The High-Lows 手の指の間もふやけちゃったよぉ〜

新潟フェイズ - 6/18/99

reported by れいく)


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序章(会社〜開場前)

新潟フェイズに行くのは、2月のジョンスペLIVE以来である。 平日の開催であり、自分の家からは高速を飛ばしても約1.5〜2HRぐらいかかるため、会社を3時に上がり速効で新潟に向かわなければならない。 大事な会議、一つぶっ飛ばしちゃった。 しょうがねぇじゃん、こっちは2ヶ月も前から決まってるんだから。 だが、次の日東京出張も控えているため駅に切符を買いに立ち寄る。 早くたどりつきたいんだけど、しょうがない。 途中のSAで先週購入したロバート・ジョンソンのTシャツに着替える。 俺ってベタだなぁ〜と鏡に向かって笑う。

開場の50分ぐらい前に、フェイズに着く。いつもは開場ギリギリに飛びこむの が常なんだけど、今日は事情があった。 チケットが1枚余っているのだ。早く売らなくては。  新潟フェイズのスタンディングLIVEの場合、開場に行ってからそこで整理番号をチケットに打ってもらう、というシステムが取られている。  同じ窓口で当日券も同時に売っている。 これだと、前売りチケットを持って遅く行くより、当日券を朝から並んで買った方が早い番号を貰える、という奇妙な逆転現象が起こる事がある。 あまり納得いかないんだけど、しょうがないかな。

それなんで、整理番号を貰うための列に並び、周りに声をかけまくる。 とりあえず、前売り定価で売れた。幸先いいぞ。 その時、後に並んでいた高校生2人組に声をかけられる。 「ハイロウズ、最高っす!ブルハもいいけどやっぱハイロウズっす、現在進行形だし。ライブ自体初めてなんですけどねぇ〜」 なんて、握手しながら捲くし立ててくる。 「ダイブとかやってもいいけど、あまり暴れないでねぇ〜(^.^)」なんて答える。 ういういしいヤツは、こっちもうれしい。

整理番号は256であった。まぁ、こんなもんだろう。 ほっとして、やっと周りを見る事が出来た。 いやぁ〜、危なそうなのばっかりだ。今日は荒れそうだ。 同じスタンディングでも、キレイなお姉さん系の多かったジョンスペの時と然違う。やっぱり客層が若い。年寄り俺だけじゃん。あたりまえか。  仕切り屋のバイト君たちが、Tシャツ+短パンだったりする。  いつもはスーツにネクタイだったのに・・・。


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前説がすげぇ!

フェンスは最前列と、中間よりちょっと前に2本横に並び、2ゾーンに分けられていた。  おおっ、ジョンスペの時の縦ロープ割り2ゾーンと比べてちょっとは進歩したな。 2フェンス目のステージに向かって中央よりちょっと右側に陣取る。  マーシーとヒロトを同時に見なきゃ。でも一番キツそうなところだよなぁ〜。  客入れのBGMもボブ・ディランとかが多かった。  ここで新潟在住のソウル・フレンド、しんごさんとあゆみさんに出会う。  がっちり握手。3ヶ月ぶりぐらいだな、会うのは。 

適当にリズム取ってると、開演定刻に仕切り屋が出てきて前説を始める。  こいつもTシャツ+短パンだ。  一通りの注意事項の後、すごい発言をする。 「キョードー北陸(仕切り屋)としては、ダイブ大歓迎です!  そのために、屈強なバイトを雇ってます。ガンガンやってください!  皆さん、安全なLIVEにしましょう!」  ここで大声援!  いやぁ〜、ジョンスペの時に「ダイブは禁止、即刻退場」なんて言ってたのがウソの様だぞ、キョードー北陸!まぁ、その時もダイバー多かったけどね。


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さぁ、LIVEだっ!

前説が終わってしばらくすると、客電が落ちメンバー登場!  一気に客が前に詰まる。2番目のフェンスから2列目ぐらいになった。  ヒロト髪逆立ててる!なんだけど、ジョー・ストラマ−みたいだ。  マーシーは相変わらずバンダナ+破いたツアーTシャツスタイル。  「こんばんは、ザ・ハイロウズです」と一言いってから『バームクーヘン』からの1曲目「罪と罰」に突入!それと同時に始まるダイブ!  ヒロトの動きは相変わらずだ。マーシー、フェンダーのストラト弾いてる!  他のメンバーは見えない(T^T)  それから『バームクーヘン』からの曲が続く。ダイブはもうずっと続いてる。  3曲目ぐらいで、2番目のフェンス突破!ズンズン前に進んでいく。  最終的には、2列目ぐらいになる。下手な後よりこの方が安全、 と思ったのが大間違い。  2番目のフェンスに昇ってからダイブすると、ちょうど落下点になるらしい。  3回ほど首を直撃。あまりの痛さにくらくらする。でも逃げられない。  自分の前の最前列に陣取っていたのは、女の子であった。ダイバーを降ろす時、いつも首が折れそうな角度になっている。ちょっと心配だったんで、「大丈夫?」って声をかける。なんとかうなづいているけど、声が出てない。   う〜ん、辛いLIVEになりそうだ。守ってやる事にしよ。

演奏自体は最高だ。いつも以上だ。だけどヒロトとマーシーしか見れない(T^T)  今回はベースの調さんも見たかったのにぃ〜。  ステージに近すぎるのと、自分の身を守るために、常に周りとダイバーを気にしなければならないのが原因。  その内、セキュリティの視線を追うようになってくる。それでダイバーの位置がわかるのだ。これで楽になったんだけど、お前等を見に来たわけじゃないで。

ヒロトのMCも今回は1曲ごとに入る感じで、いい休憩タイムを作ってくれる。 「バームクーヘン、6月9日‘ロックの日’に発売になりました。ちょうどこの日にはレッド・ホット・チリ・ペッパーズも発売されました。僕はレッチリのCDを買いました(爆)。 でも、バームクーヘンの方がいいアルバムだと思いました!」 「今日のLIVEは、バームクーヘン発売後の最初のLIVEなんだ。これまでと違ってリアクションがあるのがうれしい」 なんて語ってくれる。

「ハイロウズには、もう一人素晴らしいヴォーカリストがいます」と紹介され、マーシーが「ガタガタゴー」を歌う。俺はこれを待っていたんだ〜。  マーシーかっこいいぜ!マーシーの上半身はだかを初めて見たよ!  腹筋がキレイだ。いいなぁ〜。

曲が終わって、不意にマーシーとヒロトがアイコンタクトをして、笑う。  そして「二匹のマシンガン」! そうか、これは2人の事を歌ってるんだ、と妙に納得。

ヒロトがフライングVを抱える。そして、「真夜中レーザーガン」! ガシガシにコード弾いているだけだけど、すげぇ、口元がシド・ヴィシャスみたいだ。 カッコ良過ぎだ。

50分ぐらい経過してくると、こっちの体力が持たない(T^T)  俺もダイブして助けてもらおうか、と何回も考える。空気も足りない。  ダイバーが飛んできても、ヤツラの身体を支える力がでない、辛い・・・。 周りもそんな感じだ。ジャンプしてるヤツもほとんどいない。 気力が萎えかかってきているところに、誰かのエルボーが肋骨に入る、  ううっ、すげぇ痛い!顔上げらんない。こりゃヒビ入ってるは・・・。 もうダメかぁ〜と思っていると、とりあえず終了。  マーシーはいつもの「じゃぁね〜バイバイ(^.^)/~~~」だ。

アンコールのコールはみんなに任し、下向いて休んでしまう。  肩で息してるよ、俺。とりあえず『GO HI-LOWS GO!』の手拍子だけはやる。

2曲だけでアンコールも終了。ふぅ〜、とりあえず死なないで良かった。 客電かつく。なんか‘ほっ’とする自分を発見する。

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ライブ後

整理券に並んでいた時の高校生が、「ハイロウズ、最高!」と同世代の女の娘に声をかけていた。女の娘も「最高!」っと返してる。良かったね(^.^)

ソウルフレンドの2人に出会う。あゆみさんは最初から、しんごさんは途中から後の方に回ったそうだ。こっちの方が良く見えたよ、自分のペースで踊れるし・・・。 なんて言われた。ちょっと悲しい。

速効でツアーTシャツに着替える。ロバジョンTシャツは絞れば汗がドド−っと流れるだろう。 ここで、なんと腕時計がなくなってるのに気づく。 ベルト切れかかってたからなぁ〜、SWATCHのヨーコ・オノモデルだったのにぃ。(T^T)

その後は、新潟在住の清志郎関係の友人達と飲む。  わざわざ遠くから駆けつける自分のために集まってくれた。いい人達だなぁ。(T^T)  感謝しつつ飲む。  くぅ〜、ウーロン茶がこんなにうまく感じるとは・・・幸せだな。  かけつけ3杯じゃ!  ハイロウズ組3人は、おそろいのTシャツだ。リストバンドまでしてる。  笑われるが、いいんだも〜ん。  自分は次の日出張があるんで、10時過ぎに退散。  あまり飲み過ぎないでねぇ〜、ありがとさんでした。

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最後に

ハイロウズは相変わらずの水準を保ち、すごくいいLIVEであったと思う。 ただ、Katsさんのページで再三話題になっている『盛りあがり』について考えさせられたLIVEであった。  自分としては、とりあえずハイロウズに対しては、何も不満はない。  あれだけのLIVEを見せてくれてありがとう、と言いたい。  ただ、自分が考える事は、観客の事だ。

例えば、最前列にいるのにもかかわらず、首が折れそうな角度になっている女の子は、本当に楽しめたのか?

そして、肋骨にヒビが入り、大事な時計までなくし、ヘロヘロに疲れながらも次の日出張に行った俺は、幸せだったのか?

結論から言おう。

幸せに決まってんじゃん。

ロックのLIVEは、祭りのようなものだ。 そのために準備をし、日程を調整し、体調を整え、覚悟を決めていくのだ。  それで、たとえ辛い事があっても、自分でなんとかできる範囲だ。  自分が楽しめればそれでいい。  ハレ(祭り)があるから、ケ(日常)がある。  それでいいじゃないか。

そして自分は、前の発言を撤回しなければならない。

「ハイロウズを聞いてファンになった人は、確実にいる」

例の高校生2人組がそうだ。

会場で楽しんでいた若い連中だってそうだ。

最前列にいた中では、一番年寄りなのは自分じゃないか。

なに馬鹿な事言ってたんだろう。

常々ヒロトがインタビューで言っていた。

「若い子騙すのが、ロックだと思ってますから」

その通りだ。 自分だって、若い時に騙されたわけじゃないか。

自分は自分のペースで、ハイロウズに付き合っていく。  若いファンは彼らのペースで付き合っていく。

それでいいのだ!  お楽しみはまだ、これからじゃないか。

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Last updated: 6/ 20/ 99