Programing - WinAPI ( Blue Hibiscus )

窓を開く WinAPI Last update 1998.01.06

なにはともあれ、MFC は使わないで行こう！と、決めたからにはまずはAPIで窓を開かなければなりません。
さっそくですが、窓を開く手順です。基本的な流れは以下のようになります。

１．ウィンドウクラスを登録しWindowsに窓を作らせる
２．ループをまわして
３． Windowsからのメッセージを受け取りに行って
４．それに答える
５．最後にちゃんと後始末

とまぁ、これだけなのですが、それさえ出来れば立派なWindowsアプリケーションです。
でも、折角の（？）ゲームエンジンですから、Windowsからのメッセージを待って処理するってのも芸が無いですね。タイマーなんて不安定だしアイドル処理に時間を掛けるのもなんだし。
ってことで、ループのところにちょっとした細工を施します。これは一定周期で何かの処理をさせたいときには、とっても便利ですよ。３．のところが以下のようになります。

３．A Windowsからのメッセージを待つ
３．B その間に指定のタイミングで指定の関数を呼び出す

って感じになります。

そんなわけで、いかにサンプルコードを示します。一つの関数をあんまり大きくしたくないってのがあったりして、いきなり関数の数が５個になってしまいましたが。赤い文字のところがそれぞれの関数です。一応、これで窓を開かせることは出来ると思います。
また青い文字のところは細工した部分と変更・追加する部分（ほとんど、パラメーターとメッセージに答える部分）です。ある程度まとまったら、ダウンロードできるようにでもしたいと思いますが、とりあえず今は長いリストを見てください。

１．ウィンドウクラスを登録しWindowsに窓を作らせる InitWindow( )関数
２．ループをまわして WinMain内の While( 1 ){ }の所
３．A Windowsからのメッセージを待つ SysTask( )関数
３．B その間に指定のタイミングで指定の関数を呼び出す WinMain内のdo{ } while( )の所
４．それに答える WindProc( )関数
５．最後にちゃんと後始末 QuitWindow( )

#include <windows.h>

#define XSIZE 640
#define YSIZE 480
#define PROCTIME 50 // 周期的な処理を実行する時間間隔 1000分の１秒単位 // 50/1000 = 秒間 20回
char lpszAPPNAME[] = { "AppName" }; // アプリケーションの名前
BOOL bFullScreen = FALSE; // フルスクリーンにするか

////////////////////
// System Task
// Windows に対して処理時間を与える ?
BOOL SysTask( void ){
　　MSG msg;
　　while( PeekMessage( &msg, NULL, 0, 0, PM_NOREMOVE ) ){ // メッセージキューの確認
　　　　if( !GetMessage( &msg, NULL, 0, 0 ) ) return FALSE ; // メッセージを取得
　　　　TranslateMessage( &msg );
　　　　DispatchMessage( &msg );
　　}
　　return TRUE;
}

////////////////////
// WinMain
// メイン
int PASCAL WinMain( HANDLE hInstance, HANDLE hPrevInstance, LPSTR lpszCmdParam, int nCmdShow ){

　　// Windowの作成と初期化
　　if( hWnd = InitWindow( hInstance, nCmdShow , XSIZE, YSIZE ) == NULL ) return FALSE;

　　// アプリケーションの初期化処理（必要に応じて追加）処理

　　// メインループ
　　DWORD wait;
　　while( 1 ){
　　　　wait = GetTickCount( ); // ループ開始時間
　　　　do{ // ループ時間待機
　　　　　　if( !SysTask( ) ) { // システムタスク（メッセージを確認に行く）
　　　　　　　　goto Abort;
　　　　　　}
　　　　}while( GetTickCount( ) < wait + PROCTIME ); // タイミングを見計らって
　　　　// 一定のタイミングで実行する処理をここに記載（細工）
　　}

Abort:
　　// 終了処理
　　// アプリケーションの終了処理（必要に応じて追加）
　　return TRUE;
}

////////////////////
// InitWindow
// ウィンドウの作成
HWND InitWindow( HINSTANCE hInstance, int nCmdShow, int iXsize, int iYsize ){
　　WNDCLASS wndclass;
　　BOOL bRegClass;
　　HWND hWnd = NULL;

　　// ウインドウクラスの生成
　　wndclass.style = NULL; // ここに開きたい窓のスタイルを
　　wndclass.lpfnWndProc = WndProc; // メッセージハンドラ関数
　　wndclass.cbClsExtra = 0;
　　wndclass.cbWndExtra = 0;
　　wndclass.hInstance = hInstance;
　　wndclass.hIcon = NULL; // 必要なら iconを
　　wndclass.hCursor = LoadCursor( NULL, IDC_ARROW );
　　wndclass.hbrBackground = GetStockObject(BLACK_BRUSH);
　　wndclass.lpszMenuName = NULL;
　　wndclass.lpszClassName = lpszAPPNAME;

　　if(( bRegClass = RegisterClass( &wndclass )) == NULL) return NULL;

　　DWORD dwStyle;
　　if( bFullScreen ){
　　　　dwStyle = WS_POPUP | WS_VISIBLE;
　　}
　　else{
　　　　dwStyle = WS_POPUP | WS_SYSMENU | WS_MINIMIZEBOX | WS_VISIBLE | WS_CAPTION;
　　}
　　hWnd = CreateWindowEx(
　　　　0,
　　　　lpszAPPNAME,
　　　　lpszAPPNAME,
　　　　dwStyle,
　　　　CW_USEDEFAULT,
　　　　CW_USEDEFAULT,
　　　　iXsize + GetSystemMetrics( SM_CXBORDER ) * 2 ,
　　　　iYsize + GetSystemMetrics( SM_CYBORDER ) * 2 + GetSystemMetrics( SM_CYCAPTION ),
　　　　NULL,
　　　　NULL,
　　　　hInstance,
　　　　NULL );

　　if( !hWnd ) return NULL;

　　ShowWindow( hWnd, nCmdShow );
　　UpdateWindow( hWnd );
　　SetFocus( hWnd );
　　return hWnd;
}

////////////////////
// QuitWindow
// ウィンドウの破棄
void QuitWindow( HWND hWnd ){
　　DestroyWindow( hWnd );
}

////////////////////
// WndProc CallBack
// コールバック // メッセージハンドラー
HRESULT CALLBACK WndProc( HWND hWnd, UINT iMessage, WPARAM wParam, LPARAM lParam ){
　　HDC hdc;
　　PAINTSTRUCT ps;

　　switch( iMessage ){
　　　　case WM_PAINT:
　　　　　　break;
　　　　case WM_KEYDOWN:
　　　　　　switch( wParam ){
　　　　　　　　case VK_ESCAPE:
　　　　　　　　　　PostMessage( hWnd, WM_CLOSE, 0, 0L );
　　　　　　　　　　break;
　　　　　　　　default:
　　　　　　　　　　;
　　　　　　}
　　　　　　break;
　　　　case WM_RBUTTONUP: // 右ボタンで終了
　　　　　　PostMessage( hWnd, WM_CLOSE, 0, 0L );
　　　　　　break;
　　　　case WM_CLOSE: // PostMessage(
　　　　　　QuitWindow( hWnd );
　　　　　　break;
　　　　case WM_DESTROY:
　　　　　　// DestroyWindow関数から呼び出される
　　　　　　PostQuitMessage( 0 ); // メッセージループに対するアプリケーション終了通知
　　　　　　break;
　　　　default:
　　　　　　;
　　}
　　return DefWindowProc( hWnd, iMessage, wParam, lParam );
}