- January 1998 -


All Around The World Oasis

オアシスのシングル、初めて買った。目当てはシングルの「All Around the World」ではない。4曲目に収録されているストーンズ・ナンバーのカバー「Street Fighting Man」である。「ビートルズの次はストーンズかいな」と揶揄する外野の声も聞こえてきそうだが、あのストーズの最高傑作と言ってもいい名曲をオアシスがどう料理するのか、その一点に私の興味は絞られていた。ギター一つを取っても、オリジナル通りにオープンEチューニングでやるのか、それともライヴバージョンのようにオープンGチューニングだろうか、そしたらミック・テイラーのソロはどんな風にやるんだろか、アコギは入れるのか...と普通の人から見ればどうでもいいようなことにいろいろと思いを巡らせていた。

一聴して思ったこと。バックの演奏は至極真っ当。アレンジもとりたてて変えたとか、自分達流の解釈をしようとかいった意図は皆無。しかしながらこれを書いている時点ですでに100回はこのオアシス版「Street FIghting Man」を聴いている。そこまで魅了されてしまった理由はなんと言ってもリアムの声だ。もうこの唸りとも言えない声は、ミック・ジャガーの声でさえもひ弱で頼りなく感じてしまうほどの圧倒的な存在感を放っている。来日公演でこの曲が聴けなかったことが誠に残念でならない、と思っているのは私だけではあるまい。

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Last updated: 3/9/98