まず用意する物は8Mのズンギリボルトとナットが二つです。ズンギリボルトは14〜15cmあるといいでしょう。
ナットの一つはボルトの頭の近くに、もう一つは12〜13cm離して装着し、ボルトの頭と二つのナットの平らな面をすべて合わせて平らな台の上に置き瞬間接着剤で固定します。なおかつボルトの頭側のナットの上に5mm厚のアルミ板を接着します。
ここでの精度が偏芯の精度に影響しますのでかなり慎重に面を合わせます。鏡やガラスの上での作業をお勧めします。偏芯軸がずれると斜めに削れてしまいます。

そのまま旋盤のチャックにくわえると当然偏芯しています。この状態のままセンタードリルでセンター穴を開けます。
センター穴がボルトの頭のセンターからずれているのがおわかりでしょうか?。

二つのナットを抜きます。ライター等で熱すれば簡単にはずれます。その後穴を開けた方のナットだけを回し入れ穴の位置で3mmネジをボルトまで貫通させて固定します。
最初に使った5mm厚のアルミ板を同じ面に接着してできあがりです。
これで常に同じ偏芯軸が得られます。
 

センター穴が開いたらチャックからはずし、ボルトの頭とは反対側のナットに固定用の穴をボルトに貫通するように開けます。接着剤はまだ効いています。ここでは2.5mm穴を開け3mmタップを通しました。
実際使うのはこちらのナットだけで頭側のナットはセンター穴を開ける際の誤差を最小にするために使ったわけです。

5mm厚のアルミ板をかませてこのくらいのアールになります。私が所有するリールのリールフットのアールにはぴったりです。リールにも個体差がありますのでもう少し偏芯幅を広げておいた方が安全かと思われますが、これ以上厚いものを咬ませると3爪チャックでは固定が不安定なのでこれで良しとします。
3爪チャックが使えて常に同じ偏芯軸が得られるのはとても便利だと思うのですがいかがでしょう?。

使用中です。回転センターを使い剣バイトで削ります。
フィラーの固定にはフランジナットを使っています。
木材加工とは言えかなり旋盤に負荷がかかりますので低速での使用をお勧めします。