ROCK OVER SHIKOKU

   松山2days ツアーレポート 

 

10月31日(土)


いよいよ松山2daysの初日。自分にとっては5月29日の渋谷公会堂以来(HEY!×3の収録はあったが)、そして初めて見る東京以外でのARBのライヴ、そしてライヴハウスということで、すごく期待に胸膨らませながら、少し早い時間に会場の松山サロンキティに向かった。

会場に2時間前ぐらいに到着してから整理券をもらい、会場の横のベンチでみんなで話をしていると、リハーサルの音が聞こえてきたので思わず耳を傾けた。外に漏れてくる音を聞いていると、前のツアーで唯一心配だったebiさんのベースの音が、前のツアーの時よりも力強く聞こえたので、これから始まるライヴでの期待を感じさせた。

この日は追加公演と言う事で急遽決まったため、チケットがキャパ300人の所を200人ぐらいしか売れなかったそうだが、開場時間に近づいてくるとぞろぞろと人が集まり出し、スタッフの誘導によって長い列が作られた。まさにいよいよと言う感じだ。

開場時間になり会場に入ると、なんかカウンターの場所とか白黒の床とか、中の作りが新宿ロフトに似ている。違うとすれば、ステージの段差がロフトより低いのと控え室が2階にあるためにステージの向かって左側に金網で仕切られた階段があるところぐらいか。

入ってから前でノリまくるか後ろの方で落ち着いて見ようか迷ったが、結局この日はebiさん側の後ろの段差になっている所で見る事にした。実は松山に出発する前に、興奮のあまり寝る事ができず、ライヴが終わるまでの体力に自信がなかったのだ(笑)。

開演時間が近づき、匡児さんと匡児さんの地元の友達で、前のツアーで凌さんが付けてたゴーグルとベレー帽といういでたち(笑)のうめきちさんが音頭を取り、客を煽りはじめた。鳴り止まないARBコール。そして客のボルテージが最高潮になってきた所で、メンバーが階段から降りてきた。いよいよライヴの始まりだ。

「こんばんわ松山、ARBです!」

この凌さんの一声で一曲目の「TOKYO OUTSIDER」が始まった。もう新生ARBの中では定番といってもいい曲だ。前にいる客はみんな一曲目からノリまくり。曲が終わり間髪入れずに「STANDING ON THE STREET」へ続き、そして「BOYS AND GIRLS」のイントロが流れはじめた。

「みんな元気ですか!? 松山元気か!? 」

「OK、今日も最後までお互い楽しもうや!」

「狂いたくても〜、笑いたくても〜、松山のすべてのロックンロール・キッズに送ります!」

やっぱり地名が出てくると改めて松山に来てるんだなっていう気分になってしまう。そして次の「スケアクロウ」が終わった所でMCへ。

「みんなすごいね、元気!?」

客のノリの良さに凌さんも驚いたようだ。

「このメンバーでARB、やっと1年経ちました。そして、8年ぶりの再開になります」

このあと復活してから今までの経過、ツアーのことなどが話される。

「今回、四国のみんな、スタッフのみなさんが非常に熱心に、このROCK OVER SHIKOKUを考えてくれました。このROCK OVER SHIKOKUが実現して、それがここ松山が今日1発目です」

この言葉に客が一斉に盛り上がる。やっぱり初日と言う事で、見る方も気合いの入れ方が違う。

このあと新しいアルバムから「REAL LIFE」、「悪い奴ほどよく眠る」と続く。「REAL LIFE」の曲の途中で、凌さんが客が渡したARBキャップをかぶりながら歌い出した。ライヴの後で聞くと、この帽子はくぼっちさんの物と分かった。なんとも羨ましいことだ(笑)

そして次の曲のイントロを聞いて、私と隣で見ていた金七さんは思わず声を上げた。その曲はリハーサルの時にイントロの部分だけ聞こえた「R&R AIR MAIL」だった。この曲を演ってくれると思わなかったし、ライヴで聞くのも初めてだったのですごく嬉しかった。

そして次の曲にも驚いた。「LOFT23時」だ。この曲を選んだのは会場の作りが新宿ロフトに似ていたからだろうか?何か聞いているうちに胸に込み上げてくるものがあり、凌さんが「松山サロンキティでは 気の合うあいつらと〜」と歌う部分で、この時自分の中で初めて今のメンバー4人が1つになったような気がして思わず目頭が熱くなってしまった。

そんな感傷に浸っていると、MCで凌さんがマキシシングルを出してテレビ番組(多分HEY!×3)にビジュアル系で出たと言って客を笑わせた。そんな話をした後に「INFINITELY」が始まる。もちろんシングルバージョンだ。前のツアーで聞いたアルバムバージョンも良かったが、このシングルバージョンもライヴで聞くとなかなか味があって良い。

これから曲は「Deep inside」と続き、曲の間奏の時にメンバーが紹介される。そして曲は「Whisky&Vodca」へ繋がり、ライヴは後半戦に入っていく。もう幸也さんのメリーさんの羊は、すっかりお馴染みといっていいだろう。

そして「ユニオンロッカー」、「TOKYO CITYは風だらけ」へと一気に飛ばしていく。そして最後はこの曲「魂こがして」で本編終了。やっぱりこの曲を聞かないとARBを見たという感じがしない。何度聞いてもいい曲だ。

メンバーが帰ってもARBコールは鳴り止まない。そしてしばらくしてこのARBコールに答えるようにメンバーが再びステージに降りて来て、「AFTER'45」が始まった。このキーボードのないアレンジがすごく良かった。

そしてこの曲の前ではもうお馴染み?(笑)の親父、お袋コーナーへ。子供をステージに上げる事はなかったが、「ダディーズ・シューズ」が始まってから曲の途中に客席から靴が凌さんに渡され、その靴を左肩に乗せて歌ってくれ、最後に靴の臭いを嗅いで(笑)返された。ライヴの後で聞いたら、その靴はNICさん(靴係)の物だとわかった。くぼっちさんの帽子といい、本当に羨ましい(笑)。

曲が終わり、一瞬メンバーが帰ろうとするが、ここで凌さんが物足りなかったらしく、

「もう1曲やろうや」

と言い出して、「う〜ん」とうなりながらキースの方へ向かって考え出した。どうやらその場で何を演るか考えているようだ。そして、

「よし、War Is Over!」

と言って、曲が始まった。今までのライヴでこんな事ってなかったので、アドリブで急遽曲を追加して演ってくれたのがすごく嬉しかった。

再びメンバーが帰っていくが、当然のごとく客のARBコールは止む事はない。まだまだ見る方も物足りない。そしてまたメンバーがステージに戻って来てくれた。そして「はじまりの詩」と、最後はみんなで「ララの女」を大合唱して約1時間半のライヴが終了した。

 


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