荒削り用にギャリソン先生はラフ・プレーニングフォームなるものを設計されました。右図がそれです。最初はこんなもの必要ないと思い仕上げ用のフォームで兼用していましたが、#6以上の竿やスェルバットの竿の場合必然的にスプリットが太くなりますので仕上げ用のフォームでは溝が小さすぎてなかなかうまく正三角形に削れませんでした。それで自作したわけです。溝をかんなで掘っているのでかなりアバウトですが、ほれぼれする程うまく使える・・・・・時もあります。

スプリットを置いた状態です。上に出ている部分を削りとれば左角が60度で削れているという寸法です。

こんな感じです。フォームは木製なので一緒に削ってしまう事もありますが気にしません。ずたずたになったら次はもっと良いのを作るつもりです。

これで出来上がりです。かなりうまく行った部類ですね。所詮ラフなのでそれ程シビアではありませんがどうせ修正しなければいけませんからここでなるべく正三角形に近づけておいた方が後が楽です。

今度は60度のフォームに移し替えて今出した60度を溝にはめ込んで上に出た部分を削り取れば正三角形に削れます。

しかし未だに何故57度なのかが謎です。スプリットの表皮側の角が30度+57度で87度になるという前提のようですが・・・・。
実際そううまくは割れませんし丸竹自体も真円ではないので87度になる可能性はあまり高くないような気がします。普通に計算すると24分割するとして360°÷24=15° (180°-15°)÷2=82.5°になるはずなのに・・・。
ただ87度に限りなく近い角度で割れたスプリットはあっけないほど簡単に60度がでますので、やはりすぐれたツールなんでしょうね。竹の割り方が悪いだけかもしれません。87度という角度もギャリソン先生が試行錯誤を重ねて導いた結果なのでしょう。確かに汎用の角度としてはいいところかもしれません。
90度っていうのはどうですかね?。今のフォームが寿命を迎えたら挑戦しようと思っています。
どっちにしろ表皮側をしっかりフォームに押しつけて削るという事を忘れないようにしなければどこまで削っても正三角形にならないという事態に陥ります。ご注意を。

竹を削ると棘が手にささります。どうも指先が痛いなあと思い1週間後にとうとう剃刀で大手術を敢行。結果全長8mmもの棘が出てきた事がありました。毛抜きで引っ張り出した瞬間は神経を抜いてしまったかと焦りました。
ギャリソン先生はゴムサックを使っておられましたがどうも装着が面倒です。やはり手袋タイプがいいですね。いろいろと試した結果とうとう理想の手袋を発見しました。手のひら側だけがゴム張りのこの手袋。蒸れない、防護も完璧、安い、装着が楽、おまけに竹へのグリップも良し。自信を持ってお勧めします。