小さな幸福
29.Jan.2000
以前友人が彼の商売の話で家にきた時に、珈琲を出した事が有りました。
たまにしか顔を合わせない相手なので、自分で煎れたコーヒーを出そうと思って、
時間を見計らっていれたものでした。
しばらく色々と話をしながら、友人が珈琲を一口飲んで
「おや?」
と言うような表情をしました。
こっちは、
”あれ?口に合わなかったかな?”
と、一瞬どきっとして様子をうかがっていると、友人は
「美味いね、この珈琲」
と言ってくれたのです。
既に数口飲んでいた私はほっとしました。
実はこの時の珈琲は、普段でもなかなかできない位の良い出来だったんです。
好みの問題もあるとは言え、こっちは
”もてなすつもりで出した珈琲が、口に合わなかったりしたらどうしよう”
などど考えてしまっていましたので、本当にほっとしました。
その後、珈琲の話などをしたりしている内に、
8杯分(自分がお代わりするつもりで沢山いれた)の珈琲は、すぐに無くなってしまいました。
友人は、この時の珈琲を本当に気に入ってくれた様で、次に会った時も
「珈琲いれてよ」
などと口にする様になりました。
大した事ではないかも知れませんが、
自分のいれた珈琲を喜んで飲んでくれるのは、嬉しいですね。
でも、彼にはキチンと言っておかなければいけません。
「お〜い、いつもあのレベルでいれられる訳じゃないからね〜」