![]()
|
![]() まずドラムの音がいけない。時代をあまりにも意識したようなすかすかの打ち込み音が延々と続く。これが非常にきつい。特に「Circus」のドラムは余計だ。バックで常に流れるストリングス音もはっきり言って耳障り。無くてもよかった。ボーカルは結構いい。堂々とした歌いっぷりはあっぱれ合格。そして問題はギターだ。確かにスタジオアルバムだと音数の少ないプレーが多いこの人だが、このアルバムではそれにもましてギターの登場場面が少ない。これは「ギターの神様」と呼ばれた頃からずっとクラプトンファンやっている人を、とてつもない欲求不満に陥いらせているのではなかろうか。 結局、この恐ろしいまでにコンテンポラリーな曲群を、クラプトンがやらなくちゃならないという必然性が全く見えないままアルバムを聴き終えてしまう。誉め言葉を必死に探そうとしているのだけれども、どうにもうまい表現が見つからない。かといって「あんたそりゃ間違ってるよ」と言う勇気もない。だからもう「困った」とため息をつくしかないのだ。やっぱ9年は長いよ。はやいとこ次のアルバムを出しておくれ。 ![]()
Last updated: 3/9/98 |