G. Love & Special Sauce |
あんた同い歳かい!? |
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■ Deep Ellum Live, Dallas, TX - 11/ 8/97
以外や以外、G.Loveってアメリカでこんなに人気があるとは知らなかった。ダラス1のライヴハウス、Deep Ellum Liveがほとんど満員である。そんなにシングルとかヒットしたっけかなあ、なんてことを考えながら前座のバンドの演奏を眺めていた。
長いインターバルの後、 G. Love & Special Sauce登場。ギターを胸の辺りで抱え、ハーモニカを首から下げたG. Loveが椅子に座る。いったん椅子に腰を下ろしてしまうと、まったくG. Loveの姿が人込みに隠れてみえなくなってしまったので、脇の方にある一段高くなったところへ移動。やっと、気崩したスーツ姿のG. Loveが確認できた。
この日のショーはニューアルバムからの曲でスタート。なんかいまいちだ。のれない。メンバー3人とも全然動かないので、ライヴを観ている気がしないのだ。ギターにもいまいち迫力がない。
そうこうしているうちに気が付いて見ると、もう本編が終わろうとしていた。「Stepping Stones」「Trains」「Leaving the City」などなど新旧取り混ぜての構成である。ながーーいベースとドラムのソロがあったりするが、シングル曲では客の方も結構盛り上がる。いや、結構どころか、かなりの盛り上がりである。まあ曲調が曲調なので、モッシュ、ダイヴはないが、ゆらりゆらりと流れに身を任せている感じだ。しかし私はただボーっとステージを眺めているだけである。
いったんメンバーがステージを下りると、客席からすさまじいG. Loveコールが巻き起こった。そこにスタッフらしき人が登場。G. Loveのマイクを使ってしっかりレコードの宣伝。「G. Loveはもう少しで戻って来るんで、しばしのお待ちを」という言葉を残して、彼はステージを去っていった。
この「しばし」が意外に長かった。30分近く待ったのではないだろうか。客の3分の1はここで帰ってしまった。俺も帰ろうかなあ、なんて思い始めた矢先に、G. Love再登場。今度はアコースティックギターを従えている。
渋めの曲を2曲ほどやった後、前座に出たバンドのメンバーがステージに再び姿を現した。さあ、ジャム・セッションの始まりである。これが非常に良かった。一言で言えば、大ファンク大会。何よりも嬉しかったのはやっとG.Loveが立って演奏してくれたことである。やっぱりライヴはこうでなくては。ステージ中央では2人のドラマーが交代交代に演奏。ソロでは1つのドラムを2人で叩くという荒業も見せてくれた。前座のバンドのギタリストは(顔も演奏も)表情豊かで、ステージをより彩り豊かなものにして見せる。G. Loveも嬉しそうだ。
何だかんだで長い休憩はあったものの、2時間に届こうかというほどの長いショーになった。各自のプレイヤビリティをいやというほど見せ付けられた今日のコンサート。同夜に行われていたCheap TrickとMotley Crueのライヴを蹴ってしまったほど楽しみにしていたショーだけに、正直言ってちょっと期待外れ。なんかまとまりすぎていて、スリルとか面白味に欠けてしまった感じが否めない。もっと、暴発してどっかに飛んでってしまいそうなG. Loveが観たかったのである。1972年生まれで、私とタメのG. Loveであるが、まだまとまるには早すぎるんじゃないか、と言わずにはいられなかった。いや、それとも私の方がまとまりがなさ過ぎるのだろうか。かえって自分の欠点を指摘されてしまったようで、結局非常にバツが悪くなってしまった私であった。
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Send comments to: Katsuhiro Ishizaki Last updated: 11/ 8/ 97
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