NHKマイルC特別予想!

GIだから毎回やる、というわけではないんですが、普通の予想
コーナーに書くと長くなり過ぎる感じがするので、別コーナーに
しました。毎度毎度テキストだらけで恐縮ですが、なにとぞお付
き合い下さいますよう、お願い申し上げます。

1.本命ザカリヤ

いきなりの結論になるが、本命はザカリヤだ。最も気合を入れて
取材している(はたから見ると遊びに行っているようにも見える
ようだが)二ノ宮厩舎の所属馬だから、といわれることも多いが
それだけで本命にしていては予想をする資格はないだろう。ただ
今回に関しては、魅力と死角が同居している。それらを順に検証
していきたい。
それにしても、なぜこんなに人気がないのかと考えたのだが、こ
れは菜の花Sの敗北が最大の原因ではないだろうか。だとしたら
こんなにおいしい人気薄はない。2連勝で臨んだこのレース、桑
田厩務員はレース前にこう言っていた。「前走のあとは、NZT
1本だって決まっていたんだけど、800万じゃ出られるかどう
か分からないっていうからさ。で、ここになったわけ。だから、
ちょっと余裕はあるんだよね。でも、G1を狙おうって馬だから
負けてほしくはないよ」。この発言のポイントは2つ。1つは、
仕上がりの点で完調ではなかったということで、もう1つは早く
からG1を意識していたということだ。この菜の花S、スタート
で他馬にこすられて馬が怒り、引っ掛かって3着に終わっている

が、パドックを見た先輩(パドック見続けて25年!)も「きょ
うのザカリヤはよくない」とキッパリ言っていたほどで、原因は
もこすられたことだけではないと思う。それでもしぶとく3着し
たことをむしろ評価すべきだろう。
前走も評価を落とす原因なのかもしれない。馬場が悪くなって、
「参考にならないレース」などという論評がまかりとおっている
のだ。こんなことを言う連中に、
本当に競馬を見ているのかと言
ってやりたい
。開幕週の東京、芝は馬場が悪くてもほとんどが前
残りの、スピード優先の競馬だったのだ。そこで流れに乗ったジ
ュエリーソードが2着に残るところを、かなり外から伸びてきた

のがザカリヤ。この週、あの位置から伸びてきたのはこの馬だけ
である。馬場の巧拙を言う声があれば、この天気になった以上、
さらに好材料なわけであり、NZTの内容は評価を落とすには値
しない。「また雨がジャンジャン降らないかな」と願った桑田厩
務員の祈りは通じている。
だが、
悪い材料もあるのだ。再び桑田厩務員の言葉を借りると、
「前走の15番枠は最高だったよね。大外だと前に馬をおけない
し、内だと揉まれる心配があるからさ」ということで、7番枠は
決していい材料とは言えない。前走後、的場Jは「馬ごみで競馬
ができたのは収穫」と語ったが、外に馬がいなかったレースのこ
とを「馬ごみで競馬をした」とは言えないとも思う。揉まれ弱さ

が課題であれば、それが解消されたわけではないだろう。
しかし「使うごとに落ち着いてきた」(的場J)うえ、「中間も
カイバはバリバリ食べている」(桑田厩務員)ならば、状態に関
して言うことはない。揉まれてかかる危険性があっても、菜の花
Sの時とは状態が違うし、馬場の適性もある。トライアルの覇者
がこれだけ人気薄ならば、狙わない手はないと思うのだ。馬体減
も心配点のひとつだったが、1週前の段階で「来週は軽く?いや

いや、そんなことはないよ」と桑田厩務員はG1への仕上げを視
野に入れていた。そして持ったままで63秒台。追った後に馬房
に行った時も「食べてるよ。あ、もう終わってるわ」というくら
いカイバをきっちりと食べていた。不安のあろうはずがない。
まずは単勝だ。

2.相手は…?

それにしても、よくこれだけ混戦になったものだと思う。新聞に
もずいぶん目を通しているが、一般の人が見たら「この新聞は、
いったい何を買えと言っているんだ?」と文句を言いたくなるく
らい、いろんな見出しが見られる。紙上のシルシは対抗をレッド
チリペッパーにした。十分にそれに応え得る馬だと思うが、この
馬場になってしまうと、3番手評価のトウカイダンディーともど
も、あまり強くは推奨できない。もちろん、軽視するつもりはな
いが、以下の馬と均等に買うつもりだ。以下の馬とはタイキトレ
ジャー。前走ではザカリヤとの本線に買って惜しい1−3着とな
ってしまったが、馬場適性を考えると浮上してくるのはこの馬だ

ろう。内枠のスタートから好位で流れに乗れ、しかも馬場を苦に
せずしまいも伸びるセンスが買える。藤沢和厩舎と加藤Jのコン
ビは何やら違和感を覚える向きもあるかもしれないが、昨年のフ
ェブラリーSで2着と僅差の3着したシャドウクリークもこのコ
ンビだった。ダービーも天皇賞も有馬記念も勝っているジョッキ
ーだし、自分も素晴らしい技術を持った騎手だと確信している。
この3頭を厚く買い込み、エイシンキャメロン、マチカネキンノ
ホシ、シンボリインディ、そして大穴にインターサクセスまで抑
えればいいだろう。

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