『普通じゃない』

 今をときめく“オビ・ワン”ユアン・マクレガーと“メリーに首ったけ”キャメロン・ディアス主演の恋愛物、ってまるでビデオパッケージのアオリ文句ですねこれじゃ。

 最初のうちは、「人のいい貧乏青年が金持ちのお嬢さんにリードされて狂言誘拐」というみえみえの展開かと思ったら、そこはさすが「普通じゃない」。キャメロン・ディアス演じる金持ちの令嬢がどんどんエスカレートして、しまいには逆ギレしてしまうあたりがなかなか見せてくれます。いわゆる大爆笑という感じではないのだけど、ウィットの効いたセリフがポンポンと出てくるところも、マクレガーとディアスのうまさが光ってよいです。

 加えて、この話には「神様が人間界に派遣する恋のキューピッド」が出てきて、この狂言誘拐は彼らの仕掛けたものだというのが最初からわかってはいるのだけど、このキューピッド役の天使×2がまた話の展開とともにどんどんキレていくのが笑わせてくれます。言っちゃえばまあ最終的には丸く収まるのですが、話の見せ方には2ひねり3ひねりくらいが利かせてあって、最後まで飽きずに観ることができます。


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