通常の曲がり直し作業です。熱を加えた後バイスにはさむやり方や、そのバイスに凹凸のある治具をはさんでより効果的に曲がりを直す方法があります。しかし私は完全に直線にするにはやはりアルコールランプと自分の親指が一番だと思っています。

この場合ちょっとしたコツがあります。曲がりの起きている箇所をよく見極める事です。特に節の周辺は通常何かしら曲がりが起きているのでついつい節全体を火であぶって真っ黒にしたあげく、結局曲がりは修正されてないという事が往々にしてあります。

例えば左図の様に節と言えど実はまっすぐな場合もあるわけです。この場合の曲がりの箇所は2点なわけですから、まず1の部分を完全に直した後に2を直すのが理にかなった方法だと思っています。

バイスにはさむ場合も同じです。全体を加熱してしまうとせっかくのストレートな部分も加熱により容易に曲がってしまいます。一度で決まればいいですが失敗すると話はもっとややこしくなります。

私のようなせっかちなタイプはこの節周辺を一度にバイスにはさんでしまいますがその場合もやはり加熱するのは1と2だけにします。

竹が冷えるのを待つ時間がもどかしいのでバイスを2台用意して交互に2本のスプリットの曲がりを直すのが私のやり方です。逆に休む暇が無いという弊害もありますが、作業を一気に終えてしまうやり方が私には合っているようです。集中力が続かないんですよね。

実は火入れによってほとんどの曲がりは勝手に修正されてしまいます。多少のねじれが残る事もありますが後のバインディングで起こりうるねじれに比べたら微々たる物です。
また鋭角的な曲がりは直しやすいですが20cm程にもわたるなだらかな曲がりを直すのはかなり難しいものです。無理をして焦がしまくるよりも火入れに任せた方が良い結果が出るのではないでしょうか?。
ならば節の周辺だけまっすぐにしておけば事は足りるのではないかと思っています。もちろんラフ用プレーニングフォームに収まらない程の曲がりは別ですが。
このやり方だと1本分の曲がり直しが10分くらいで出来てしまうのですがそこまで簡略化してはいけないですよね?。ですが何分生来の横着者なもので・・・・。