60ft Dolls 締め切り間近

新宿リキッドルーム - 3/21/99

with Mangahead


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Mangahead

「今日のスペシャルライヴはMangaheadと60ft Dollsの2本立てで〜す」

と、DJの田中宗一郎。60ft Dollsが出ることは知っていたが、Mangaheadの出演は知らなかった。とは言ってもMangaheadも60ft Dollsも名前ぐらいしか知らない。 

開場しておよそ1時間もしない頃、Mangaheadがステージに登場。「登場」とは言っても、ベーシストとギター件ボーカリストはしゃがみ込んで何か音を作っていて、立っているのはステージ右側のギタリストだけ。奇妙な音のコラージュがだんだんビートと絡んで、まず1曲目が終わる。ボーカルの染め上がった髪がなんだか眩しい。2曲めはちょっとレディオヘッドがかったスローな曲で、次がちょっとアップテンポだったかな。まあ客の方はおとなしい。

でもこういった前座のような形でバンドが出るときにはいつも思うのだが、もっともっともっともっと、プレイに対して気合いを見せてほしい。なんかやらかしてほしい。メインのバンドを食ってしまうぐらいの意気込みがほしい。客を楽しませる前に自分たちで楽しんでいるところを見せてほしい。不満があるならその不満を表現してほしい。

こういった意味でちょっと物足りないステージングだったけれど、それを除けばこのMangaheadは絶対に可能性のあるグループだと思った。曲の中には時にソニック・ユースのようなノイズっぽさがあったり、ニルヴァーナ風なリフ中心の組み立てもあれば、先に言ったレディオヘッド風の魅力も込められてい るといった感じで、結構つまみ食いっぽいといえばそれまでだけれど、これまでなら日の目を浴びなかったこういう面白いバンドが出てきただけでも、そしてこういう場を与えられただけでも、それはそれで素晴らしいことだと思った。

MCなしの5,6曲の演奏だったけれども、結論を言えば、60ft Dollsのステージよりも遙かに良かった。彼等のこれからにかなり期待。 でも眼鏡を持ってこなかったのであまりメンバーの顔が見られなかったので、次回にはそのルックスにも期待。


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60ft Dolls

そのMangaheadのステージが終わって再びDJ タイム。 レイジ、レッチリ、コーン、リンプ、フーファイ、スマパンなど、ツボハマリまくりの選曲が続いた後、「2年半待ちました! 古くからの友人達! 60ft Dollsの登場です!」というタナソウのアナウンスで、みんなは一目散にステージ正面へ。 まあはっきり言って彼等のことは全然知らないので、フロアのど真ん中辺りのラクチンスペースをキープ。 そしてスリーピースのバンド登場。 ギターは明らかにピートタウンゼントのような感じのギターで、アンプはマーシャル。 1曲目からベーシストとのコーラスワークもばっちり。

2曲目の「Talk To Me」もまずまず。あとは曲名とかも紹介しながらギグは進んだが、全然覚えていない。 タナソウは「イギリスのプレスのせいで辛い日々が続いている彼等ですが・・・・」みたいなことをライヴ後に言っていたが、う〜〜〜ん・・・・・今つらい状態にあるのも分かるような気もするなあ。 なにせ曲がトレンドと全然かみ合っていないような気がしたから。 ステージングも悪いけどこれと言って特筆すべき点もなく、特に前回前々回のライヴがギターウルフとジョンスペだったためそう思ったのかもしれないが、やっぱりちょっと退屈であることは否めない。 やりたいことは分かる。でもこれが時代の音となるのはちょっと難しい。 そんなジレンマを一番大きく抱えているのは本人達だろうから、なんか見ていて余計につらく思えてしまった。

まあ、突然ベーシストが、「高木ブー!!」と言って、カトチャンぺをやったのはなんだかよく分からなかったけど、なおかつちょっと訛が強すぎて何を言ってるんだか良く分かんなかったり、イントロをチラっと弾いて、「これな〜んだ?」って聞いたけど誰からの反応もなかったりとか、なんだかよく分かんなかったなあ。 最後のビートルズのカバー「ペイパーバック・ライター」は頑張っていたけどなあ。 

1時間ちょっとだったように思ったが、正直言ってちょっと長く感じてしまったこのライヴ。 時計を何度も見てしまったのは私だけだったろうが、どうにもすぐには売れには思えない、そんな60ft Dollsに対する印象であった。

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その後のSNOOZER

60ft Dollsのステージ終了後しばらくはサーチャーズだかなんだかとビートルズの「ロックン・ロール・ミュージック」だかなんだかがかかって、個人的には熱く、全体的には静かになっていたフロアだが、ミッシェルガンエレファントの「スモーキン・ビリー」でまたしてもフロアは満員に。 でもその後はビッグビート中心のデジタル系が1時間ぐらいかかって、なおかつこういった場での超お約束、オフスプリング、クーラ・シェイカー、アッシュ、ストーン・ローゼズ、ウィーザー、シルヴァー・サン、ベック、ステレオフォニックス、ラーズ、ニルヴァーナなんかばかりでかなり退屈する。というか個人的にかなり疲れていた。アンダーワールドもこの日は心地よくなかった。プライマルズの「ファンキー・タウン」は良かったが。あ、ペイヴメントも良かった。(タナソウは、ペイブメントのスティーブがこの会場に遊びに来ていると何度も言っていたが・・・・)

そして先日亡くなられたFishmans佐藤氏追悼の意味で彼等の曲がかけられたりもした。小沢健二もかかった。 でもどうなんだろう? 曲が始まってもなんの反応もなく、スクリーンにジャケ写が映って初めて歓声があがるあの形式。 そしてとても生かされているは思えない2つの巨大スクリーン。 そんなに窮屈なフロアでもないのにいきなり目の前に割り込んできて動くスペースを奪ってしまうやつの多さにもかなり霹靂。 レッド・ツェッペリンをかけろ!とまでは言わないけれど、なんか幅の広いようで実はすごく幅の狭い選曲にもちょっと飽きが。 

60ft Dollsのライヴのように、決して破錠することのなかったClub Snoozer。 スノップさの陰で全体的にかなりの物足りなさを残しながら、5/1のClub Snoozer Specialにちょっと期待をしておく。  


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Send comments to: Katsuhiro Ishizaki

Last updated: 3/ 23/ 99