市議会ニュース第二十八号  
 

東久留米新時代・夢のある街づくり


 イオンの為に3億5千万円以上の血税投入!
 財政危機宣言とは一体なんだったのか?


 平成十八年度第一回定例市議会が三月一日〜二十七日にかけて平成十八年度予算の審議が行われました。今回は野崎市長二期目のスタートの議会でありましたので、今後の行政運営を一期目と同様に市民不在の運営をしていくのか、それとも市民との対話・合意形成に努めていくのかが注目されましたが、結果としては一期目と同様な所信表明・予算編成となってしまい残念であります。
 また、今議会で最大の焦点は、南沢五丁目旧第一勧銀グラウンドに予定されている「イオンショッピングセンター」についてでしたが、周辺住民のことなど考えない行政側の強引なやり方が改めて浮き彫りになり、関連予算についても『これは不当ではないか?』と思える内容でした。



3月議会報告

旧第一勧銀グラウンド跡地の開発問題(イオンショッピングセンター)について
住民合意のないイオン誘導 の再考を!

 広大な敷地(5万5千平米)の中に4階建ての建物の3階までが店舗、4階と屋上が駐車場、また、五小側に平面駐車場、西側に4階建ての立体駐車場が計画されています。16年3月からこの土地の活用を市長が表明してから2年もの歳月があったにもかかわらず、住民への説明がないままイオン主導で計画を推し進めようとする市の姿勢を問いただしました。渋滞、排気ガス、夜11時までの営業等による住環境の悪化はどうなるのでしょうか。ピピ通りに面したひばりが丘団地内にできる駐車場完備の西友と近隣商店街が一体となって活性化していこうとしているところへ水を指すことにならないのでしょうか。単に活性化という観点から大規模小売店を受け入れたとの市の答弁はとても満足できるものではありません。
 現在、事務所では、地域の方々や五小の保護者の方々、商店街の方々とイオン問題について意見交換し、市との議論を進めています。ぜひ、ご意見お聞かせください。



一般質問


1:家庭福祉員(保育ママ)の補助員へ予算拡充決定!

 今まで度々訴えて来た子育て支援について、又1つ良い解答が得られました。
 家庭福祉員とは、保育士・教師・看護師等の有資格者で保育経験の豊富な方々です。
 定員は家庭福祉員1人に対して子供3人・補助者がいる場合は最大で5人まで預かれます。   
 しかし家庭福祉員の補助員の人件費が、従来は年度の後半からしか出ない為、預かれる子供の数が制限されてしまったり、保育ママや保護者の負担となってしまっていました。魅力ある職として、また働く親のためにも、年度当初からの予算措置を求めたところ、平成18年度から実施する事が決定しました。


2:パブリックコメント制度の条例化に向けての取り組み

 パブリックコメント制度とは、市の基本的な計画、 条例等を立案する過程で、その趣旨、目的、内容を公表し、これに対する市民の意見や専門的知識の提出等を受け、寄せられた意見を考慮しての最終決定をするための一連の手続のことです。
 東久留米市でも、『パブリックコメント制度』として広報等でお知らせして実施しています。しかし実際は聞きっぱなしで、寄せられた意見が反映されたのか?または何故反映されなかったのか?ということがはっきりと公表されているとは言えず、現在市が行っているものの実態は昔から行っている『市民ご意見箱』と何ら変わらないものです。昨年、行政手続法の改正が行われましたので市でも条例化し、市民参加のルール化と仕組みをしっかりと担保するべきだと思います。



ここが変だよ!? 市のイオンSC誘導策


都市計画マスタープランとは異なるものを勝手に『誘導』!

 都市計画マスタープランとは、東久留米市の都市計画の基本的な方針となるもので、平成12年から20年間の将来都市像を市民参加で作成した都市計画のバイブルとなるものです。旧第一勧銀グラウンド跡地は「流通業務地域」に指定されており、都市計画マスタープランの中では「周辺の住宅環境と調和した流通・業務機能を誘導します。」となっており、「商業地域」となるイオンSCは建てる事ができないはずです。
 しかし、市は一企業たるイオンSCに便宜を図る為に強引に用途地域の変更をして、H19年度中にとにかく建設させてしまい、その既成事実を盾に「H21年度に都市計画マスタープランの見直しをする」と順序を逆にして強行しようとしています。
 このような市民を軽視した行政運営は断じて許すことができません。市に見直しを求めるものです


イオンSCの為に、都道予定地であるにもかかわらず市が道路予算(市道110号線)として、3億4500万円を支出!?

 3月議会で行政と議会は大きな誤りを犯してしまいました。それは本来市が1円も支出しなくていい物になんと2年間で3億4500万円もの道路予算を支出しようとしていることです。いったい財政危機宣言とは何だったのでしょうか?
 皆さんもご存知かもしれませんが、旧第一勧銀グラウンドの真ん中に都市計画道路3.4.18号線用地として砂利道で確保されているスペースがあります。これは都道です!!この部分は今後10年間で整備される事が都から発表されており遠からず都が工事をするもので、市は予算を支出する必要がありません。にもかかわらずイオンSCの為に、まず市道110号線として先に道路として認定してあげてから、この分は将来、都に無償であげてしまおうというものです。
 一企業の為に3億4500万円も予算を割くことが今の市に必要なことでしょうか?


「渋滞が起こらないとは思っていない。イオンと大きく乖離がある」と警視庁も発言!

 今まで市やイオンからは、「様々な問題に関して東京都や警視庁とも協議を重ね、合意を得てきている」という内容のことを説明会などで聞かれた方も多いと思います。
 しかし実際は全く違います。警視庁交通規制課は『現場を数度見に行ったが道路インフラが整っているとは思えず、宿題を出したが満足な回答が揃わない。又、あの地区で渋滞が起こらないとは思っていない。どこも問題がありこのままでは駄目だと思っている。イオンの話とは大きく乖離がある。』とこのように言っています。何も解決していません!


イオンSCじゃなくても歳入増!
 市の為になるものは他にあるはず


 最近、真しやかに「イオンが来ると5億円の収入増」と喧伝されていますが、全く根拠のないことが3月議会でわかりました。「イオンだろうと他の物であろうと、あの土地に何らかの物が来れば固定資産税などで歳入の増加は見込める」という答弁でも分かるように、イオンSCだから歳入増がある訳ではなく、更にイオンSCの必要性やイオンでなければならない理由はどこにもないということも分かりました。つまり企業の言いなりで市が進めているだけで、市民の為に進めている訳ではありません。


一企業のために、第5小学校の校庭を削ることを許すことはできません!

 市は、第5小学校の校庭をイオンSCの為に削ってまでして便宜を図ろうとしています
 私は第5小学校のOBとしても、また来春に長男が5小に入学する将来の保護者としても許す事ができません!歩道の拡幅をしなければイオンSCが進出できないのならば、下がるべきは5小の校庭ではなくイオンが下がるべきです。
 更に、歩道の拡幅は飽くまでもイオンSCに接する外周部だけで児童の安全対策の根本解決を図る訳ではありません。お為ごかしを許すな!



12月議会報告
予算・請願、陳情・意見書の結果(会派別)