超多忙で予定より丸1ヶ月遅れました。未消化なまま とりあえず。
WEBMASTER の 今月の述懐 . . . . .
社会は
美の追求の 良きパトロンたるべし
前回の論旨と一見矛盾する思いが心をよぎります。
アーキテクトの役割は 建主の要望に忠実なだけに留まっては 果たせないはずだと・・・。
今日 文化財として 社会の美的遺産となっている建造物には
必ず その美を巧んだ 意匠の担い手がいます。
文化財とまで行かない 明治から戦前の 名も無い建築でも
愛情のこもった意匠ゆえに
市民の保存の願望を引き起こすケースの少なからぬことを
保存問題委員会の仕事から感じます。
要は 時代を超えて残る「匠」の心、
その制作時点では 社会から 概ね 無駄とされてきた部分とも 言えましょう。
アーキテクトたるもの、おのれの信ずる美の世界を
無心に追求する、そのこと自身に 非があるはずはありません。
むしろ 中途半端な「条件整頓デザイン」では
長い目では「価値」として残されていかないでしょう。
能や歌舞伎のような伝統芸術の国家による保護、
現代舞踏などの文部省による振興、
などと 同じように、
社会は 「建築」の素晴らしさを次世代に伝えていく義務さえ
あると言えないでしょうか。
つまり、アートは性善説で考えたい、と言うことです。
このことと、JIA が 追求するアーキテクトのプロフェッションとは
実は 深いジレンマの関係にあることは 直視しなければなりますまい。
次回は 諸先輩のどなたかが このページで
この件 含蓄をご披露下さると幸甚です。
皆様のコラムをお寄せ下さい! (^_^) 安達
98/08/04