すぺいんぢん弟、スペインで拉致される!

すぺいんぢん弟は、すぺいんぢんと違って、仕事に恵まれている。っていうか

兄と違って学生時代、いっぱい勉強して、自分のやりたい職業についたのだ。

でも、天然な所は兄と一緒かそれ以上。小学校の遠足の時、

先生に、「お茶は夕方まで無い!、各自水筒を持ってくるように」って言われ、

何を勘違いしたのか、弟は空っぽの水筒を遠足に持っていこうとしたみたい。

で当然おかん

「あんた、空の水筒なんか持っていってどないすんの?

って突っ込まれ、

「お茶は夕方まで無いって言われたんで、夕方までガマンしなければ、

いけないって思ったんよ」って真面目に言い返した。おかんは大笑いしながら

「あんた、アホやろ!、夕方までお茶が用意でけんから、水筒に入れて持って

来いゆう意味やろ!!、ガマンするんやったら別に水筒なんかいらんやないか」

それ以降、遠足の度に、空の水筒事件を思い出していたようである。


前置きはちょっと長くなったが、仕事に恵まれている弟は、出張でスペインへ

行くことになった。スペイン好きの兄としては、タダでスペインに行けておまけに

仕事でなんて、うらやましい限り。

仕事なんで、いっぱい機材やらなんやら、普通の人の3倍ぐらい荷物をもって

スペインのマドリッド空港の中をウロウロしてた。海外旅行初心者で、おまけに

キョロキョロしてて、荷物いっぱい持ってるので「私は怪しい人ですよ」

と顔に書いてるようなもんである。スペインは密輸には非常に厳しい国なので

いっぱい荷物もって、キョロキョロしている外国人は、絶対に空港の人に捕まって

しまう。

公安室みたいなところに連れていかれて、スペインの人に

「この荷物は一体何なんだ?、密輸品じゃないのか?」ってスペイン語で聞かれた

ようだ。でも、知らない国で、知らないおじさんに、知らない言葉で聞かれて、

取調室みたいなところに連れ込まれて緊張してるので、意味が分かるわけがない。

英語でなんとか話をしようとしたみたいだけど、相手はスペイン語しか話してくれない。

話が前に全然進まない。この荷物は仕事のための物なんだと説明したいけど

相手はスペイン語しか理解できない。無駄な時間がどんどん過ぎていく。

出迎えの人との、待ち合わせ時間は、完全に過ぎてしまった。

「知らない国で、出迎えの人とも会えなかったらどうしよう!」

気持ちは焦るばかり。でも、話は前に進まないし、、、、、、

結局、荷物は全部没収され、解放されたのは3時間後であった。放心状態

3時間も出迎えの人は待っててくれないだろうなと、とぼとぼと空港の到着ロビー

に出てみると、そこには弟の会社名が書かれたプラカードを持ったタクシーの

運転手さんが、いたそうな。めでたし。めでたし。HAPPY END。

荷物は翌日、スペインの会社の人が取り戻す事に成功し、初めての海外出張は

なんとか無事終えることが出来たのである。

(スペイン旅行へ行くときは、荷物の持ちすぎに注意しましょう!)

(写真は、先日、突然スピードアップしたパナソニックのモデム)