1.馬券を買おう
(98.12.17)

 

はじめに言いますけど、別にボクはJRAの回し者ではありません。しかし、
ごくごく当たり前のことを忘れている人が多いんじゃないかと思ったから、
記念すべき1回目の雑感にこの表題をもってきたわけだ。別に記念する
ほどのことでもねえんだけどさ。

競馬には馬主、調教師、騎手、厩務員、調教助手、装蹄師、
生産・育成牧場の関係者、獣医…と数え上げればキリがないほどの
人々が携わっている。で、そうした人々の生活を支える金というのは
どこから出ているのか考えてほしいわけだ。言うまでもないわな。
元をたどれば、すべてオレらが買ってる
馬券の売り上げってことになる。

馬券が売れる。その25%を主催者が持っていく。そこから賞金が出る。
競馬界に流通する。施設も充実する。馬が売れる。ファンが来る。ますます
売れる。賞金が上がる。馬主が増える。馬の価格が上がる。種牡馬も増える…。
などなど、数々の循環はすべて馬券の売り上げが元で成り立っている
わけだ。これは、どこの誰が何と言おうと、間違いない事実である。

競馬は見ているだけで十分という人もいる。その人は十分だろうが、極論すれば
見る資格がないとさえ言っていいんじゃねえかとまで思ってしまう。だってその人
たちは、競馬の発展に貢献していないんだもんよ。
まあ、入場料くらいは払っているわけだろうけど。

ボクは買えるレースはすべて買う。さすがにPATで全レースとまでは
いかないけど、今の暮れの中山であれば、全12レースに、阪神の3レースと
中京のメイン、合わせて16レースを1日で買う。これに対しては、同業者からも
「バカか」と突っ込まれることがあるが、買わない人から言われる

さすがに腹が立ってくる。

さっきは経済効果の話みたいなことしか言わなかったけど、馬券を買おう、
という理由はもう1つあるんですよ。馬も騎手も、時にはその周りにいる人
すべてが、かなりの危険にさらされているの、分かりますかね。馬はレース中に
骨折すれば、安楽死が待っている。亡くなった岡騎手、玉ノ井騎手
の名を出すまでもなく、乗っている騎手にしても、時速60kmで走る
馬の上にいるわけだから、その危険は推して知るべし。この間、仲のいい
厩務員さんが他馬に蹴られて骨折したけど、それにしても
打ち所が悪ければ命にかかわることだった。

命懸けで働く人、走っている馬に対して、ただ見ているだけで十分、ってのは、
あんまりに失礼だとは思えませんか?そりゃ、悪く言えば見物料みたいに
なっちまうけど、そうしたお金が競馬のすべてを支えているんだし
、不景気な中でちょっとした夢も見させてくれるんだから、馬券は買いましょうよ。

不愉快に感じたらすみませんね。このところ、買わないくせにノーガキ
たれる人が増えてこっちも不愉快に思うことが増えてきたもんで、思わずケンカ腰に
なっちまいましたよ。特にペーパーオーナーゲームで金をかけていて、
馬券を買わない人たち。ボクもPOはやるけどさ、競馬の発展に金を使わず、
人のことをダシに使って勝った負けたと言わないで。せめて馬券も
買った上でやりましょうよ。特に馬の故障を喜ぶのだけはカンベンして。

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