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心の間隙 〜A Gap of a Heart〜
 
White by Y-MICK


 

「ほら・・・いい加減に起きて」

「・・・ああ・・・・おはよう、アスカ・・・」

「やっと起きたね。お兄ちゃん」
 

中性的な顔立ちをした少年。
彼の名前は碇シンジ。
中学3年生である。

そしてその彼を起こしに来た少女。
彼女の名前は碇アスカ。
シンジの妹であり、中学2年生である。

彼らは早くに両親を亡くしており、二人だけでずっと生活していた。
もちろん、彼らにも保護者はいるが、感心がないのか、彼ら二人に見向きさえしていなかった。
 

「早く朝御飯食べて。片づかないから」

「ああ、分かっているよ・・・」
 

シンジは目をこすりながらも食卓に着き、朝食を取る。
両親がいなくなってから、二人の食事は全て妹のアスカがやってきた。
生活の面倒は全て妹であるアスカがやっているといっても良い。
 

「今日から新学期だね。お兄ちゃん」

「そうだね。とうとう僕も受験生か・・・」

「頑張って勉強してね。お兄ちゃん」

「分かっているよ。あまりアスカにも迷惑をかけられないからね」

「うん。分かってる」
 

生活のためのお金は全て親の保険や、遺産などを使っている。
だがそれも限りがあることをこの二人は知っているのか、
細々と、軽く贅沢をしながら暮らしている。

そして登校するための時間が来る。
 

「お兄ちゃん、アタシ先に行くね」

「ん、分かった」

「家の鍵、忘れないでよ」

「ああ」

「それじゃいってきま〜す」
 

アスカはシンジより先に、元気よく登校していった。
 

「さて・・・僕もそろそろ出かけるか・・・行って来るね。父さん、母さん」
 

2015年には珍しい、小さな仏壇に手を合わせていくシンジ。
今日から新学期の始まりであった。
 
 
 



 
 

「おはよう、アスカ」

「おはよ、ヒカリ」

「また一緒になれたね」

「そうね。アタシ達って切っても切り離せない親友だもんね」
 

アスカの言う親友、洞木ヒカリ。
アスカが去年この学校に入学したとき、一番に友達となった娘である。
それ以来結局ずっと付き合ってしまっているわけだ。

そしてアスカとヒカリがじゃれ会っているとき、
その雰囲気を壊す存在がやってくる。
 

「あの・・・碇アスカさん・・・ですよね?」

「そうよ」
 

すぐにヒカリはやってきた娘が何を目的にしているか理解する。
 

「(新学期・・・・そう言えば去年も・・・・)」
 

やってきた女の子。
後ろに数人固まっていたが、一番にやってきた娘が話し始める。
 

「これ・・・お兄さん・・・・シンジさんに渡してくれますか?」
 

一人の娘が渡すと、意を決したかのように他の娘も渡しはじめた。
 

「碇さん、私のもシンジさんに・・・」

「これ、シンジさんに渡して」

「愛しのシンちゃんにこれあげてくれない?」
 

この光景がある中、アスカは終始無言、無表情だった。
 

「(やっぱり・・・)」
 

そんな中、ヒカリはその光景の後にあるものを理解する。
 

「(アスカも”ブラコン”じゃなきゃ良い娘なんだけどなぁ・・・)」
 

一通り受け取った後、アスカは早速行動を開始する。

ガラガラ・・・・・
 

「(やっちゃうのね・・・アスカ・・・)」
 

そんなアスカをただ一人危惧するヒカリだった。
 

そしてアスカは学校の焼却場にたどり着く。
おもむろに焼却炉に火をともすと、まず手紙を開きはじめた。
 

「”碇シンジ様へ・・・”」

くしゃ・・・・

ぽいっ

ぼぉぉぉ・・・・・

「”私、1年*組の・・・・・”」

びりっ!
くしゃっ!

ぽいっ!

ごぉぉおぉ・・・・
 

「次は・・・・これね・・・・・」
 

手紙を処分しきったアスカは、箱に手を伸ばす。
 

「へぇ・・・良いもの送ろうとしてんじゃない・・・良いわ、換金ね。これでやっとリツコの薬が・・・・」
 

アスカはこうやってお金を稼ぐときがあった。
理由、それはMADと名高い赤木リツコの薬を注文するためにある。
今回のものにより、リツコの指定した金額に達したため、やっと念願のものが手に入る手はずになった。
 

「お兄ちゃん・・・・・うふふふ・・・・」
 

まだ凍てつくような目をしているアスカがそこにいた。
 
 
 



 
 

とんとんとんとん・・・・・・・・
 

「ただいま・・・」
「あ、お兄ちゃん。お帰りなさい。今日ははんばぁぐだよ」

「道理でいい匂いがすると思ったよ。アスカのハンバーグは美味しいからね」

「ふふっ、ありがと。もうちょっと待ってね。今準備するから」

「分かったよ」
 

アスカは学校が終わるとすぐに質屋で換金をする。
もちろん、そのことをシンジは知らない。
リツコから薬を買っていたことも。

シンジは着替えてしばらくくつろいでいる。
そうするとアスカの声が聞こえてきた。
 

「おにいちゃぁん!ご飯出来たよぉ!」

「分かった、今行くよ」
 

二人だけの食事が始まり・・・そして終わる。
二人だけなので、始まりと終わりは早い。

食事が終わった後、シンジは風呂にはいる。
少し熱めの風呂に10分ほどはいる。
上がってくる頃にはアスカも食事の後かたづけを終え、一人でTVを見ながらくつろいでいる。
それが今の碇家の普段の風景であった。
 

「先に入ったよ。アスカ」

「あ、はぁい」

「ん・・・・なんか具合が悪いから先に寝るね」

「・・・・・」
 

アスカはシンジの発したことに答えない。
計画が・・・・始まった。
 
 
 

すぅ・・・・・・
 

アスカは5分くらいした後、シンジの部屋へはいる。
 

「あれ?アスカ・・・・どうしたの?」

「・・・・・・」

「僕、ちょっと具合が悪いみたいだから用事なら明日に・・・・・」

「お兄ちゃん・・・・・・」
 

アスカはシンジに飛び乗った。
少し横になっていたシンジはアスカに馬乗りされている形になった。
 

「な・・・なんだ?いきなりなんだよ、アスカ」

「お兄ちゃん・・・・・好きなの・・・・好きなの・・・・・んっ!」

「あ、アスカ何をいき・・・・・んっ!」
 

アスカはシンジの口を自分の口で塞ぐ。
アスカにとってはファーストキスを兄に捧げ、
シンジにとってはファーストキスを妹に奪われる図式が出来ていた。
 

「ぷはっ!・・・な、何をするんだアスカ・・・・・あれ・・・・・・・体が・・・」

「やっと効いてきたわ。今日アタシね、リツコに薬をもらったの」

「く・・薬?・・・」

「そう、リツコ特製のしびれ薬。これを飲むと手足だけがしびれて動かなくなるんだって」

「まさか・・・それを僕に・・・・」

「うん・・・今日の夕食に入れたの」

「なんで・・・なんでこんなことを・・・」

「決まってるじゃない・・・お兄ちゃんが好きだから・・・お兄ちゃんと一つになりたいから・・・」

「一つになりたいって・・・僕たちは兄妹だろ?!」

「良いじゃない。兄妹以前にアタシ達は男と女よ・・・お兄ちゃん・・・」

「駄目だよ・・・こんなの・・・・」

「お兄ちゃんはそう言うと思った。だからアタシはこうしたの。お兄ちゃんは絶対に拒むと分かっているから・・・」

「アスカ・・・・」

「お兄ちゃん・・・・んっ・・・・・」
 

アスカは再びシンジの口を塞いだ。
そしてその塞がれた口を自分の唇で開かせる。
そしてその中に自分の舌を入れはじめた。
 

「くちゃ・・・・・お兄ちゃん・・・・はぁ・・・・」

「ぷは・・・・・お兄ちゃん・・・・」
 

アスカとシンジの間に光る糸が張る。
 

「お兄ちゃん・・・・・してあげるね・・・・」
 

アスカはシンジの手足が動かないのを確認し、
シンジの服を脱がせはじめる。
手慣れているのか、それとも体がせかすのか、シンジは瞬く間に全裸となった。
 

「お兄ちゃん・・・・こんなになってる・・・・ちゅ・・・・」
 

シンジのものは意に反して立派になっている。
それを見逃さないアスカ。
 

「ちゅ・・・ちゅ・・・・ぺろ・・・・ぴちゃ・・・・・れろ・・・れろれろ・・・・・んっ・・・・」
 

音がする。
あたりにはその音以外はしていない。
 

「んっ・・・・・んん・・・・・ぷは・・・・・・れろれろ・・・・」
 

アスカはシンジのものを丹念に、まるで自分のもののごとく、なめ回す。
 

「アスカ・・・・駄目だ・・・・・」
 

シンジに限界が近づいてしまった。
 

「アスカ・・・やめてよ・・・・・」

「そうね」

「止めて・・・くれるのかい?」

「違うわ。一つになってもらうの」

「あ、アスカっ?!」

「一つになって・・・お兄ちゃん・・・」
 

すでに服を脱いでいたアスカは、自分の下半身にシンジのものを持っていく。
シンジの手足はまだ動かないため、アスカが自分で持っていった。
 

「お兄ちゃん・・・・いくよ・・・・・」

「あ、アスカ・・・・駄目だ・・・・駄目だよ・・・・駄目・・・・・・・うっ!」

「いた・・・・いたい・・・・やっぱりいたいというのは本当ね・・・・・でも良い・・・・お兄ちゃん・・・・・」
 

繋がるシンジとアスカ。
二人の間にはすでに何もない。
 

「ああ・・・お兄ちゃん・・・・お兄ちゃんと一つに・・・・お兄ちゃんがアタシの中に・・・・嬉しい・・・・」
 

アスカは上下している。
自分でしているため、上下している。

一方シンジは、何もできないでいた。
自分のもの以外は全く動かなかった。
 

「ん・・・んん・・・・あ・・・・良いよ・・・・やっぱりお兄ちゃん良い・・・・・」

「くっ・・・・・(駄目だ・・・・・意に反する・・・・気持ちいい・・・・・でも・・・・)」
 

シンジは思考のループに入ってしまう。
その間にも時間はたっているというのに。
 

「お兄ちゃん・・・はぁ・・・・はぁ・・・・あんっ!!・・・・んんっ!!・・・・ん・・・・」

「・・・・・く・・・・・・」
 

ぐちゃぐちゃ・・・・くちゃ・・・・・くちゃくちゃ・・・ぐちゃ・・・・・
 

あたりは再び音しかしなくなる。
アスカは頬を高揚させ、自分の行為にふける。
時々シンジの口を塞ぎつつ、上下し、行為にふける。
 

「はぁはぁはぁ・・・・・・・ああっ・・・・・あん・・・・・・お兄ちゃん・・・・良いよ
 ・・・・好きだよ・・・お兄ちゃん・・・・ん・・・」

「・・・アスカ・・・・・・くっ・・・・ううっ・・・・・」
 

すでにどれだけの時間が過ぎたのだろうか。
シンジもすでに行為に没頭しはじめる。

シンジは頭で考えるのを止めていた。
そしてすでに動いている体を使い、アスカの体をいじり出す。
 

「お兄ちゃん・・・・・良いでしょ・・・・アタシの体・・・良いよね・・・・」

「・・・・・」
 

答えない。
シンジの思考は止まっていた。
シンジは本能の赴くまま、動いていた。
 

「・・・くっ・・・・そろそろ・・・・・ん・・・・・」

「お兄ちゃんのを頂戴・・・・アタシにくれないと駄目だよ・・・お兄ちゃん・・・・」

「うっ・・・・・だめだ・・・・・くっ・・・・ああっ!!!」

「あ・・・お兄ちゃんのが入ってくる・・・・・んん・・・・・はぁ・・・熱い・・・お兄ちゃんの熱いものが・・・・・」

「・・・・・・」

「お兄ちゃん・・・・・・・アタシの思ったとおり・・・・・・お兄ちゃん良かったよ・・・・・」
 

満足げな顔をするアスカ。
一方、シンジは暗い影を落としていた。

シンジは犯された形になってしまっていたから・・・・・

アスカの発案した「計画」は無事に完了する。
大成功という栄誉を残して。

そして二人は行為を終える。
新学期が始まった一週間の始まりの日だった。
 
 
 



 
 

巡って再び月曜日。

一週間が経過する。

この一週間、二人に変化はなかった。

共に言葉を交わさないと言うこと以外は。
 

「・・・結局お兄ちゃん・・・あの日以来口を利いてくれなくなっちゃったな・・・・」
 

自分から迫り、落とすという計画について、アスカ自身は満足していた。
だが心の奥ではどうなのだろうか。
 

「こうなったら・・・・今日こそお兄ちゃんの言葉を聞いてやるんだから!」
 

思い立ったら即実行。
アスカのこの性格はあの日以降も続いていた。

そしてアスカは再びシンジの部屋の前に立つ。
 

「お兄ちゃん・・・・・はいるよ・・・・」

「・・・・」
 

許可が出ないうちに、アスカはシンジの部屋に入っていった。
 

「お兄ちゃん・・・・・・・・やっぱり何も喋ってくれないんだね・・・・」

「・・・・・」

「それならアタシから言うよ。アタシはお兄ちゃんが好きだからしたの。お兄ちゃんだからしたの」

「・・・・・」

「だから・・・・・・・」

「分かっているよ。攻めているわけじゃない。ただ・・・・・」

「ただ?」

「僕もアスカが好きなんじゃないかと思い始めたことに罪悪感を感じるんだ、僕は。・・・何故だろう・・・」

「お兄ちゃん・・・・・・・その答え・・・知りたい?」

「・・・・知りたい」

「なら・・・・・・」

「なら?」

「お兄ちゃん・・・・・・」
 
 
 

「・・・・・・・・・・・・しよ・・・・・したら教えてあげる」

「・・・・・」
 

再び・・・・・・・繰り返される・・・・
 
 

終わっといたほうがいいだろう

 後書きという名の、言い訳

Y-MICK「どうも、Y-MICKって言います。読んでくれた方、どうもありがとうございます」 m(_ _)m

ばきっ!!

Y-MICK「な・・・なんだぁ??・・・・・・・あ、アスカちゃん」

アスカ「”あ、アスカちゃん”じゃないっ!!なんなの?これっ!」

Y-MICK「見ての通り・・・・・・小説ですが・・・・」

アスカ「きっちり18禁じゃないっ!」

Y-MICK「そうですね」

アスカ「そうですねって・・・・どうも思わないの?自分でかいといて」

Y-MICK「思うも何も・・・・自分の中では初めてにしちゃ良いかな・・・と」

アスカ「はっきり言ってあげるわ。このド下手っ!」

Y-MICK「初めてだっていったでしょう・・・まだまだですよぉ・・・私なんて・・・」

アスカ「それにしても・・・・兄妹?」

Y-MICK「そうですね。兄妹LAS&18禁です」

アスカ「一つ聞いて良いかしら?」

Y-MICK「何でしょう?」

アスカ「実体験じゃないでしょうね」

ぐさ

Y-MICK「ななな・・・・何を言ってるんですか!!!実体験な訳ないいでしょっ!!」

アスカ「ホントに?」

Y-MICK「ホントですっ!確かに私には妹がいますが・・・実体験ではないです」

アスカ「でも安田トミヲが言ってたわよ。”実体験に基づいた小説だ”って」

Y-MICK「違いますよぉ・・・」(T-T)

アスカ「ま、アタシに取っちゃどうでも良いけどね。アンタの実体験でも」

Y-MICK「だから違うって・・・」(T-T)

アスカ「さってと、アタシそろそろ帰るね。シンジが夕食準備して待ってるから。じゃ、ばいばーい(はぁと)」

Y-MICK「実体験じゃないのに・・・」(T-T)

アスカ「言い忘れていたわ。コイツのメールアドレスはここよ。ま、気が向いたら送っても良いんじゃない?」

Y-MICK「実体験じゃ・・・・・」(T-T)<まだ立ち直れず


副長からの感謝。
 

戦略原潜とうそぶきつつ、肝心の弾道ミサイルが未搭載だった本艦に初のミサイルが届きました。

制作者はY−MICKさんです。

ただ、元は本艦用に製作されたSLBMではなく、k−tarowさんのHPに掲載されていたのですが、そのHPが閉鎖されることになり、本艦でお引き取りしたというわけです。

まあとにかく。

上の掛け合い漫才が秀逸なので多くは申しません。

同時にあと3作品掲載されていますが、そちらには私や艦長の戯れ言は載せません。

”見たい”という要望があれば別ですが。

んでもって。

Y−MICKさんには、今回の投稿をもって

海軍少佐

になっていただきます。

ちなみにこれは”上”の階級とは別物です(笑)

では戯れ言はこの辺にしておきましょう。

Y−MICK少佐、この次もよろしくお願いします。
 

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