安藤優子と木村太郎のあまりに寒いコメント。

以前から、心あるハッカー(計算機のハード、ソフトを深ーく深ーく解析する人たち)諸氏は「ハッカーという言葉を犯罪者の意味で使うのはやめて欲しい」と主張していた。最近では警察庁が「もうハッカー=犯罪者という用法はしません」と言ったり、あの毎日新聞までが(!)不正侵入者を「クラッカー」という単語で表記するようになるなど、地道な努力が実を結びつつあるようで喜ばしいことである。

で、今日のフジの「ニュースJAPAN」(木村太郎がコメンテーターで登場している奴)でコンピュータ犯罪についての特集をしていたわけなんだけれども、そこで犯罪者(侵入者、破壊者)を指す言葉としてイヤというほど登場したのが「ハッカー」という単語だ。しかもその「ハッカー」たちのやることと言ったら、以下の通り。

  1. 「誕生日」をパスワードに入力したら他人のアカウントを破れた、万歳。
  2. 警察や軍隊の使う周波数を見つけて記録するんだ。
  3. 10万ボルトの電磁波をパソコンに放射して壊してやる。

おいおいおい、これじゃ本物のハッカーも、「自称ハッカー」のクラッカーどもも怒っちゃうぜ。ちなみに (1) は素人、(2) は傍受マニア、(3) はただの馬鹿である。

まあ、この辺までは他のメディアでもまだ散見されることだからしょうがないのだろうけど、この特集のシメに飛び出した安藤優子と木村太郎のコメントが最近では出色の「何だかなあ」だった。

安藤
「最近ではハッカー(侵入者)ではなくクラッカー(破壊者)と 呼ぶそうですね」
木村
「ハッカーは最初は趣味で侵入するんでしょうけど、そのうち善悪の 区別が付かなくなって破壊したり盗んだりするんでしょう。 ハッカーはその事を理解できないんでしょうね」

理解できてないのはお前らだっつーの。

毎度のことだが、こういう「あまりにもアホなコメント」を見ると、実は自分の専門外のニュースの時にも、「専門家から見たらアホなコメント」を言ってるんじゃないだろうかと邪推してしまう。まあ、フジテレビが自らアホなイメージ作ってきたのだから今さらって話もあるけど、やっぱり木村太郎らの情報収集・判断能力に疑問を呈してしまう今日この頃であった。

余談

"cold" って、文字通りの「寒い」だけじゃなくて「見当はずれ」って意味もあるのね。


fujimoto@eva.hi-ho.ne.jp

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