16.ウインズ新税について
(01.02.08)

横浜ウインズの課税について話していたあたりから、基本的な自分の考えは掲示板でも
触れてきた。しかし、さらに文京区がウインズ後楽園やオフト後楽園にも課税する動き
を見せてきたことは、看過できない。恐らく、全国的に波及していく可能性が強まって
きたと考えていいだろう。どこまで、こんなバカなことが許されるのか。もはや今回は
言葉を選んでいられない。

基本的に、我々は控除率というものを取られた上でのお金の取り合いをしている。その
控除された金額の中から、国への納付金がひかれている以上、馬券にはすでに十分すぎ
るほどの「税金」がかかっているのだ。どこからどうみても、二重課税でしかない。そ
の段階で、折衝などといわず、法律に違反していないのか、まず聞きたいものだ。

こういう法案が提案されるのも、やはりギャンブルに対する偏見があるからだろう。ギ
ャンブルは、しない人にしてみれば何の興味もない行為である。「どんどん税金でもな
んでも、取っちまえ」と思うだろう。事実、煙草をまったく吸わない自分にしてみれば
煙草税を増やされても痛くも痒くもない。しかし、酒税にしろ、煙草税にしろ、このウ
インズへの課税にしろ、庶民のささやかな楽しみに対して税金を課すわけだ。その前に
やることはねえのか、と言わずにいられない。

横浜市の時にも、市長のスタンドプレーだとか、パフォーマンスだという声が聞こえて
きた。しかし、今回の文京区についてだけは、まさしく許しがたい。ニュースに興味を
もっている方なら、記憶にもあるだろう。シビックホールと名づけられた文京区の区役
所をご存知だろうか。およそ、単なる区役所とは思われない建物だ。実は、文京区役所
の画像をどこかで探してきて「一区役所が、こんなにもリッパなものを!」と皆さんに
思われるようにしようと思ったのだが、笑えることに文京区のHPを見ても、わざわざ
隠してあるらしい。というか、作られた後にもかなり批判の声が出ていたから、今回の
自分のような用途に使われたくないのだろう。お役人は、こんなところにはよく頭が回
るようである。いずれにしろ、庶民からゼニをふんだくることばかり考えず、まず自分
たち役人が手をつけられるところに手をつけろと言いたい。もちろん、横浜市に対して
もだ。そういや、今回の件について、石原都知事はどんなご意見をお持ちなのか。ぜひ
知りたいものである。後楽園競輪の復興や、お台場のカジノ計画など、税金をかけられ
るギャンブルには興味を示していた人だ。果たして、どんな話をするのか(あるいは、
すでにしているのかもしれないが)、興味深いところである。

しかし、こんなバカげた案が通るとは思えないものの、もしもの時に備えて考えだけで
ももっておく必要はあるだろう。個人的な案としては、もはやウインズは縮小、廃止の
方向に持って行くしかあるまい。いや、これはもちろん、バカ新税が可決されてしまっ
た場合の話である。もしそうなったら、JRAは徹底抗戦するしかない。多くのウイン
ズ関連の雇用者は解雇。近隣の飲食店などは、大打撃を受けるだろう。エクセルのよう
な会員制のウインズだけ残して、そういうところで買う人はリッチに多少の税額がかか
ってもいいと考えてもらう。その他の人々には、もう電話投票、ネット投票をいち早く
整備して、それが基本的な投票方法になるようように持って行く。グリーンチャンネル
を見られる環境にある人は少ないだろうから、簡単にはいかないだろうが、こうでもし
ない限り、ナメられっぱなしだ。かなり非現実的な暴案であり、ホントにこんなことに
るとは思っていないけれど、競馬ファンは断固として抗議の姿勢を明らかにしなくては
ならない。そのことだけは、決して忘れないでほしいと思う。


あとは、ボク個人の考えを少々。「風が吹けば桶屋が儲かる」の寓話ではないが、今の
売り上げ、入場人員に明らかとなっている競馬人気の低下は、どう考えても政治のせい
だと思っている。政治家が経済対策をまともにしない。だから景気が良くならない。不
景気だから、家計に余分がなくなる。切り崩すのは遊興費。競馬から足を洗う。そんな
図式が確実なものだとボクは考える。ことは、競馬だけに限らない。国民が政治に関心
を持つということは、すべてにおいて必要なことだ。少なくとも、今回の新税に関して
言えば、これもひとつの政治がらみである。この件だけに限らず、民主主義とは何であ
るか、考え直さねばいけない時期に来ているのではないだろうか。日本という国は。

競馬は魅力あるスポーツであり、文化である。ほんの20年くらい前までと比べれば、
今の方が盛り上がっているだろうが、猛スピードで盛り上がった分、下落するスピード
が速くても不思議はない。あるいは、それ以前よりもさらに競馬を取り巻く環境が厳し
くなるという可能性だって、否定はできないのだ。馬券を買おう、と思っても、それに
回すお金がなければ、いくら何でも無理である。

いま、いろんなことを一気に考えているので、文章としてのまとまりを欠いているかも
しれないが、ご容赦いただきたい。とにかく、決して妥協せず、この新税問題について
は戦っていくつもりだ。皆さんも、どうかそれぞれのやり方で、意思をみせていきまし
ょう。

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