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ゆれる
Swing
★★★★★★★★★☆
2006年 日本
監督/脚本:西川美和
出演:オダギリジョー / 香川照之 / 伊武雅刀 / 新井浩文 / 真木よう子 / 蟹江敬三 / 木村祐一 / 田口
トモロヲ


☆こう観た☆
 前回少し触れた『ゆれる』ですが、お盆真っ只中にようやく観に行くことができました。ぶっちゃけ、友達
に付き合う形での鑑賞で、恐らく誘われなければ観ることはなかったのかもしれないのですが、思わぬ拾
いものでした。面白かった!

 故郷を捨てて上京していたカメラマンの次男・猛(オダギリジョー)は、母の一周忌のために故郷へと帰
り、父・勇(伊武雅刀)のガソリンスタンドを継いで細々と暮らすやさしい兄・稔(香川照之)、過去に関係の
あった幼馴染みの女・智恵子(真木よう子)と再会します。せっかく帰って来たんだからと川へ遊びに行く
三人。しかし、そこに掛かった吊り橋で智恵子が転落死。現場に居合わせた稔は自首しますが、殺人か
事故か、その一部始終を猛は見ていました。
 決して円満ではない肉親同士の表向き見えにくい確執、人間の身勝手さ、いやらしさが掘り起こされる
この作風…。『誰も知らない』の是枝裕和がプロデュースということを後で知って納得しました。監督の西
川美和は女性とは思えぬ視点で、一線を保っていた男兄弟(父兄弟を含む)のすれ違いを丁寧に撮って
います。
 身近な人間同士ほど本音を語り合える反面、思いや情が絡んで、相手に対して決して言ってはならな
いこと、言う必要のないことはわきまえているものです。この映画は、兄の逮捕をきっかけにその暗黙の
了解がバラバラと崩れてしまうやりきれない悲劇が描かれています。どちらかというと私の人生は今のと
ころ猛寄りで、縛られることなく自由に生活できているから、「まじめにやってる兄ちゃんはスゴイよ。俺な
んて逃げてばっかの人生だよ」って猛のセリフにひどく共感しちゃって、そのあとの稔のしっぺ返しのセリ
フに返す言葉なく絶句してしまうのです。面会室での稔の言動は、抑制がまったく利いてなくてホントに怖
いです。生きててぜったいこういう場面には居合わせたくないです。
 オダギリジョーには今まで「ちょっとだけ個性的な二枚目俳優」とどこか色眼鏡を掛けて見ていたところ
があったんですが、彼をはじめ役者たちがみんなうまいので、安心して映画に入り込めます。そして、真
木よう子演じる智恵子の飾らない美しさに魅了され、彼女のような子が若くして死んでしまう悲しみにすっ
かり感情移入してしまっているのでした…。
written on August 23, 2006


▽オフィシャルwebサイト:こちらから



▽ここで観た:シネ・リーブル梅田 (大阪) 



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