- April 1999 -


Eliminator ZZ Top

Eliminator Notes

Original Release Date: 1981
Producer: Bill Ham
ZZ Top are: Billy Gibbons (g, vo), Dusty Hill (b, vo) & Frank Beard (drs)

Track Listing

1. Gimme All Your Lovin 2. Got Me Under Pressure 3. Sharp Dressed Man 4. I Need You Tonight 5. I Got The Six 6. Legs 7. Thug 8. TV Dinners 9. Dirty Dog 10. If I Could Only Flag Her Down 11. Bad Girl

Review  - またロックンロールかよ -


「またテキサスかよ」、と言われそうだが、テキサスといったらまずこのバンドである。何はなくとも覚えておこう、「ZZ Top=テキサス」。 ちなみにこの「ZZ」は「ずぃーずぃー」と発音する。つまり「ずぃーずぃーとっぷ」・・・これが最もオリジナルに近い発音となる。

「またZZ Topかよ」、と言いたくなるほどテキサスのラジオ曲ではZZ Topの曲がヘヴィーローテーションされている。それだけ人々が好むということだろうし、それだけリクエストも多いということなのだろう。一時期自分とアパートをシェアしていたアメリカ人のルームメイトもこの「エリミネーター」をラジカセでしょっちゅう聴いていたし、なにせテキサス人はZZ Topが好きなのだ。むしろこれはテキサス人だけじゃなくて、アングロサクソン系アメリカ人に共通する嗜好と言っても構わないであろう。

「またブギかよ」、と言いたくなるほど彼らのヒット曲はブギ一直線だ。歪んだギターをガーン!と鳴らして、あとはシャッフルなりエイトビートなりをガシガシ刻む。笑っちゃうぐらい単純なコード進行。だがしかし、な〜〜〜〜にげに難しいプレイを織り込んでいたりするのだが、そんなの知る由も無く、また知らせる意味も無く。 とにかくアメリカ人が好みそうな音なのだ。 

「またライヴかよ」、と言いたくもなるほどのパフォーマンスを彼らは積み重ねてきている。 古くはジミ・ヘンドリックス、最近(といっても20年近く前)ではローリング・ストーンズの前座を務めたり、つい2,3年前にはスーパーボウルでパフォーマンスを見せたり、今でもツアーに明け暮れる日々を過ごしている。 確かにいかにもアメリカ人が好みそうな音なのだけれど、ここまでの長い間アメリカ人に好まれているバンドは、グレイトフル・デッド無き今、ひょっとしてZZ Topだけなのかもしれない。「保守的」とか「マンネリ」とか「売れ線」とかいう言葉では片付けられないなんとも不思議な魅力を持ったベテランバンドだし、あのZZ Top風王道ロックンロールの手法を考えると、Holeの「Celebrity Skin」やFoo Fightersの「Monkey Wrench」なんかはZZ Topに演らせたほうがいいんじゃない?なんて思うこともしばしばだったりする。 

「またあの髭面かよ」、と言われてもおかしくないぐらい、毎日のように日本のTV CMに登場している彼ら。 しかしどうやらあの髭面を日本で拝むことができる日が来ることがまもなくやってきそうな気配だ。 豪快なビートに乗ってダイヴしてモッシュするキッズ達・・・・・。 あはははは。でかいところで観たいね、でかいところで。



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Short Biography of ZZ Top

70年にテキサス州ヒューストンで結成されたZZ Topは、最終的にビリー・ギボンズ(vo&g)、ダスティ・ヒル(b&vo)、フランク・ビアード(drs)というもともとはブルース畑の3人によるラインナップでその活動をスタート。デビューアルバム「ライオ・グランデ・マッド」はすぐにローリング・ストーンズなどから強い支持を得るなど、いきなりマスな成功を予感させるスタートを切る。 その予感どおりにセカンド、サードアルバムと作品を発表するにつれ彼らの人気は急上昇を遂げ、74年には地元テキサスのテキサス大学で85,000人のオーディエンスを集めてのギグを成功させるに至る。

度重なるツアーによる疲労を癒すかのように、70年代後半にはやや小休止を取っていたZZ Topだが、80年代に復活。「Gimme All Your Lovin」「Sharp Dressed Man」「Sleeping Bag」などでインターナショナルな認知を受けることになる。90年には大ヒット映画「Back To The Future 3」にもテーマ曲を提供し、現在までもその勢いは彼らの長いあごひげ同様とどまることを知らない。


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Last updated: 4/11/99