、やられっぱなし。口に出しては言えないが、
栗東への出張費はおろか、この福島の滞在費までヤバイという危機的状況に
陥ってしまった(少し大げさか)。とにかく、各場の10Rが終わったとこ
ろでもまだノーホーラという異常事態(よくあること、と言われたが)。顔
面蒼白だったが、ここまできたら「毒を食らわば皿までも」で、メーンもペ
ースを緩めずに購入したら、何とかシアトルフレームのおかげで食いつない
だ。もっとも、あの81倍の馬券を取ってもなおマイナスだったのだから、
危機感がうかがえるだろう。ところが、びっくりしたことに、返す刀で福島
最終の171倍を200円取ってしまい、プラスにまで転じてしまった。ま
あ、81倍に171倍を取ってこのプラスか…と言われる微々たる金額では
あるが、心臓に悪い1日ではあっても、結果オーライである。明日は少し、
朝から頭を冷やさねば。

6日(金)

明日からの開催に備えて、福島に入る(今はまだ東京だが)。それはそれで
いいのだが、きょうは朝、起きたら無性にラーメンが食べたくなり、おもむ
ろに新横浜のラーメン博物館に行った。実に1年以上の久々である。すでに
以前にはなかったミニラーメン(通常の半分サイズ)の登場を知っていたの
で、「3杯は食べてやろう」という意気込みのもと、空腹で乗り込んで、わ
ずか1時間少々の間にきっちり3杯を食べた。ちなみに食べたのは熊本、京
都、そして期間限定の函館である。前2店はすでに経験済みだったが、函館
は初体験。これがちょっと変わった味の塩ラーメンなのだが、テーブルにあ
るゆず風味の調味料を入れるとすばらしい味になるのだ。また行きたい店で
ある。しかし、誤算はその後にあった。福島行きがラクになるため、ゼイタ
クにも新横浜から東京への新幹線を選択(ゼイタクではあるが、各駅停車を
使用するとかなりの時間がかかるだけに、急いでなくてもこの選択をすると
ころではある)。ホームに入ってすぐに気づいたのだが、どうも人が多い。
ふと場内放送に耳を傾けて、ようやく地震によるダイヤの乱れを知ったのだ
が、時既に遅し。結局、到着待ちに20分、電車の遅れがさらに15分で、
新幹線利用の意味はまるでなかったのだった…。鳥取県近辺に在住する方々
に対しては、非常に不愉快な発言となっていることは承知の上だが、何とも
ツキのなさを感じるできごとである。今週もダメかなぁ(泣)。

5日(木)

充実した美浦トレセンの取材が終わった。もっとも、最終日のきょうになっ
て、とんでもないニュースが入ってきたため、驚くばかりだったが。
今週の取材が充実した、というよりも、充実させなければいけなかった理由
があった。それは新聞連載のコラムである。栗東で聞く話は、あくまでも翌
週のメーンが中心。それは美浦でも同じことだが、美浦ではだいたいの厩舎
の調教パターンや、関係者の話を聞くタイミングがつかめている。その点、
栗東ではひとつひとつが手探りに近い。それに、顔見知りも多いから、ちょ
っと顔を見掛けただけで「次はどこ使うんですか?」なんて話を聞けたりす
るのが美浦。栗東ではなかなかそこまでの知り合いが増えていない。何度か
書いているが、こういう出張が多い機会に知り合いを増やすよう努力してい
るので、いずれは東西問わずに同じような取材をできるようのしたいもので
ある。とにかく、これだけ美浦を空けたことは初めてだっただけに、今週は
そんなことを痛切に感じた週だった。

4日(水)

引き続き、変則日程のため、どうも感覚がつかめない。水曜日のため、中に
は追い切る馬もいるのだが、調教師によっては「きょうはキミたち(マスコ
ミ)が仕事する日じゃないだろ?」なんて人もいたりする。主に福島の土曜
に出走する意志がある馬などは、全休日明けのきょうでも追い切っているこ
とが多いが、明日の忙しさを思うと、少し怖いところだ。来週は秋華賞をは
じめとして、府中牝馬S、東京オータムジャンプ、デイリー杯3歳Sと重賞
が目白押し。トレセンも活気付いているだけに、楽しい時期だ。もっとも、
売り上げ減少は深刻になっている(スプリンターズSはG1馬7頭の参戦に
もかかわらず、前年比70%を割った)。スターホース不在といえども、競
馬に対する関係者の努力は変わらない。マスコミとして何ができるか、また
少し考えなければいけないかな、と思う。自分ひとりで何ができるわけでも
ないだろうが、馬券が売れるための手伝いをするのがマスコミの仕事の一環
だ。この活気を、うまく伝えていかなくてはなるまい。

3日(火)

変則日程のおかげで、きょうは全休日。といっても、やれる仕事はあるので
記者室に行って原稿を書いていた。美浦村というところの場所柄、車でもな
い限り、どこも遊ぶようなところはないのである。記者の中にはプレステな
どを持参している者もいるし、車で出かける者もいたが、なすすべなく記者
室でダラダラと仕事。まあ、これはこれで仕方ないことである。というわけ
で、何一つネタになるようなことナシ! 明日からまた頑張るべぇ。

2日(月)

変則日程のため、美浦での取材にあたった。やはり、居心地がいいものだ。
栗東にも顔見知りはできているが、美浦とは比較にならない。久しぶりに来
た美浦では、次にいつ来れるか分からないこともあって、手当たり次第に顔
見知りと会話をかわした。どうでもいい与太話から、久しく見ていない馬の
近況などまで、あれこれと話しているだけでも、美浦ならではの充実感が味
わえる。もちろん、取材もほぼ予定通りにこなせた。ホントなら、栗東でも
こういう動き方ができるようにならなければならないんだろうな、という気
持ちになったのも確かだが。

1日(日)

いま、夜の美浦トレセン記者席にいる。やはり、凱旋門賞の結果を聞くまで
寝られないという気持ちが強いのだ。もうレースは終わっているはずだが、
ライブの結果は分からない。心が落ち着かない限りである。と書いていたら
どうやらシンダーが勝ったようだ。昨年のモンジューとダブって仕方がなか
ったシンダー。モンジューは昨年のエルコンドルパサーと同じ印象が強かっ
たこともあるが、果たして何着だったのだろうか。お、4着だったか…。何
とも言えず寂しい気分でもある。だが、強い馬が勝つのが競馬。シンダーに
もジャパンC来日のプランはあると聞いている。日本で思うような騎乗がで
きなかったムルタJが、どんな気持ちでいるだろうか。夜更かしして、ここ
まで起きていたわけだが、やはり、昨年のこのレースを生で見ることができ
た幸せをいまさらながら痛感している。こうしてまた、ひとつの時代が築か
れていくんだろうな。
ところでスプリンターズS。お恥ずかしいことだが、我が本命馬は不利があ
ったとはいえ、明らかに実力不足で最下位に終わった。恥じ入るばかりであ
る。前日売りの段階でしんがり人気だったため、冗談半分に「人気より上の
着順には絶対に来る」などと言っていたが、きょうになってダイタクヤマト
より人気になってしまい、人気を下回ってしまった。何とも情けない限りで
あり、深く深くおのれの不明を恥じ入るばかりである。

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