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Detective

第三章 敗北。そして取得





「碇シンジ君、君は少し深入りしすぎたみたいだね。これ以上は寿命を縮めることになるよ」

「・・・だから・・・何だというのだ・・・・何が言いたい・・・・」

「簡単なことだ。そのターミナルコンピュータを置いて去るが良い。今なら命までは取りはしないよ」

「・・・・出来るか、そんなこと」

「そう言うと思ったよ。”サキエル”を連れてきて正解だったな」

「ぐるぅぅぅぅぅぅ」


3TIT内にある研究棟の一つ、おそらくは人工知能関連の研究棟だろう。

僕は今、そこにいる。

そして退治しているのが憎き「ゼーレ」の幹部。

白衣を着た研究者風の男が”イロウル”。

猛獣のような風体をしているのが”サキエル”と言ったところか。

僕は躊躇無く、エヴァを起動する。


<ATプログラム、起動シマス。オペレート3、『ソード』、『フィールド』、プログラムスタート>


僕の右手に光が走る。

それはすぐさま両刃の剣に変わる。

片手で使用する両刃の剣、いわゆる「ソード」と呼ばれる武器・・・

そして左手にはフィールドが発生する。

僕の脳波ですぐに展開されるようになっているはずだ。


「・・・・ふむ、それがATプログラム・・・・あのお方の所望する物か・・・・」

「あのお方?・・・」


僕の耳に聞き慣れない言葉が聞こえた。

「ゼーレ」が僕の父親が開発したプログラム、「ATプログラム」を狙っているのは分かるが・・・・


「君には関係ない」

「そうか・・・・ならば尋問してでも聞き出せ・・・と言うことだな」

「それも無理だ。我々にATの驚異はない」

「何?」

「ま、実際確かめてみるが良い。行け、”サキエル”」

「ぐ・・・・ぐぉぉぉっっっ!!」


跳躍。

”サキエル”は獣の如く、僕に向かって跳躍する。

まるで人間ではない・・・


「ちっ・・・『フィールド』っ!」


左手を掲げ、壁をイメージする。

奴の突進はその壁に阻まれる・・・・・・はずだった。


どぅぅぅん・・・・


「がっ・・・・かはっ・・・・」


血が流れる。

敵ではなく、僕の口から。

そう、『フィールド』の効果がなかった・・・


「驚いたかい?そう、我々も一応作れるんだよ。『ATフィールド』だけはね」

「何・・・」

「君の父親が開発したプログラム。我々も独自に開発したよ。ついでに君の家のマザーマシンからも情報をもらったしね」

「馬鹿な・・・そのクラッカーは・・・」

「塀の中・・・と言いたいんだろう?あれは私のシャドウ、つまり影だよ」

「そんな・・・・」

「そんな顔をしないで欲しいな。せっかくの美男子が台無しじゃないか」


自分でも気づいている。

僕が驚き、焦り、恐怖等が合わさった表情をしているのを。


「さぁ、そのTCを置いて逃げたまえ。まだ命までは保証しよう」

「・・・それは出来ない、できっこないっ!」

「強情だね・・・素直じゃない人は・・・・早死にだ。行け、”サキエル”。そいつを・・・・・殺せっ!」

「がぁぁぁっっっ」


咆哮が聞こえる。

今の状況では”サキエル”に勝てない。

汚い手を使う・・・

僕は手も足も出せないようにされていた。

”イロウル”は何も言っていないが・・・僕には・・・そう、「見えて」いた。




「洞木コダマ」が椅子に座らされ、喉元にナイフを突き立てられている姿を。




がしゃぁんっ!


「くっ・・・・・はぁ、はぁ・・・・」


結果、僕は防戦一方になった。

おそらく僕が攻撃を仕掛けようとすると、血のにおいが辺りに充満するだろう。

「洞木コダマ」の血のにおいが。


「くそっ!」

「もういい加減、諦めてTCを差し出したらどうだい?碇シンジ君?」

「出来ないって言っているだろうっ!」

「仕方ないなぁ・・・”サキエル”、『光のパイル』を使って良いよ」

「ぐぁ・・・・・・・・」


何かの武器だろうか・・・・そう、武器だ。

”サキエル”の手にはエネルギーで作られた剣みたいな物が握られていた。


「これはね、シンジ君。我が「ゼーレ」の作り出した武器の一つ、『光のパイル』といってね。簡単に言えばビームソードだよ」

「・・・・」

「もっとも使用はこれが初めてだけどね。ま、”サキエル”が被験者となっても良いと思って持たせたんだ」

「・・・・だから?」

「君にこれは防げない。私はこう言いたいんだよ」

「そうか・・・・そんな物まで出したなら・・・・僕も考えがあるよ」

「ほぅ、どんな考えかな?シンジ君」

「・・・・それは・・・・・たぁっ!」


がしゃぁぁぁぁぁん・・・・・・・・・・・・・・・・・どぼん・・・・・・


「・・・・くくく・・・・・・成る程ね・・・・・・流石だよ、碇シンジ君。逃げるとは思わなかったよ。私にもね」


”イロウル”は笑いをこらえている。

”サキエル”はそれが何かは分かっていないようだ。




とっさに思いついた・・・・のだろう。

何か手を考えなければあいつらに勝てないと踏み、いったん逃げ出すことを思いついたのは。

運が良かったのはこの時だ。

ちょうど窓の外に小さな川が流れていた。

それが幸いしたようだ。

そして僕は・・・・・3TITから一端、逃げ出した。

















「はぁはぁ・・・・くそっ・・・・・・はぁはぁ・・・・と、とりあえず・・・・家に戻るか・・・・」


僕は大学の敷地内を川を伝って脱出した。

脱出したのは良いのだが、川が汚かったせいか、体中から汚臭がする。

とりあえず今は何はなくとも家に帰ってシャワーを浴びたい。

僕の考えていることはこれだけだった。




いつの間にか、朝日が昇っていた。








プシューッ


「・・・・ただいま・・・・」

「お帰りなさい、兄さん・・・・」

「とりあえずシャワーを浴びる。食事の支度をしておいてくれ、レイ」

「えぇ」


レイは分かっている。

僕が仕事をしてきたのを。

だからこそ何も言わない。




ザァァァァァァ・・・・・・・・


体中を伝わる湯が気持ちいい。

これだけで疲れがある程度取れるみたいだ。




「・・・・レイ、食事」

「はい」


食卓にはすでにいくつかの料理が並んでいた。

僕はシャワーからあがった姿、腰にバスタオルを巻いただけの状態で食事にはいる。


「いただくよ。レイ」


結局、その後小一時間は食事のみに費やされた。




僕が気づいたときにはレイはもういなかった。

多分、学校にでも行ったのだろう。

僕は仮眠をとるため、自分の部屋に行くことにした。

寝ておく必要がある。

奴らとの戦いに備えて。

















「ん・・・・・・・」


突然の暖かみに俺は一瞬、我を忘れる。


「・・・・誰だ?」

「・・・・私よ」

「・・・・ヒカリか・・・・何だ?」

「何だとは失礼ね。・・・・で、どうだったの?」

「ふん・・・・どうもこうもない。目標は発見したが・・・・失敗した」

「それって・・・お姉ちゃんは見つかったけど、救出できなかった・・・って事?」

「あぁ。そうだ」

「シンジ君・・・」

「心配するな。契約した以上、必ず救出する。もう少し待て」

「分かった・・・・」


ヒカリが唇を重ねてくる。

不意をつかれたと思ったが、案外落ち着いている自分に気づく。

・・・・期待したのか?僕は。


「んっ・・・んふっ・・・・」


僕の舌とヒカリの舌が絡まりあう。

何とも言えない快感が僕を襲い出す。


「ふぁぁ・・・・・」


唇を離すと、一筋の光の道が僕とヒカリの間に出来た。


「ヒカリ・・・・」

「うん・・・・・」


何をして欲しいのか察したのか、ヒカリは僕の下半身へと顔を持っていく。

すると、ヒカリは僕のズボンのチャックをおろし、僕自身をそこから出した。

情けないことに、僕の物は天を向き、そそり立っていた。


「んっ・・・・あんっ・・・・」


不意にくわえられる。

突然の暖かみに、僕は一瞬、びくっとしてしまう。


「んっ・・・んふっ・・・ふにゃっ・・・・」


一度口から離し、次に丹念に周りを舐め始める。

初めてとは思えないほど、ヒカリは上手かった。


「んっ・・・んっ・・・・んっ・・・・」


再びくわえ、激しく上下に動かす。

情けない結果だが、僕はもう、限界に近づいていた。

このような経験は、初めてだった。


「ひ、ヒカリ・・・もう・・・・」

「んっんっんっんっ・・・・」

「くっ・・・・・・・うあっ・・・・・」


どくっ・・・どくっ・・・・


ヒカリの口内に、全てをぶちまけてしまった。


「はぁ・・・はぁはぁ・・・・・はぁはぁ・・・」

「んっ・・・んぐっ・・・・」


僕が放った物を、ヒカリは全てのみ干す。

そして僕は次の欲求に駆られていった。


「ヒカリ、こっちへ」


僕がヒカリを誘いだしたのは公園の雑木林の中。

いわゆる死角となる場所である。

この場所なら誰にも見つかることはないだろう。

よほどの物好きでない限り。


「ヒカリ・・・・」


僕はヒカリを一本の木にもたれかけさせ、僕自身はしゃがみ、ヒカリの股間の当たりに顔を持っていく。

先程とは逆の立場となる。

僕はヒカリのスカートをまくり上げ、ショーツを膝までおろした。


「ぁ・・・・・いや・・・・」


ヒカリがいやがるが、僕はかまわずにヒカリの股間に顔を埋める。

縦筋、その周り、陰核と、僕は丹念に舐める。

先程のお返しとばかり、丹念に舐める。

ヒカリも良くなってきたのか、僕の唾液とは違う液体を分泌し始めた。


「はぁ・・・はぁ・・・・」


息も荒くなっていく。

1度目の限界が訪れた。


「はぁ・・・あっ・・・あうっ・・・・・・あぁぁぁぁっっ」


小さなエクスタシーを迎えるヒカリ。

僕はそれを確認すると、先程から限界まで大きくなっている僕の物をズボンから出す。


「・・・いくよ。後ろを向いて」


ヒカリは僕に言われるがまま、木に抱きつき、下半身だけを僕に向ける。
僕はすぐに、ヒカリの中へと入っていった。


「ふぁぁぁぁっっ・・・・」


再び小さな絶頂を迎えるヒカリ。

その瞬間、膣が収縮し、僕にも快感を与える。


「あっ!あっ!あああっ!」


僕が中に入ったときから準備は万端だったため、スムーズに動くことが出来る。

僕は可能な限り、素早く腰を振った。


「ひあっ!あっ!あっ!ふぁぁぁっっ!!」


もう僕の方は限界だが、ヒカリの方がまだもう少し持ちそうなので、下半身に力を入れ、我慢する。

だがその我慢も長くは持たない。


「あっ!あっ!んいっ!!」


気を紛らわすため、ヒカリの胸を後ろから揉みしだく。

少し大きく感じたのは気のせいだろうか。


「いいよぉ・・・・いいよ、シンジ君っ!」

「あぁ・・・・そろそろ僕は限界だ・・・いくよ・・・・」

「うんっ!来てっ!」


どくっ・・・・どくっ・・・・どくっ・・・どく・・・・


ヒカリの中に全てを吐き出す。


ずちょ・・・


ヒカリから出ると、僕のはなった白い液体がヒカリの股間からわずかに漏れてきた。


「ヒカリ・・・今日は・・・・良いのか?」


僕がまず考えたのは、これだった。


「ん・・・・うん・・・・大丈夫・・・・・」


まずは一安心と言うところか。




僕はそのままいったん自宅へと帰り、ある物を取り、再び3TITへと向かう。

今度こそ、任務を成功させるために。

















「まさか、来るとは思わなかったよ」


まさに危機一髪だったのだろう。

僕の視界には上半身が裸の洞木コダマが写っている。

今まさに、イロウルに犯されようとしていた、そのときだった。


「何故・・・・」

「簡単なこと。用済みになっただけさ。用済みの物はいらないからね」

「貴様・・・」

「おっと、これ以上の話し合いは無駄だ。さぁ、TCを置いて帰り賜え。この娘が殺されて欲しくないのならな」

「それは・・・・無駄だっ!」


ズキュゥゥゥゥンッ!


鉛の玉が洞木コダマの喉元に突きつけられているナイフに当たる。

突きつけている本人はコダマから遠ざかるが、コダマ自身は動こうとしない。

コダマは、催眠術か何かによって意識を封じられているらしかった。


「へぇ・・・・考えたね。まさか実弾兵器、拳銃を持ってくるとは思わなかったよ」

「おまえを出し抜くにはこうするのが一番だと思ったのでね」

「なかなか・・・やるねぇ・・・ならばっ!来いっ!サキエルッ!」

「がぁぁっっっ!!」


そして、僕と光のパイルを持ったサキエルとの戦いが始まった。


キィンッ!キィンッ!キィンッ!


サキエルの光のパイルに対し、僕はATソードにより、それを返す。

今回はフィールドは展開していない。

剣と剣との戦いだ。


「くっ・・・・」

「がぁぁっっ!!」


戦いは見えている。

サキエルの方に焦りが見え始めている。

勝機は、見えたかに見えた。


「ふんっ・・・・こいつは弱い。今度は貴様が来い、イロウル」


僕の足下には力つきたサキエルが転がっている。

間違っても殺してはいない。

単に重度の疲労により、サキエルが先にくたばっただけだ。


「ふむ・・・・やはりサキエルではダメか・・・・ま、良いでしょう。データも取ったし」

「何?!」

「洞木コダマは返しますよ。サキエルを倒したご褒美にね」

「き・・・貴様・・・・」

「それじゃ、また会いましょう、碇シンジ君」


イロウルは・・・・消えた。

サキエルと共に、僕の眼前から突然消えた。

テレポートした・・・・とでも言うのだろうか。

何故かは分からないが、イロウルは突然コダマを解放し、僕の目の前から消えた。

イロウル・・・・いつか決着をつける日が来るだろう・・・・




僕は意識を失っている洞木コダマにジャケットをかぶせ、3TITを後にした。

そしてそのまま洞木邸へと運ぶ。

ヒカリは歓喜して喜んだ。

そして・・・・”報酬”はいつまでも払い続けると、僕に約束した。




これで・・・・一つの戦いが終わったのだろう・・・・

新しい戦いの始まりでもあるのだが・・・・





後書き

大分遅くなりましたが、第三章、公開します。

今回も餌食はヒカリちゃんです(笑)

別にわたしゃシンジ×ヒカリな人でも何でもないんですがね。

ま、書きたかったんで書いた・・・だけです(笑)

さて、ここでお知らせ・・・・と言うか、予告。


ターミナルコンピュータエヴァンゲリオン。そしてATプログラム。

この二つを巡る争いにある人物が介入する。

彼女は紅髪蒼眼の少女。

彼女はシンジの何となるべき人物なのだろうか。

次回、Detective第四章 蒼眼の使者


見ての通り、ようやく副長念願の人物の登場です(笑)

では、また次回です。








ども、副長でございます。

Y−MICKさんが書くところの探偵物語、第3章です(いいのかこんなこと書いて(笑))。

今回も餌食はヒカリちゃん。

なんてゆーんでしょーか。

後ろから三行目を読んで、「ああ・・・キミも堕ちたね・・・」と思ったのは私だけでしょうか?(爆)

私的には、救出したおねぇちゃんをズブリと・・・・ってそれじゃ鬼やん(笑)

もっとも、艦長ならそんなことで悩まずにズブリといっちゃうでしょーね(爆)

次回は・・・・某あの方らしいですし、期待度120%です。

中佐、お早い更新をば・・・(笑)


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