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第四項 弓道とドーピング


 10月になると国体があります。そこで、最近は大会全体でも行われてるドーピングについて書きたいと思います。

 まずドーピングとは「競技者の健康を害する」「フェアプレーの精神に反する」「反社会的行為である」この観点から禁止されています。
 現在では国体選手全員に選手必携書が配布され、その中にドーピングのことも書いてあります。検査方法などは興味のある方は調べてみてください。

 次に禁止薬物についてですが、これは実は毎年更新されます。分かりやすい話でいうと2005年はカフェインは禁止薬物になっていません(来年以降は不明)従って、何がいいか悪いかはかなり意識していないといけないのですが、基本的にスポーツドクターでないと判断がつきません。

 一番大きな問題は、軽い気持ちで風邪をひいたときなどに市販薬を飲んでしまうと、それにドーピング薬が含まれる場合があるということです。漢方薬なども同様です。
 ですから、大きな大会の選手になって、体調を崩した場合にはスポーツのことをよく理解している病院にかかる必要があります。

 ドーピングは「自分がフェアにプレイをしていることを証明するもの」です。従って無意味に恐れるのではなく、正しい知識を身につけることが大切です。


 ここから先は特に弓道に関してですが、国際弓道連盟ができると、当然のことながらドーピングを含め医療的な話を決める医事委員会が必要となります。

 ドーピング違反の規準を決めるにはドーピング機構の規約に従いますが、射撃系の競技(ライフル、アーチェーリーなど)の場合には大体特別項目があります。それには「飲酒」「血圧降下剤」の使用禁止などが含まれています。

 要は気持ちを落ち着けるためのものが禁止です。弓道は年齢が高くても充分に第一線で選手でいられる競技ですが、毎日晩酌する人や、年齢が高いと高血圧で治療のために薬を用いる場合にひっかかる可能性があります。
 もちろん治療目的であれば、医師の診断書で前もって認められれば薬は服用できます。しかし、アルコールについてはどうなるかは、今後の弓道界の成り行きを見守るしかありません。

 他の武道でもそうですが、世界規模の競技になると、どうしても民族的な考え方の違いがあり、問題を減らすためにもきちんとした規約が必要となると思います。

 武道の精神があれば、不正をすることの前に考える事自体が、そもそも道として外れるのは常識中の常識ですが、もともとオリンピックも、フェア精神を掲げていながら現状大変な思いをしていることを考えると、名誉とか金銭が伴うものには人の心は惑わされやすいものだと感じます。   




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