【線記号変形】シームレス床暖(新) 操作マニュアル  

                                                    (有)アキツ設計
1. サンプルの部屋の平面図<外変SMP1.jwc>
   最初に、サンプル図<外変SMP1.jwc>を開きます。
   この部屋は、5.46m×5.46m(3間×3間)のDKです。
   ここに、床暖房のパネルとパイプを実際に配置してみましょう。




2. 【線記号変形】 のデータ選択の方法
   メニュー【その他】/【線記号変形】/シームレス床暖(新) を選択します。
   (DOS版JW_CAD の場合、【変形】/【線記号変形】/種類変更、で選択)




3. 【線記号変形】で下書き線<格子600角>を挿入
   最初に、パネル配置の下書き線として、600角のグリッドを描きます。
   カレントレイヤを、補助線を描くためのレイヤに、変更してください。
   【線記号変形】<シームレス床暖(新)> から、<格子600角>を選択。
   WIN版JWW の場合、左ボタンでダブルクリックします。
   (DOS版JW_CAD の場合、左クリックします)

・文字のサイズが小さく環境設定されている場合、 指示線1、2の順序を説明する文文字が
 読めないことがあります。WIN版の場合、線記号変形の<ファイル選択>の画面を大きく
 してください。DOS版の場合、<文字種 F3,F9>のサイズを変更し大きくすれば読めます。




   間仕切り壁の線を 【1】 【2】 と左クリックすると、下書き線<格子600角>が挿入されます。
   クリックした線分より 300 mm離れた位置から、600角のグリッドが 10行×10列で挿入されます。




4. 床暖房パネルの記入
   ここで一旦、【線記号変形】コマンドを抜け、床暖房パネルの配置を決めます。
   カレントレイヤを、パネルを描くためのレイヤに、変更してください。
   【線(/)】コマンドで、床暖房パネルの【外郭線】を描きます。(下図)
   外郭線を描き終えたら、【600角の分割線】も描いてください。
   床暖房パネルの線を全て描いたら、下書き線<格子600角>を削除します。

   [ パネルの敷設面積 ]
・部屋の面積に対して、床暖房パネルの面積が、70〜80%となるようにしてください。
 これ以下の敷設面積ですと、福暖房(別の暖房手段の併用)が必要になります。
・ボイラー能力や設定温度、建物の断熱性能などにもよるので、一概に言えませんが、
 その部屋の7〜8割の面積をカバーしていれば問題ないでしょう。

 


5. サンプル図<外変SMP1.jwc> 床暖房パネル配置図の完成
   このように作図して、完成させたパネルの配置図がサンプル図<外変SMP2.jwc>です。
   この後、床暖房パイプの回路図を作成していくことになります。


6. パイプ回路図を作成するうえでのキーポイント
   ここで【線記号変形】<シームレス床暖(新)>を利用するための要点を説明します。
   また、床暖房パイプの回路を設計するに際し、キーポイントをいくつか挙げます。

[ 指示直線(1)(2)の方向と指示順序 ]
・線記号変形を用いて、床暖房パイプ図形を適切な方向に挿入するためには、
 2本の線分を順序よく指示する必要があります。 そのためには、必ず....
     指示直線(1)で方向を決定し、指示直線(2)で図形の挿入位置を確定します。
     すなわち、最初に指示すべき直線は....方向を決定するためであって....
     パイプ(が直線状になる部分)と同じ方向の直線である、とういことにです。

[ 床暖房パイプ(が直線状になる部分)の方向 ]
・この部屋の例では<フローリング張>の方向が、横方向(X方向)だと仮定します。
・すると、床暖房パイプ(が直線状になる部分)の方向は、原則として<フローリング張>
 と直角の方向、縦方向(Y方向)に流すことになります。 この前提で話しを進めます。

[ パイプ回路の長さ ]
・パイプの回路が長くなり過ぎると、流体抵抗が増して流れが悪くなるので、この例では
 2回路に分けています。 回路の許容長さは、パイプの直径で決まります。
・また各回路は、均等に流れるように、なるべく同じ長さに合わせてください。

[ 回路を【一筆書き】にするために ]
・パイプの回路が【一筆書き】になるように考えて、ルートを決めていきます。
・どうしても【一筆書き】にならない箇所が発生することもあります。 そのような
 場合には、適宜、バイパス線を作って結んでください。 シームレス床暖房の
 パネルは、ナイフで加工して、簡単にパイプ溝を作ることが可能です。



7. 【線記号変形】で<1/2 円弧中央>を挿入
   さて次は、いよいよ床暖房パイプの回路図の作成です。
   カレントレイヤを、パイプを描くためのレイヤに、変更してください。
   パネルを跨(また)がない形の円弧を挿入してみます。
   【線記号変形】<シームレス床暖(新)> から、<1/2 円弧中央>を選択します。




   指示直線(1)として、縦方向の線分【1】を左クリックします。(縦方向なら、どの線分でOK)
   指示直線(2)として、外郭線の【2】を左クリックします。下図のように円弧が挿入されます。




8. 【線記号変形】で<1/2 円弧跨ぎ>を挿入
   パネルを跨(また)ぐ形の円弧を挿入してみます。
   【線記号変形】<シームレス床暖(新)> から、<1/2 円弧跨ぎ>を選択します。




   指示直線(1)として、縦方向の線分【1】を左クリックします。(縦方向なら、どの線分でOK)
   指示直線(2)として、外郭線の【2】を左クリックします。下図のように円弧が挿入されます。




9. 【線記号変形】で<直線部分>を挿入
   円弧を描いた次は、パイプの直線部分を挿入してみます。
   【線記号変形】<シームレス床暖(新)> から、<直線部分>を選択します。



   指示直線(1)として、縦方向の線分【1】を左クリックします。(縦方向なら、どの線分でOK)
   指示直線(2)として、横方向の線分【2】を左クリックします。下図のように直線が挿入されます。




10. 【線記号変形】で<直線部分>を延長
   挿入した直線の長さは 600 しかないので、適宜、これを延長させます。
   延長させるのに<線伸縮>を用いますが、3種類が用意されています....
       <線伸縮+300>: 指示直線(2)を 300 突き抜けます。
       <線伸縮−300>: 指示直線(2)の手前 300 で止まります。
       <線伸縮±0>: 指示直線(2)で止まります。
   ここでは【線記号変形】から、<線伸縮−300>を選択してみます。




   指示直線(1)として、パイプの直線【1】を左クリックします。延長すべき線を選択してください。
   指示直線(2)として、外郭線の【2】を左クリックします。下図のように直線が延長されます。
   ついでに、もう一本の残りの線も、同様にして延長させてておきましょう。




11. 【線記号変形】で<1/2 円弧連続>を挿入
   ここで、ちょっと特殊な、蛇がのたくっているような形状を挿入してみます。
       この形状は、<フローリング張>とパイプの方向を同じにさせぬために必要
       となるものです。 直線状にすると、パイプとフローリングの実(さね)とが
       同一位置に重なる場合が生じて、フローリングの固定が困難になるからです。
   【線記号変形】<シームレス床暖(新)> から、<1/2 円弧連続>を選択します。




   指示直線(1)として、縦方向の線分【1】を左クリックします。
   指示直線(2)として、横方向の線分【2】を左クリックします。下図のような図形が挿入されます。




12. サンプル図<外変SMP1.jwc> 床暖房配置図の完成
   以下、同様にして【線記号変形】を用いるか、または【複写】コマンドを用いてコピーし、
   残りの(桃色の)部分を描いて、床暖房の配置図が完成となります。
   このようにして作図して得られた結果が、サンプルファイル<外変SMP3.jwc>です。



   以上。 【線記号変形】シームレス床暖(新) 操作マニュアル <END>

 close この窓を閉じる