Puffy 『amiyumi』

パフィーの名を知ったのは、「井上陽水が奥田民生と組んで女性デュオに曲を書くらしい」という話を聞いたとき。何でも、奥田民生の完全プロデュースで、デビュー曲の詞は陽水が書くということだったのだけど、それが『アジアの純真』だった。私はもともと井上陽水のファンであり、また奥田民生の楽曲にも並々ならぬものを感じてはいた(『服部』あたりから)ので、聞いてみたいな〜とは思っていたのだけど、アルバムが出るまで待つことにしていた。

で出しの『とくするからだ』から、曲はもう完全に奥田民生調である。詞もほとんど奥田民生の手によるもの(2曲はメンバーの大貫亜美または吉村由美との共同作詞)がはっきり判るフレーズや語尾の連発。まあ、最近の「プロデューサーを前面に出して売る」タイプのものとしてはしょうがないんでしょうけどね。

「2人で歌えばどっちが下手だか判らないから」という理由でユニットを結成したらしいだけあって、格別声がいいとか上手いとかいうことはないのだけど、『アジアの純真』のイメージにとどまらない様々な曲に挑戦していて面白いとは思います。ちなみに、確か人材派遣会社のCMで使われていたと思うんですが、『サクラサク』という歌はありきたりではあるけど味のある歌ですね。

目当ての『アジアの純真』ですが、やっぱり変ですね、陽水の詞って。ここ数年は「まみむめも」や「らりるれろ」が好きだという陽水氏の言に違わず、ラリルレロを含む単語が何の脈絡も無く並ぶあたりはさすがです。ちなみにタモリがテレビで紹介した話ですが、誰かが「白のパンダって何ですか?」と聞いところ、陽水曰く「パンダって白いでしょ?」。

全7曲で2,400円、EPICソニーから発売中。ちなみに奥田民生はEPICじゃないソニー・レコードなので、わざわざ "appears courtesy of SONY RECORDS" などと書いてある。


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