"The Fifth Element"

去年公開された、リュック・ベッソン監督のハリウッド映画。主演のブルース・ウィリスは完全にハリウッドな感じですが、それでもベッソン監督のちょい「おフランス」な感じの洒落をうまくつかんでいるようです。異星人のヒロインを演じるミラ・ジョヴォヴィッチはちょっと『レオン』の少女のイメージとダブるものの(ああいうのが監督の好みか?)、これはこれでいい味を出してます。途中から現れるオカマDJなども含め、全般にキャストは良い感じ

でまあ、基本的にSF映画なのだけど、SFとしてはイマイチというか、「そうかそうか、そうなのね!」的なSF的ワクワク感というか、オドロキ感というか、そういうのが無いんですよね。『ブレードランナー』なんて、やっぱり酸性雨が降り続く世界観そのものがストーリー全体をうまく包んでいて、これぞSF映画という気分があったんですが、どうも『フィフス・エレメント』はそういう感じではない。未来的衣装や文化スタイルなどは気を配ってデザインしているようですが、それが物語の本質にあまり絡んでないというか、何というか。

ベッソンというと『サブウェイ』、『ニキータ』、『レオン』といったアクション系(バイオレンス系?)が有名ですが、この映画もバイオレンスというほどではないにせよアクションが豊富で、むしろ「SF的世界観を適当に取り入れたアクション映画」と見るのが良いのかなあ、なんて思っちゃったりします。


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