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Detective

第五章 慈愛





「んっ・・・・くふぅ・・・」


僕の耳には彼女の乱れた声と、淫音しか聞こえない。


「んっ・・・んっんっ・・・・」


もう何分も続けられたその作業は、何時しか僕を限界まで追い込んでいた。


「ん・・・ほら、口を開けて舌を出すんだ」

「んっ・・・ふぁい・・・」


彼女は僕の言うとおりにする。

そして・・・


どくっ・・・どくっどくっ・・・


僕の白濁した液体が彼女の顔一面にかかる。


「全部飲むんだよ・・・」

「んん・・・・んぐっ・・・」


やはり僕の言うとおり、口に入った物は全て飲み干した。

さらに顔中についた液体も、手ですくって口へ運んでいる。


「・・・良い娘だ」


栗色の髪を撫で、僕はそのままバスルームへと直行した。

















「ただいま」


久しぶりの実家。

何日ぶりだろうか・・・ここのところずっと事務所にいたせいか、懐かしく感じてしまう。


「お帰りなさい」


こちらも懐かしい声。

僕の愛する妹の声だ。


「おじゃま・・・します・・・・」


僕の背後から聞こえる声。

先程まで淫らな声を出していた少女。


「・・・?・・・どなた?兄さん」

「あぁ、僕の助手となる人だよ。えっと・・・・」

「アスカ。惣流アスカ・ラングレー」

「そう・・・」

「いきなりで悪いけど・・・彼女もここで寝泊まりすることになると思う。承知して欲しいな、レイ」

「いいも悪いも・・・私は兄さんに従うだけ・・・」

「そうかい?ありがとう、レイ」


何も荷物を持ってないアスカ。

彼女を空いている部屋・・・僕の部屋の隣へと誘う。


「この部屋を自由に使って良いよ。何か欲しい物が有れば僕が調達する。良いね」

「えぇ」


そう言うとアスカは部屋に入り、襖を閉めて閉じこもってしまった。

無理もない・・・つい2日前までは”敵”だった彼女・・・

















その行為が始まってどのくらいたつのだろう。

そう・・・初めて彼女と体を重ねてからもう1日半たっている・・・・と思う。


「あぁぁぁぁぁっっっ!!!」


彼女が絶頂するのももう数えられない。

僕が覚えているだけで彼女の絶頂の回数はゆうに10回を超えるはず。

その間、僕はずっと彼女を説き伏せ続けた。


「君はもう僕の物・・・君がいた組織にいる必要はないんだよ・・・」

「でもっ・・・でもっ・・・あぁぁぁぁっっっ!!」


説き伏せ続けるもの、僕は行為自体は終わらない。

そのせいか、彼女は・・・


「お願いっ・・・・・」

「・・・なにを?」

「入れて・・・お願いだから・・・・シンジのを・・・・・」

「欲しいの?」

「欲しいの・・・・シンジのが欲しいの・・・・」

「良い娘だね・・・・なら・・・あげようっ!」


こうして彼女は僕の虜となった・・・・筈。

だがいくら僕でも心の奥底までは見えない。

だけど・・・今は彼女が僕の虜として認識しておいても良いんじゃないかなって思うようになってきた。

それに彼女の能力も欲しい。

彼女の肉体、能力、そして心・・・今僕が欲しい物はこれだけだ。

















「そろそろ教えてくれても良いと思うよ、アスカ」


食卓の席。

僕とアスカ。

それにレイも同席している食卓。


「・・・・分かったわ。でも・・・・良いの?」


アスカがレイの方をちらりと見る。


「良いよ。レイは全て知っているから」


その言葉を皮切りに、僕らはいったん箸をおいた。


「そうね・・・・何処から話したらいいかしら・・・・」












「アタシ達の組織・・・名前は『SEELE』。そのくらいは知っているでしょう?」

「もちろん」

「アタシはその幹部・・・末席だけどね」

「・・・」

「だからホントの所、アタシにもよく分からないんだ。知っていたのは・・・アンタを殺してそのコンピュータを手に入れることだけ」


”殺す”と言うフレーズで一瞬レイの表情が曇る。


「組織の首謀者・・・何か分からないの?」

「分からないわ。私が対面したときだって『議長』。みんながそう呼んでいる人は。モノリスでの対面だったから」

「モノリス?」

「直接会った訳じゃないのよ。あたしの前に現れたのは一枚の黒い石版。ただそれだけ」

「そうか・・・・」


あまり情報としてその価値は高くない。


「しかし・・・君はアレだろ?いわゆる殺人のプロ」

「そうね。そう言う風に訓練はされているわ」

「なら銃火器を用意した方がいいかな?助手として働くなら組織に狙われる可能性もある」

「そうね・・・一通り用意しておいてくれれば助かるわ」

「分かった。手配しておく。でも・・・分かっているね?」

「えぇ。あなたには手を出さないわ・・・だって・・・」


アスカは頬を染め、僕の方をちらりと見る。

レイの方はずっと黙していた。

















「加持さんですか?」

『おや、誰かと思えばシンジ君か』


加持リョウジ。

僕の”探偵”としての師匠。


『それでなんだい?』

「えぇ。実は少々例のものを調達して欲しいんですが」

『わかった。何が欲しい?』


加持さんは何もいわずに僕の要望に応えてくれる。

何をするか、それを知っているからだ。


「そうですね・・・拳銃の類をそれぞれ一通り、弾は一丁につき5マガジンくらい。ライフルも有れば嬉しいですね。狙撃用の」

『おいおい・・・かなりの物だぞ、それは』

「良いんですよ。使う人ができたもんで」

『そうか・・・それならばいいが・・・・』

「あと・・・媚薬って・・・有ります?」

『なんだなんだ?いきなり・・・無いよ。古今東西、媚薬という物はない』

「えっ?そうなんですか?」

『あぁ。催淫効果を僅かに与える物なら有るが、漫画にでてくるような物は存在しない』

「そうなんだ・・・」

『いわゆる”媚薬”という奴は・・・アレだ。塗った箇所を痒くさせる物なんだ』

「その痒さが快感に変わっていくこともある・・・と?」

『ま、そんなところだな』

「じゃあその薬、有ります?」

『あぁ。ちと値は張るが・・・有るぞ』

「それもお願いします。代金は・・・例の口座に」

『毎度』


これで・・・アスカの武器も整う。

僕の戦力として有効で有ればいいけど・・・

まぁそれ以外にもアスカに使い道はある。

僕の”はけ口”にもなるだろう・・・



後書き

今回短いっす。

いわゆるアレですね、大きな物の前振り。

まぁ前回の奴をなぎ払う意味でも短くてもアレかな・・・と。

そんな感じで、次回予告です。


助手としてのアスカ。

伽の相手としてのアスカ。

助手を手にしてからシンジは力を増してきている。

その様なとき、シンジの前に忌まわしい声が再来する。

次回、Detective 第六章 焔


次回からまた戦いも加わります。

ではまた次回まで。


ども、副長でございます。

引っ張ります。

引っ張りまくりです(笑)

ま、それは置いておいて。





なんか魅惑の響きがする言葉ですな(爆)

早く続きが読みたいもんです。


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