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第五項 肌脱ぎと心臓への負担について


 段々寒くなってきました。
 今回は冬の着物、肌脱ぎについてです。女性は襷がけなのでそれほど大きな問題にはなりませんが、男性の特に心臓が弱い方、高齢の方は時々発作を起こすことがあります。
 特に左の片肌を脱ぐので、心臓がもろに晒されます。  以前年明けに矢渡をして、そのまま全日本弓道連盟の副会長が亡くなったことがありました。それ以降高齢の方は特に注意をして、下に胴着などを着て防寒しましょうということがありました。
 これに関しては異論を挟む余地はありませんが、若い人でも発作を起こす可能性が無いとは言い切れません。

 そもそも発作を起こすのは、急激に冷えたり、逆に急激に暑くなったりすると心臓に変調をきたして発作となります。これを避けるにはもちろんそういった環境を作らないようにするのが一番いいのですが、それだけではどうしても後手にまわった対応です。

 お勧めしたいのが『馴化』です。海外遠征、高地トレーニングにも使われていますが、これはうまくすると体の順応性を上げる力もつくし、環境の変化に強くなります。
 では、具体的にどうするのか。肌脱ぎを「まだ寒くなる前から積極的に行う」ないしは「寒くなる前から薄着で練習をする」です。
 注意点は、急激に寒くなったら練習量を減らして風邪をひく前に止めることぐらいです。もちろん体調が悪い場合は最初から無理しないようにしないといけません。

 一つお断りをしておきますが、全ての人にお勧めできる話ではありません。

 くれぐれもくれぐれも、高齢・体の弱い方は無理をしないでください。  




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