OS/2 WORLDよ、お前もか!

えー、インターネットに関する新聞/雑誌記事に様々な誤解が蔓延しているのは皆様ご存知の通りですが、今度は IDG コミュニケーションズの "OS/2 WORLD" がやってくれました。

2/21発売の4月号中「Warpユーザーのためのインターネット入門」という連載記事なんですが、そのP.126です。問題箇所を引用します。

「話は違うが、ニュースグループなどでも、さまざまなシステムが混在することから、かつてはSubjectに漢字や半角カナを使わないようにという、一種の“マナー”が存在した。しかし最近では、DOSのユーザーが多数参加してきた関係からか、このようなマナーも崩れてきている。」

賢明な諸氏はもうおわかりかと思いますが、この文は、性質の違う2つの問題「漢字サブジェクト」と「半角カナ」(正しくはJIS-X0201カナでしょう)をマナーという言葉でひとからげにしてしまっています。

RFC822を見る限り、field-bodyに含まれる文字は「印字可能文字に限定されないASCIIキャラクタ」というように読み取れます。このため、ISO-2022-JPに基づく漢字サブジェクトは「ESCキャラクタを含むが、すべてが7ビットのASCIIキャラクタの範疇で閉じている」ので、規約上問題がありません。一方、JIS-X0201カナは明らかにASCIIキャラクタではありませんから、 RFC822に抵触してしまうわけです。

 漢字サブジェクトは、DOSユーザー云々とは無関係に「配送系が新しくなりつつあるし、本文が日本語可なのにサブジェクトが日本語不可なのは変ではないか?」ということから、解禁される方向にあると言えます。そして、現在はあくまで古い配送系や古いニュースリーダに対してどう配慮するかというレベルの話だと言えるでしょう。

 これに対して、JIS-X0201のカナはそもそも「通るという技術的な理由付けが何もない」のですから、マナー云々の問題ではないのです。すなわち、最近JIS-X0201カナを使う人がよくいるのは、単なる「間違い」に過ぎません。

 ちなみに、同じ記事の同じページで、 Sun の開発した Java のことを、「オンラインの状態でアプリケーションを使うことが可能という、画期的なもの」と紹介しています。私はもう6,7年くらい前から、Cで開発されたアプリケーションをオンラインの状態で実行しているんですけどね、、、(ネットワーク上でXを使っている人なら当然でしょう)


fujimoto@eva.hi-ho.ne.jp

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