だいたいこんな感じです。完璧には平らになりませんが割った後でこれをやるとすると節が4カ所あるとして24分割する場合24X4で96箇所を平らにしなければなりません。ティップとバットでその倍ですね。仕上げ削り前の状態としては充分という事にしませんか?。
トンキンケーンです。この節がくせ者です。こいつが無かったら制作が100倍楽でしょうね。逆に言うと節があるからバンブーロッドの価値があるのかも・・・。私は丸竹の状態でこの節を和かんなで削りとってしまいます。
竹を割る場合2等分は比較的簡単です。余計な力を入れなければ自然に2等分されますから。ただ3分の1に割るのはなかなか難しいですね。前もって線でも引いておけば良いのでしょうがなかなか億劫です。うまくできたと思っても割り終えて並べて見ると全然等分ではなかったりします。ここでは6分鉈で6分割しています。この鉈はとても便利ですね。見事に6分割されます。後は各々を2等分、さらに2等分すれば計24本のスプリットができあがるわけです。しかし竹に複数の割れがすでに入っていた場合は6分鉈では無理があります。あきらめて普通の鉈で割るしかありません。
電工ナイフで2等分しています。両刃のものなら何でもかまいません。私は軽さが気に入って愛用しています。
ちなみに#3〜#4までの竿でスェルバットにする場合1片の幅が6mmは欲しいところです。もし足りないようならあきらめて5分鉈を使うと良いでしょう。逆に通常のバットで比較的太めの竹が手に入った場合、8分鉈を使用して32分割も可能です。もちろんショートロッド用になりますが。作りたい番手になるべく近いサイズの細さで割った方が曲がり直しも楽ですし、削る量も少なくて済みます。
私の好きな節合わせです。6分割した段階で各々に数字をうっておき節合わせの時に6種類の竹片の中から選択して節合わせを行う方法があります。丸竹の性質を円周で6分割してそれを散らす事によって完成した竿の偏りをなくそうという考えです。ですが自然のものですので丸竹の正反対の位置に全く同じ性質のものがあり節を散らした結果それらが隣同士になってしまう事も充分ありえます。それに6種類を散らしたとしても全くスパインの無い竿ができるわけでもなく、逆にある程度の癖はバンブーロッドの個性ではないでしょうか?。だとしたらかなりナンセンスなやり方のような気がします。私はどうも納得がいかないので節の位置を散らすだけでよしとしています。32本のスプリットの中からシミや傷が無い物から6本セットにしてゆき、最後に残った1セットがあまりにも状態が悪ければバーナーで表面を焼いてフレームフィニッシュにしてしまいます。
割り終えた竹片です。24分割したわけですがなかなか4本分とはいきません。傷や虫食いで使えない竹片が1つや2つはあるからです。また非常に状態の良い竹であっても自分のミスで一本くらい折ってしまうかもしれません。3セットプラス予備用の1セットと考えた方が気が楽です。