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The Battleship ”P−31”10000HIT記念投稿小説
The Theater 外伝2 「スラバヤ沖海戦」
作 ベイオウルフ
太平洋戦争開戦から2ヶ月余、大日本帝国は当初の目標であった蘭印への侵攻を開始した。
そしてわずか半月の間にその圧倒的な海空兵力でセレベス島、ボルネオ島、スマトラ島の占領に成功し、
作戦を順調に進めていた。
残すは最終目標であるジャワ島のみであった。
そして2月19日にはジャワ島攻略支援のためにバリ島飛行場の占領が決定され、
占領のため駆逐艦4隻を護衛に輸送船がバリ島に向かっていた。
それを知った米英蘭豪連合(ABDA)艦隊は軽巡3隻に駆逐艦4隻、計7隻の艦艇で
揚陸を阻止しようとしたが、夜戦での帝国駆逐艦の活躍の前に駆逐艦一隻に損害を与えただけで、逆に
駆逐艦を1隻撃沈されて逃げ帰ってしまったのだ。
この海戦の結果に海軍は自信を持ち敵艦隊との積極的な遭遇を望むようになった。
そして、2月27日、帝国はついに南方作戦の総仕上げとしてジャワ島攻略作戦を開始した。
参加兵力は実に、主力が重巡2隻、軽巡2隻、駆逐艦14隻、支援として重巡2隻、駆逐艦2隻の艦隊である。
帝国は主力の艦隊を、高木少将率いる重巡2隻、駆逐艦4隻の第1部隊、そして軽巡1隻、駆逐艦4隻の第2部隊、
さらに軽巡1隻、駆逐艦6隻の第3部隊に分けていた、ちなみにシンジ少佐の乗艦は第2部隊所属の駆逐艦「初雪」である。
それを迎え撃つABDA艦隊は重巡2隻、軽巡3隻、駆逐艦10隻と数では拮抗するものの、
基本的には各国の艦の寄せ集めであり戦力には一抹の不安があった。
前日の作戦会議では、作戦目標に揚陸を妨害してくるであろうABDA艦隊の迎撃について協議が行われていた。
しかし、その会議の中である問題が生じていた。
作戦会議には作戦の司令官である高木武雄少将に各戦隊司令官、
そして各艦の艦長が参加していた。
「揚陸にあたっては敵艦隊の妨害があることは明白です、迎撃を覚悟した方が良いでしょう」艦隊参謀の発言である。
「うむ、それは間違いないだろう、参謀、敵艦隊の位置は?」高木司令官は参謀に問い掛けた。
「基地航空隊の索敵によると、現在敵艦隊はスラバヤ泊地にいるそうです。」
「数は、重巡2〜3、軽巡2〜3、駆逐艦10以上。ほぼこちらの主力と同じですね」
「うむ、しかし先日の海戦でこちらの優位は証明されている、駆逐艦4隻で倍の数の
敵艦を追っ払ったんだ。ましてや同数では負けることはあるまい。」
しかし、その発言にはまわりの誰もが疑いの思いを抱いていた。
本当に帝国の艦は敵の2倍も強いのか?一回の戦闘だけで証明されたことになるのだろうか?。
彼らは多分に現場の人間であるため、戦いが理論だけで単純に計れる物ではないと知っていた。
だが、この場合、たしかに戦うしか選択肢は存在しないし、いざ戦闘となれば遅れをとるとは
思わなかったので誰も水を差すようなことは言わなかった。
がしかし、高木司令官の次の発言には誰もが声を上げる物であった。
「敵艦隊を発見した時はまず第1部隊による砲撃で敵を混乱させ、さらに各戦隊の軽巡
で砲撃を加え、最後に水雷戦隊で止めを刺す!!」
高木少将の言うことは重来からの帝国海軍の漸減作戦に沿った物だが、実戦でそのもはや芸術といえる
精密な戦術が通用するとは誰もが思ってなかった。
みなが目を合わせ、反対意見の発言をするための生け贄を探しはじめた。
その目が、シンジ少佐に集まったのはこの場でもっとも新参の少佐であったからなのか、
それともただ最年少であったからなのかは当事者達にもわからなかった。
ただ、碇シンジが言葉を飾り、上官に取り入って出世するタイプではないことは確かなことであった。
シンジは自分に視線が集まるのを感じると、しかたない、とばかりに小さく息を吐いた。
どうせ誰かが言わねばならぬことだし、発言することを恐れるほど臆病でもなかった。
「高木司令よろしいですか?」
「なんだね?碇君」
「敵艦隊、遭遇時の戦術についてですが・・・。作戦の時間からして敵艦隊と遭遇するのは21:00以降、
つまりほぼ夜戦にやるわけですが、その場合、砲撃に命中率は低下しますし、弾着観測や敵艦の識別が
難しくなる、つまり乱戦になり易いわけです。よってこの場合は、水雷戦隊による魚雷戦を優先すべきではないでしょうか?。」
この意見は至極もっともであったが高木少将はかたくなに砲撃戦に固執した。
「これは帝国海軍の伝統的戦術だ!!君のような若造になにがわかる!!」
結果としてシンジの進言は無駄どころか逆効果だったようだ。
どうやら高木少将はシンジに対してあまり良くない感情を持っているようだ。
なにせ、高木少将が少佐になったのは30も半ばの頃であったからだ。
それでも、当時はなかなかのスピード出世だったのだが・・・・。
「しかし、司令・・・」
「もういい!!これは司令部命令だ!!敵艦を発見しだい旗艦である「那智」に連絡、
砲撃を優先させる!!いいかこれは司令部命令である!!」
自分の進言に高木少将がより決心を固くするのを少々くやしげに思いつつ、
この戦いになにか不安のような物を感じていた。
帝国艦隊の配置は中央の第1戦隊、左方前方に第2戦隊、右方前方に第3戦隊であった。
両翼の艦隊は敵艦を発見するための哨戒部隊である。
第1戦隊の重巡の砲撃の後に突撃をすることになっていた。
シンジの「初雪」は第2戦隊の水雷戦隊の先頭艦で旗艦の「神通」の後ろに位置していた。
「神通」以下の艦はシンジの「初雪」、そして「東雲」、「薄雲」、「白雲」である。
旗艦「神通」は「川内」級軽巡洋艦の2番艦で基準排水量5500t、14cm単装砲を7基、
90式61cm魚雷8基を主兵装としている。
駆逐艦はすべて「吹雪」級で基準排水量1680t、12.7cm連装砲を3基6門、
90式61cm魚雷9基と強力な魚雷兵装を持っている。
この90式61cm魚雷は、かの有名な93式酸素魚雷ほどではないにしてもかなり優秀な魚雷である。
例えば、1942年現在、米軍の装備する魚雷は、速度48ノットで4000メートルという性能だが、
90式は42ノットで10000メートルもの性能を誇っているのだ。
この魚雷を9基も搭載した「吹雪」級は特型駆逐艦とも呼ばれ、水雷屋達の憧れであった。
帝国軍艦「初雪」艦橋
ジャワ島スラバヤ北方40海里付近
2月27日21:08
シンジは「初雪」の艦橋で次第に暗くなってゆく海を見つめていた。
「艦長、そろそろ警戒を強めた方が・・・」副長の鈴原トウジ大尉が話し掛ける。
「副長・・・、この戦いをどう思う?」海から目を離さずにシンジは問い掛けた。
「んなもの決まっとります!夜戦をやらしたら帝国にかなう国はありまへん!」トウジがこたえた。
「そういうことを聞いたんじゃなかったんだけどね」苦笑するシンジ。
「ま、今は細かいことは置いといて戦いのことをたのんますよ」
「ふふ、トウジにはかなわないな、よし伝令!全部署に発令、対水上警戒を厳にせよ」シンジは伝令に向かって命じた。
「ワシは後部艦橋に上がります」
「うん、頼むよ」そういうとシンジは水雷長のケンスケを呼んだ。
「ケンスケ、魚雷は大丈夫かい?」
「ああ、90式は信頼性が高いからね、93式なんかよりはずいぶん楽だよ」
「でも、再装填はできないんだろう?一発勝負になるよ」シンジが脅すように言うと。
「なーに、この戦隊は駆逐艦だけでも36発も魚雷が撃てるんだ。そうそう外しはしないさ。」自信を見せるケンスケ。
「特型様様ってところか・・・、期待してるよケンスケ、なにせこの艦には他には豆鉄砲だけだからね」
「それが駆逐艦ってもんさ、まあ、任せてくれ、じゃ、そろそろ配置に就くよ」そういって射撃指揮所へ取り付いた。
「あとは発見を待つばかりか・・・・」シンジは思わずそう呟いていた。
帝国軍艦「神通」艦橋
ジャワ島スラバヤ沖31海里付近
2月27日21:45
「神通」は艦隊の右斜め前方を進んでいた。
「神通」を含む第2戦隊は敵艦の夜襲にそなえ全艦警戒態勢にあった。
とその時であった、「敵艦らしきもの、距離二万、方向左五〇度!」見張り員が叫んだ。
艦橋が突然動き出した。
『「那智」に連絡!我レ、前方十時方向ニ敵艦ラシキモノ発見、直チニコレヲ攻撃セントス」』
すぐに返信があった「主隊モ直チニ急行ス、ソレマデ砲撃ヲ敢行セヨ、決シテ突撃スベカラズ!」
どうやら、高木司令はよほど砲撃戦がしたいらしい。
「敵先頭艦、重巡らしい」さらに見張りから報告が入る。
「左砲雷戦用意!距離を一万五〇〇〇〇まで詰める、主隊が来るまで時間を稼ぐぞ」
21:46、第2戦隊はABDA艦隊へ進撃を開始した。
その40秒後。艦橋に再び連絡が入る「距離一万七〇〇〇、主砲の射程に入りました!」
「よし、目標、敵先頭艦!射撃開始!」命令と共に「神通」に搭載された7門の14cm砲が動きはじめた。
「神通」の砲術長は慎重に狙いを定めていた、どうやら敵はまだこちらに気づいておらず、
直進し続けたままである。
「照準よーし、第一射、撃ーッ!!」砲術長が叫ぶと「神通」から7個の14cm砲弾が飛び出す。
約20数秒後、「神通」の砲弾は敵先頭艦付近に到達した。
「初弾。だんちゃーく、今!」。敵艦のあたりに水柱が発生する。
しかし、距離が遠く、しかも時間的に夜に近く視界が十分でないため、
その砲弾は一発も命中することはなかった。
ク、これじゃ弾着観測も出来んじゃないか!砲術長は思ったが変わりに叫んだ「修正!高め2、右1、第2射、撃ーッ!」
その後も5回の砲撃が(2回目からはようやく気づいた敵艦も射撃を開始していた)行われたが、双方とも命中弾はなかった。
そして21:50、ようやく主隊が到着し、2隻の重巡が射撃を開始した。それに伴い、敵の先頭の2隻の重巡も
標的をこちらの重巡に変更し、かわりに後続の3隻の軽巡が第2戦隊に向かってきた。
こちらは軽巡1隻に対して敵は3隻、かなり不利であったが敵もこの悪条件では命中率が落ち、なかなか命中弾がでない。
しかも、接近を続ける敵に対して主隊が逃げ腰で後退ばかりするものだから、第2戦隊も後退を余儀なくされ、
そのまま延々と20分あまり遠距離砲戦続ける体たらくであった。
しかし22:08、さすがに後退仕切れなくなった帝国艦隊にABDA艦隊が突進し近距離戦闘に踏み切った。
帝国艦隊は突進する敵艦隊に序列を崩され乱戦に突入しつつあった。
帝国軍艦「初雪」艦橋
スラバヤ沖ジャワ海沖海上
1942年2月27日22:13
くそ!!だからあれほど言ったのに!!
南方特有のかぐわしい香と戦争の証拠である火薬の匂いが混ざり合った
空気が風に乗って駆逐艦の艦橋に流れ込んでくる。
いまや完全に乱戦となってしまった目の前の情景に碇シンジ少佐は思わず毒づいてしまっていた。
とそのとき、薄暗い風景の中に一際明るい閃光が目に入る。
即座に報告が飛び込んできた。「「神通」被弾!!炎上中です!!」。
シンジが「神通」の方向を見ると、「神通」は敵軽巡の弾を受けその艦橋部分を激しく炎上させ
敵とは反対の方向へと変針しつつあった。
「「神通」に連絡、状況知らせ!」シンジは命じた。 「だめです!「神通」応答ありません!」
やはりな、戦隊司令は絶望的だな・・・。やるせない思いが心をよぎるが次の瞬間には
判断を終えて叫んでいた、『各艦に伝達!「神通」ハ指揮機能ヲ喪失、我レ、之ヨリ指揮ヲトル』
続いて張り詰めた声で叫んだ「左砲雷戦用意!目標敵艦隊、全艦突撃せよ!」
命令に従い、「神通」を除く全艦は進路を変え、突入のため単縦陣となった敵艦隊と同航になりつつあった。
「初雪」の水雷長のケンスケはやや緊張ぎみで発射指揮番に取り付いて魚雷の調定諸元を整えていた。
通常、砲雷撃は旗艦の発射が戦隊の合図となるため、ケンスケにはいつもの4倍の責任が掛かっていたのだ。
進路の変更が終了し、完全に敵艦隊と同航したのを確認すると、ケンスケは発射調定諸元を次々と叫んだ。
「左魚雷戦、同航」「目標、敵巡洋艦」「方位角左三五度、敵速二八ノット、距離八〇〇〇、深度三メートル、第一雷速!」
「初雪」に装備された3連装3基9門の魚雷発射管が指示にしたがい旋回しはじめる。
「発射用意よし!」ケンスケはその言葉を聞くと一瞬目をつぶり、次の瞬間叫んだ。「発射初め!」
発射管より次々と魚雷が放たれ、敵艦めがけて疾走を開始した。
ケンスケは発射と同時にストップウォッチを押し予想される到達まで外を睨み続けた。
後続の艦も「初雪」に続き次々と魚雷を発射した。
駆逐艦1隻で9本、戦隊で36本の魚雷が発射されそのうち1本は発動機の不調によりそのまま沈んでしまった。
しかし、35本の魚雷は白い航跡を描きながらABDA艦隊に向け進撃を開始したのであった。
魚雷発射の後、一時的に距離をとるため進路をかえる第2戦隊だが、その間も敵との砲撃の応酬があり、
敵の1番艦と2番艦に12.7cm砲弾を数発命中させるものの、こちらも「東雲」「薄雲」が被弾していた。
「東雲」は艦首の1番砲塔に被弾し射撃不能に陥り、「薄雲」は後部艦橋、及び艦尾の爆雷投下装置に被弾してたが
幸い両艦とも機関には異常なく全速での航行が可能だった。
「初雪」は先頭艦にもかかわらず奇跡的に無傷で(砲撃戦では原則として先頭艦に射撃を集中させる)、
機銃弾の一発すら浴びることはなかった。
敵艦隊はさらに前進を続け、後少しで主隊の頭を押さえる位置にまで進むことに成功していた。
もし、このまま主隊の頭を押さえられてしまうと、敵艦隊はすべての砲を向けられるが、
こちらは前部の砲だけしか使えなくなり、いわゆるT字型となってしまう。
しかし、それが成就することはなかった。
「初雪」の艦橋にケンスケの「魚雷到達まであと10秒!」という報告が聞こえてきた。
シンジが敵艦の方角を見ると、ようやく魚雷の白い航跡に気づいたのか回避運動をしはじめていた。
しかし、ほぼ全速での航行をしていたものが急に進路の変更を出来る物ではない。
先頭艦が回避のためにへさきを振り始めたとき、その舷側に巨大な水柱が立ち上った、魚雷が命中したのだ。
「命中です!」
「初雪」の艦橋に見張り員の報告が飛び込んできた。
敵の先頭艦(米国の重巡ヒューストンだった)には1本の魚雷が、2番艦(英国重巡エグゼター)には2本、
3番艦(蘭国軽巡デ・ロイテル)には1本、そして4番艦(蘭国軽巡ジャワ)には奇跡的に当たらなかったが、
そのかわりか5番艦(豪国軽巡パース)にはなんと4本!が命中した。
さらに後続の駆逐艦にも何本か当たったようである。
ヒューストンは速度を落としてはいるが被害はそれほどでもなかったようである。
しかし、それ以下の艦は植民地警備のための艦ばかりで装甲が薄く、魚雷の命中は致命的であった。
エグゼターは2本とも右舷前方に命中し、そこに大穴があき速度が出ていたこともあって大量の海水が流れ込みそのまま沈んでしまった。
デ・ロイテルは右舷後方に命中し機関に大損害を与え速度が急速に低下しはじめていた。
パースは4本の魚雷が右舷全体にあたり水柱が消えたときは右舷に横転して海に沈み切ってしまうところであった。
後続の駆逐艦は2隻が沈み、1隻が大破してしまっていた。
一瞬にして壊滅状態になってしまった敵艦隊は艦隊をまとめ戦場を離脱しようとしたが、
ようやく外れようのない近距離まで接近してきた主隊と第3部隊によりさらに数隻を失った。
22:53、ABDA艦隊はやっとの思いで帝国艦隊の攻撃から逃れバタビアへ撤退していった。
23:22、帝国艦隊も本任務である揚陸のためスラバヤ島に対する砲撃を開始し、
翌2月28日、揚陸に成功したのであった。
数日後、自軍の調査と暗号解読によって、「スラバヤ沖海戦」の損害がまとめられた。
帝国艦隊損害
撃沈:なし
大破:軽巡 「神通」
中小破:重巡 「那智」 「羽黒」 駆逐艦 「東雲」 「薄雲」 「潮」 「漣」
以上
ABDA艦隊損害
撃沈:重巡 「エグゼター」(英) 軽巡 「デ・ロイテル」(蘭) 「パース」(豪)
駆逐艦 「エドワース」(米) 「ポールジョーンズ」(米) 「エレクトラ」(英) 「コルテール」(蘭)
大破:駆逐艦 「アルデン」(米)
中小破:重巡 「ヒューストン」(米) 「エンカウンター」(英) 「ヴィッテデヴィット」(蘭)
以上
ABDA艦隊は軽巡以上の艦艇はほぼ全滅、その他の損害もひどい物である。
対して、帝国側は古い軽巡一隻が大破したのみで損害は軽微。まさに大勝利であった。
しかし、戦いの内容は決して満足できる物ではなく、高木少将はそのあまりの消極的すぎる
戦いぶりを批判された。
なにせ、主隊は重巡二隻を所有していたのにもかかわらず、遠距離での砲戦ばかりをやっていたのだから。
かわりに第2戦隊の働きは賞賛された、なにせこの戦いでの敵の損害のほとんどは第2戦隊によるものであったからだ。
特に、「神通」の脱落後にかわって指揮をとった碇少佐はすばらしく、
東京より昇進の知らせが届き本国への帰還が決まっていた。
かくして南方作戦最大の海戦が終了した。
その後帝国は順調に作戦を進め、
1942年3月12日、オランダ領東インドの降伏をもって南方作戦の終了を宣言したのであった。
シンジ、そして「初雪」の主立った仕官たちはそろって昇進し、
本国にて「綾瀬」と出会うことになるが、それはまだ先の話である・・・。
Fin
あとがき
こんにちは、ベイオウルフです。
今回のやつはかなり長く、しかも前回にもまして濃い(笑)作品になってしまいました。
おまけに当初は8000HIT記念小説のはずだったのですが、9000HITどころか、
10000HIT記念になってしまいました(泣笑)。
これを書いてる途中に気づいたんですけど、南方作戦というのは以外に資料が少なく、
海戦の順番とかでてくる艦とかを調べるのがちょっと面度臭かったですね。
あと本編と矛盾させないために出てくる艦には細工がしてあります。
では、最後になりましたが、10000HITおめでとうございます。
今後もぜひ更新を頑張って下さい。
作品についての意見をありがとうございました。<艦長様 、 SOGA様。
by ベイオウルフ