すぺいんぢんの会社では、通信販売の広告の回覧が何故かよく回っている。
商品が安価な物の場合は、実物の見本がついていたりなんかする。
で、こないだ、パンティーストッキングの回覧が見本付きで回っていた。
見本といっても、生地の一部分が紙に貼り付けてあるだけなのだが、
好奇心旺盛なわたしは、仕事中にもかかわらずついついその回覧に
釘付けになってしまった。
「おおお!これが高級パンティーストッキングか!?」
「なななんと、パンティーストッキングの締め付けの強さの単位は
デニールというのか、勉強になるなあ」
今まで見たことのない異次元の世界に夢中になっている所を、
うっかり隣の女性に見られてしまった。
「何見てんの?そんなもんに夢中になってえ。このすけべぢぢい!」
わたしはとっさに言い訳しようとしたけど、今さら何を言っても後の祭り。
そんな話はさておき、先日おなかの具合が急に悪くなって
会社のトイレ(大)に駆け込んだときの事である。
ズボンを下ろした時点で、お約束のようにトイレットペーパーが無い事に気づく。
「落ち着け、落ち着け、予備は便器の横にあるはずだ。」
予備の紙はすぐに見つかり、ペーパーホルダーに紙をセットすることに。
その瞬間、いやな予感が脳裏をかすめる。
「トイレットペーパーをホルダーにセットするための芯を下に落としてしまったら
いったいどうなるんだろう!?」
数年間同じトイレを使ってきたのに今さらそんな、と思いながらも、
ふと下を見ると、ちょうど芯が転がって外に出てしまうぐらいの隙間が空いている。
よけいなことを考えている間も、おなかはどんどんやばい状態に。
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人間とは焦れば焦るほど、ミスをしでかすものです。
トイレットペーパーをホルダーにセットするための芯は、予想通り個室の外へ
転がって行きました。
大事な用も済んでいないのに。
外に誰もいないことを慎重に慎重に確認してから、
かなり情けない格好のまま芯を取りに出ました。