宝塚記念特別予想

今年の上半期シーズン最後のG1。さてさて、どうなりますことやら。いずれ
にしましても、いいレースが見たいものです。オペラオーvsグラスワンダー
の結果、そしてその他の台頭は?

1.力関係

意外なほどに人気を集めているグラスワンダーだが、やはり多くのファンがそ
の潜在能力信じ、復活を信じているのだろう。冷静に考えて、昨年の有馬記念
ではグラスとテイエムの間に2kの斤量差があったわけで、いくらテイエムに
成長力があろうとも、能力差が簡単に埋まるものではなく、2kが同斤となる
ことで、仮に成長力があっても、ほぼ差し引きゼロとなるだろう。つまり、グ
ラスが力を出し切れれば、オペラオーに負けることはない、というのが自分の
出した結論である。

2.グラスの状態

となれば、あとはグラスワンダーが力を出し切れるかどうかということになる
わけだ。自分の見たところでは、可能という結論だ。調教診断のプロではない
ので、動きうんぬんはいえないが、臼井助手は「ここにきてグンとよくなって
きた」としている。この臼井助手、先週までは弱気だった。「利口な馬だから
マジメに走ったら体のどこかが痛くなることを覚えてしまったんだと思う。ま
あ、その分、ここ2戦は走った後の疲労はないんだけど、どうも動きがピリッ
としなくてね…」というもの。「いい材料は、疲れがない分、思い通りの調教
ができることくらい」などと弱気だった。だが、昨年、一昨年の有馬記念の時
も、良化は直前になってから。特に一昨年の時は、やはり「賢い馬だから、骨
折した場所を覚えていて、かばって走っているみたい」と臼井助手は話してい
た。馬に人間の考えた意図が伝わり切っているとは思えないのだが、「利口」
で「賢い」馬だからこそ、これまで大一番で結果を出してきたのではないだろ
うか。そう思うと、今回も結果を出せるように思えてくる。

3.相手関係は

当然、テイエムオペラオーを無視するわけにはいかない。もともと能力を高く
評価していた馬だし、対抗以下に落とすわけにはいかないのだが、かといって
馬券で太く勝負する気にはならない。ラスカルスズカの橋田師がいみじくも口
にしている「金鯱賞を使った効果が出ると思う」という言葉がポイントだ。久
々の中距離戦に対応できるかどうか。普通の中距離戦ならともかく、快速サイ
レントハンターが出走してくるのだ。能力の高さは認めても、馬券の大本線に
据えることはリスキーだと思う。対抗は対抗だが、あくまで元取り馬券という
買い方をする。正直、能力という意味で他の馬が付け入るスキはあまりないと
思うのだが、展開面などから、穴馬を探したい。その筆頭はサイレントハンタ
ーが浮上する。マークされるのは逃げ馬の宿命だが、そのマークが甘くなれば
チャンスは出てくるし、雨が降っても苦にしない点も強調できる。昨秋はハナ
を切ることさえできない不振だったが、前走に復調気配が感じられるだけに、
大穴候補で推奨したい。あとは橋田師の言葉にあるように、中距離を叩いた効
果が期待できるラスカルスズカ、本格化気配が漂うマチカネキンノホシ、前に
行ける利点があるジョービッグバン、堅実ステイゴールドの順。とはいえ、あ
くまで狙いがグラスワンダーの単であるということだけは、ご理解いただきた
い。ここまでくると、ある種の意地みたいなものかもしれないが、勝利を信じ
て、阪神に向かおうと思う。

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