■ 大阪ドーム - 12/31/99 Set List
with Mr. Big & Buckcherry
このカウントダウンイベントがあったのが1999年の12月31日。そんでもってこれを書いているのが2000年の5月3日。つまり約4ヶ月余りを経てやっとこ着手したこのライヴレポート。だからして細かいことまで覚えているはずがない(笑)。でもあの日、あの時の感動は今になっても萎えることはないので、そのメモリアルな瞬間をここに刻ませてもらいます。
大阪&名古屋ミレニアム旅行記にもあるように、このミレニアムカウントダウンコンサートに自分とともに参加したのは掲示板でお馴染みのtomokoさんとただくん。tomokoさんもただくんもエアロの大ファン。でも
Mr.Bigは全然ダメ、という非常に分かりやすい、かつ共通の嗜好を持った我々は、向かって右側のスタンド席に腰を落ち着けた。最近どうにも小さいハコに慣れてしまっているため、ステージがとてつもなく遠くに感じられるんじゃないかと思っていたが、案外そうでもない。ドームの屋根の中心付近には風船が束になってぶら下げてあって、「ははぁ〜ん。2000年のカウントダウンと同時にあの風船が落ちてくるのだなー。」という小学生でもできる想像をお互いに堂々と語り合っていた。んでもってとりあえずただくんにビールを買ってきてもらう。
そうこうしているうちに午後7時になり、場内が明るいまままず最初に新鋭バックチェリーが登場。アルバムレビューで紹介していた手前もあり、個人的に非常に注目していたステージであった。 で、結果として自分に残ったのが、案外バラードがすばらしいなあ、といった印象だった。もちろんハコ的なこともあろうし、ステージを自由に使わせてもらえないといった制約もその理由としてあったのだが、中盤に歌われた「For The Movies」はかなり心に染みた。もちろんハードロッキンな「Lit Up」「Crushed」らも悪くなかったが、会場の音の反響の関係か、ギター音が硬めに響き彼ら独特の粘っこさが伝わってこずに、期待以上のグルーヴを感じることはできなかった。自分はほとんどの時間をステージ後方、及び横にある巨大スクリーンを観ることに費やしていたが、バンドの動きは軽やかで、ボーカルのジョシュは2,3曲目で上半身裸になり、その胸にはしたたる汗がキラリと光っていた。そして会場のほうも思ったよりも好意的にバンドを迎えてくれて、特に「Lit Up」からはスタンディングで踊りまくっていた人もかなり目立った。
40分程度のステージだったろうか。とにもかくにもバックチェリーのステージは終了した。さあいよいよ次はエアロスミスだ! ・・・・・・・え? ミスタービッグがその前にあったはずだって? え、ほんと? ただくん、tomokoさーーん!! ミスタービッグはどうでしたぁ?? ・・・・え? 覚えてないって? その時は一緒にメシを食ってたじゃんってぇ・・・・・・・・そうでしたっけぇ? そうかあ。 そうだったねぇ。 スタンド脇の通路の売店横で、たこ焼き食って、ビール飲んで、焼きそば食って、またビール飲んで、「あ、これ知ってる。トゥ・ビー・ウィズ・ユーだっけ?」とかって言ってたんでしたっけ? 確かにそうだわ。彼らの姿を全然見てないんですよねぇ。俺はチラっとだけギターのリッチー・コッツェンの姿を見たような気がしましたけど。まあいいや。 とにかく期待していたファンの方々ごめんなさい。我々はミスタービッグを全然観てませんでした。観るつもりもありませんでした。
大阪に来たのだから、とにかく食いまくっていました。
さあて、飲んで食っていたのは我々だけでなくて、アルコール大好きな人達は同じように飲んで食って飲んで食ってしていたわけだ。飲めばそりゃあ酔っ払うわなあ。よりによって次はエアロスミスだし。ミレニアムだし。1000年に1度だし。だから、俺はまだ観ていないけど、これを読んでいる人達がすでに観たであろうあのWOWOWでの生中継映像。そこでほとんどの人が度肝を抜かれたというのアリーナ&スタンド入り乱れての大ウェイブ大会はそうやって生まれたものなんですよ。酒とエアロの力でテンションがブイブイ上がりまくってどうにも押さえられない欲情があそこで大爆発。ちょうどエアロのステージ開始時間に始まったビッグウェーブ。お陰でステージ開始時間が遅れ、なおかつエアロ側としても演る時間が削られ、それが後々の悲劇へと繋がったわけだが・・・・。
さてさてエアロスミスが夜の10時過ぎに登場。詳しくは覚えていない(笑)。いや、詳しくは名古屋レポ、及びしげやんの東京ドームレポを読んでくれ。とにかくtomokoさんは生地の少ないエロい服に着替えていたが、俺はそれに見て見ぬふりをしていた。ただくんは早速奇声を上げている。俺は黙ってガッツポーズをする。スティーブン・タイラーは「安」という意味不明のロゴ入りTシャツ。ジョー・ペリーはおばさんパーマ。もうとにかくテンション高まりまくりの大阪ドームなのである。くわばらくわばら。
1曲目はお互いに色々予想しながら楽しんでいたが、心中はこの曲しかねえだろってことになっていて、そしてやっぱりその通りになった「Eat The Rich」。5年振りに再登場のこの曲。でもよぉ、テンション上がりまくりの客がこぶしを振り上げて「いーざーりーーーっち!!」と叫ぶと気持ちがいいなあ。ジョー・ペリーはロングコートをひらひらさせてしゃがみ込みながらソロを弾いているぞぉ。tomokoさんが目をうっとりさせている絵が用意に想像できるし。そしてその横でただくんはひたすら奇声を挙げ続ける。カオスだ、このエリアは。
この後、しばらくの間はヒットパレードが続き、「Livin' On The Edge」「Pink」などではビデオクリップがそのままスクリーンで流されていてちょっといけずな感じだったけれども、tomokoさんとともに我々が本当の奇声を挙げたのが中盤の「One Way Street」だった。 特にtomokoさんは2年前の横浜アリーナ公演でこの曲を聞き逃しているので、その胸のうちは痛いほど分かる。そして「Let The Music Do The Talkin'」!! このところなぜかCLUB Kでよくかかっていたこの曲。はっきりいってマニアック。イントロではちょっと判別不可能。自分もスティーブンが首を振り振りメロを歌い始めたところでやっと分かったよ。いやあ、すげえなあ。 でもそこまでエアロに対してマニアックではないただくんはちょっと退屈そうだった。お気の毒に。
しかしそのただくんとともにライターを点したのが「Dream On」だ。もちろん会場内は火気厳禁なのでライターに火を着けることはご法度なのだが、あまりにも着火されているライターの数が多いため、警備員も走り回りながら半ば諦め顔。 いやあ素晴らしい。前回の来日の時にはそんなことできなかったもんね。tomokoさんも一生懸命ライターに火を点してたっけ。そしてそんな「Dream On」にちょっと感動した。この曲はあんまり好きじゃなかったんだけど。
ジョーのソロコーナーになり、tomokoさんとともに「さあ、なにやるのかな〜♪ ワクワク♪」って感じだったのだけれど、「ちゃらーららら〜♪」というお馴染みのシャッフルビートが聴こえてきてガッカリ。レコードには収められていないがここのところのツアーでは必ずといっていいほど演奏されているフリートウッドマックの「Stop Messin' Around」だ。 あーーー、「Flight Light Bright」でも聴きたかったなあ。
「I Don't Want To Miss A Thing」では、リヴ・タイラーとブルース・ウィルスがスクリーンに大写しになった。・・・と言えば聞こえはいいが、要するにあの映画のダイジェストをスクリーンに映しただけ。 かなり興覚め。 やっぱこの曲は演らんでもいい。
しかしいよいよライヴも佳境を迎え頃になると、いよいよ時間が気になってきた。そして時計を見るともうすでに11時45分。入場の際に手渡されていたジェット風船に息を吹き込みながら「Dude」を聴く。そしてみんなもその風船をてに持ちながら「Dude like a lady!!♪」と叫ぶ。こりゃあなんだか楽しいぞぉ。
でもまだエアロは演奏しつづける。ジョーとスティーブンの短い打ち合わせ後に始まったのが、思いっきりマニアックで知るひとぞ知るといった感じの「Chip Away The Stone」!! 2000年を迎えるその10分前に始める曲かこれがぁ!! でも嬉しい。 しかし曲半ばでプレイが終了してしまった。よって「I won't stop!!♪」というステージと客との掛け合いができなくてかなり残念。
そんでもっていよいよこの辺で演奏を一時ストップしてからカウントダウンの準備だろう、と思っていたら始まってしまいました王道「Mama Kin」!! 風船を持った場内は大爆発。でも俺は時計を見ながらハラハラドキドキ。もうカウントダウン3分前である。しかしブラッド・ウィットフォードは呑気にギターソロを弾いている。誰かあのオッサンを止めろぉ!!
そしていよいよカウントダウン90秒前。いやあ、いい加減カウントダウン行きましょうよぉ、と懇願していたら、始まってしまいました「Train Kept A Rollin」!!! 「とれいん・けぷた・ろーりん!!! おーない・ろーん!!!」という掛け声も呆れ気味にヤケクソ気味。ほんとに時間がねえぞーーーー! この曲はライヴでは5分近くにもなるんだぞーーー!! 全部やったら絶対にカウントダウンできねえぞーーー!!
・・・と思っていたらもう来てしまいましたカウントダウン30秒前。 でもまだ演奏は続いている。スティーブンもジョーもカウントダウンのことはすっかり忘れているのか??!! おめえらバカか??!! なんのために今夜のライヴをやってるんだ!!??
・・・・そしていよいよカウントダウン10秒前!! ああ、まだトレイン・ケプト・ア・ローリンが続いている・・・・このまま2000年になってしまう・・・・・・・・・・と涙が出そうになったところで突然スティーブン・タイラーが叫びました。
「スイマセンスイマセンスイマセーーーーン!!」
すると思い出したようにスクリーンにカウントダウンの数字が現れ、「8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, ゼローーーー!!」
・・・・カウントダウンはどうにか果たされ、客の手を離れたジェット風船が宙を舞い、予想通りに天井から風船が落ちてきて、エアロのメンバーはステージ上で家族&スタッフと抱き合い、停電していないところを見るとどうにか2000年問題は回避され、なにはともあれ慌しい中めでたくミレニアムを迎えることができた。でも、スティーブンのばかばかぁーん!!(=tomokoさん風。) もっと落ち着いてカウントダウンしたかったぞぉ!!
女性の通訳がステージに登場して、スティーブンの言葉を逐一日本語訳していたが、わけが分からずとにかくウケた。 そして新年1発目に演奏されたのが「Full Circle」。かなり意外な選曲。でも、ヒット曲とかじゃなくて、エアロが本当にプレイしたかった曲を演奏したんだなあ、と自分を納得させることに成功。そして最後はお約束の「Sweet Emotion」。そこにレッド・ツェッペリンの「Heartbreaker」が挟まれてKatsは正月早々狂喜乱舞。いやあ素晴らしい。
アンコールの拍手が長々と続いたが、これでエアロのステージはお終い。長かったような短かったような、なんだか不思議なステージだったなあ。
そしてこんな風にしてせわしない感じで2000年という節目の年がスタートした。この後、本原稿を書いている4ヶ月の間に、tomokoさんは憧れのトレント・レズナー(Nine Inch Nails)に豊満ボディーを提供し、ただくんはリック・リチャーズ(Georgia Satellites)と一緒に酒を飲んだ。でもボクにはまだ何も起こっていない。いやだからといって別に寂しいわけでもないのだが。
とにかくみなさん、明けましておめでとう。今年もよろしく。
- Eat The Rich
- Falling In Love
- Same Old Song And Dance
- Love In An Elevator
- Livin' On The Edge
- Rag Doll
- Dream On
- Janie's Got A Gun
- One Way Street
- Pink
- Let The Music Do The Talkin'
- Stop Messin' Around (v: Joe)
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- Mother Popcorn
- Walk This Way
- I Don't Want To Miss A Thing
- Cryin'
- Dude
- Chip Away The Stone
- Mama Kin
- Train Kept A Rollin'
-- Count Down!!
- Full Circle
- Sweet Emotion - Heartbreaker
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Page maintained by: Katsuhiro IshizakiLast updated: 5/ 3/ 00
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