菊花賞、特別予想!

好評かどうかは分かりませんが、この秋も長々と語るこのGT特
別予想を行います。ヒマな方はお付き合いくださいませ。

1.すべては展開

3強が力量上位であることには、何の異論もない。巷間、べガとトップ
ロードについてはハッキリと決着がついたという見方が一般的なようだ
が、それは必ずしもそうではないと思う。弥生賞を思い出すと、トップ
ロードが長所を出し切れば、大きな差はないと分かる。もちろん、その
後の成長があるわけだが、ダービー、京都新聞杯と、武豊Jが取った戦
法は、明らかにトップロードの力量を認めていればこそのものであり、
マークされたトップロードこそ、最も不利な(不利という言葉が適切で
はないかもしれないが)流れだったはずだ。人気面でもダービー、京都
新聞杯はともにトップロードが上だった。それが今回は逆転する。トッ
プロードをマークするだけの競馬は、べガにはできないはずだ。そこに
オペラオーが入ってくる。自分の考えでは、トライアルどおりの結果は
なりにくい、という結論に達した。展開のカギを握るのはトップロード
だろうが、それが最内枠。いい脚を長く使う長所を生かすべく、早めの
スパートをにおわしているようだ。となると、べガもうかうかとはして
いられない。そこでオペラオーがどう動くか。これがさらに大きなポイ
ントとなる。おそらく、ダービーの和田Jは、皐月賞の騎乗法について
の批判を封じる意味もあっての仕掛けだったと思う。力を出し切るとい
う点では間違っていなかったかもしれないが、格好の標的にされたのは
確かだ。今回、皐月賞と同じく、他の2頭と別路線から来たことで、乗
り方についてはかなり柔軟に対応できるとみている。それが、相手に縛
られる2頭より有利と判断した点だ。そう、本命はテイエムオペラオー
とする。ダービーに続いての本命だ。

2.残る2強

本命が決まれば残り2頭に流すのは当然だが、この場合は順列をつけて
みたい。べガの切れ味は、明らかに3頭の中でも上位だ。しかし、これ
はあくまで中距離の切れだと思っている。菊花賞で、しまいまで我慢し
てズバッと差す、というのは、ひと昔前まで通用しなかった。ステイヤ
ーのスタイルではない。それが、ダンスインザダークやマチカネフクキ
タルのように、スローで流れるしまい勝負の菊花賞なら、アドマイヤベ
ガが勝つだろう。今年も派手に逃げる馬はいないわけで、スローの流れ
にはなるだろうが、トップロードが早めに仕掛けるとすれば、勝負どこ
ろからの流れは楽ではない。もはやトップロードだけをマークするわけ
には行かないべガは、早めに仕掛ければあれだけの脚が使えるかどうか
微妙だ。といって、我慢し過ぎることも難しい。3頭の中で一番乗りに
くい存在だと思う。トップロードはその点、自分の競馬に徹すればいい
わけで、特に内が有利に思われる馬場でもあり、連対の可能性としては
人気以上にあるだろう。その意味で、トップロードを上位にとった。

3.その他の馬と、馬券

抑えのシルシは3頭に打った。ステイヤー色が最も濃いシンボリモンソ
ー、素質面で底を見せていないラスカルスズカ、タフで堅実さなら、と
いうタヤスタモツ。シンボリは穴人気になっているが、トップロードが
早めに仕掛ける流れでスタミナ勝負になれば、その切れ味が生きてくる
と思う。ラスカルは逆に、展開面で苦しい。逃げなければいいところが
あると思うのだが、こればかりはまだ読めない。日高特別のような競馬
ができれば、複勝は十分にあると思う。タヤスは、流れがシビアになっ
た場合の複勝候補という意味合い。あくまでオペラオーから2頭への馬
連が勝負馬券となる。ただ、裏切り者のような馬券だが、もしもスロー
に終始する中距離馬向きの流れになった場合、無難に折り合えばオース
ミブライトが台頭する可能性が出てくる。その流れなら、勝つのはベガ
だろう。べガ−オースミという馬券も、買ってみようかと思う。ダンス
インザダークの時も、マチカネフクキタルの時も、「菊花賞はこういう
レースになってしまったのか…」とショックを受けた。あくまでステイ
ヤーとしての資質を問われる菊花賞であってほしいのだが、さて、どん
なレースになるだろうか。馬券代がないだけに、冷静にレースを見届け
ようと思う。

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