「三井のリハウス」のCMと言えば、転校で不安を抱える娘の心情みたいなものを毎回モチーフとしていて、なかなか評判が良い。出演した歴代子役も、宮沢りえや一色紗英といった錚々たる面々である。
しかし、現在(1997年7月)放映中のバージョンは、何とも良い感じがしない。キャッチコピーが何とも拝金的というか、夢もキボーも無いじゃない、って感じなのだ。 CMの中でのストーリーの流れは、概略以下の通り。
その、どうにも気持ちの悪いコピー。
「私たちの思い出を、高く売ってください」
おいおい、コギャルの援助交際じゃねーんだからよー。今までのこのシリーズって、そういう高い安いとかいうのじゃなくて、「引っ越してもきっと友達が出来るから、安心してリハウスしてね」みたいな雰囲気があったわけだ。ところが、いきなり「値段」が前面に出てきちゃうのはどういうことかねえ?
いや、いわゆる「清純派」というか「爽やか路線」みたいなものはもうやめた、というなら、それはそれでいいのだ。小中学生だって思い出を金で売る時代なのさ、というシビアなメッセージだって、あってよいと思う。ただ、ねえ……やっぱり、何とも言えない気持ち悪さが残る今日この頃。