Kiyoshiro Imawano Respect 見せ場が多くって

日本武道館 - 3/3/00

reported by れいく)



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武道館に行くぞ!


当日は、出張先となっていた新大阪駅前のビジネスホテルで起きる。ううっ、具合ワル〜。
前日、大阪在住の友人を呼び出して、高槻で飲み過ぎてしまった。
千の天使がバスケットボールをする中、打合せにむかう。
一通り話をしているが、この時点で心は武道館に飛んでいた。
そうなんだ、今日は清志郎ファン最大のお祭りだ。デビュー30周年を祝う3月3日のイベント。(略してY3K)
いろんなゲストが清志郎の歌を歌うらしい。
詳しい事前情報はあまり入れないようにしていたのだ。

関電ビルで飯食ってから(おごり、(^^)v)のぞみに乗って東京へ。
少し時間があるので、秋葉原へ向かう。おいおい、プレステ2の徹夜組の中になんでこんなに小学生が多いんだよ〜、と驚く。
さくっと買い物を済まし、いざ武道館へ。

九段下の降り口で、にぃGATTA!のソウル・フレンド、しんごさんと待ち合わせ。
チケットをもらう。んにゃ、2階席?
三宅伸治のファンクラブ先行だったはずなのに〜(T^T)
ちょっと落胆しつつも、話をするに連れ、RCのML関係の友人達が徐々に集まり出し、再会を祝っている間に、立ち直る。そんな中、sanaeさん合流。
これまたML関係の友人達がやっている、「ボ・ガンボスCD再発署名」に協力してもらったりして、武道館に向かう。



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さぁ、お祭りだ!


Y3K記念品と交換するテントが無茶混んでいて、入るのに時間がかかってしまった。
席を探してると、なんと前座の泉谷しげるが歌いはじめてしまった。
おいおい、いきなり「雨上がり〜」かよぉ〜(ーー;)。
本ステージは、白幕で囲まれていて、中は見えない。
その前にある小さいステージ上で、アコギ1本で歌う泉谷。
ギターの弦が切れても弾きづづける姿は、カッコよすぎ。ちょっと惚れなおした。
「なんで俺が清志郎を祝わなくっちゃいけねぇんだ!」っていう相変わらずの泉谷節もうれしい。

1曲だけですぐに泉谷が引っ込むと、ステージの白幕をスクリーンとして、いろんな人が入れ替わりで出てきて、「リスペクト!清志郎」という映像が流れる。
清志郎と懇意にしている人ばかりで、有名人多し。それで会場も盛り上がる。
渋谷陽一、日高バカ大将もいたぞ。

バーン!と音とともに幕が落ち、「よぉ〜こそ」が始まる。
最初に出てきたのは、3人のボーカル。この時点では顔が確認できたのは、 及川ミッチ−だけ。あとは、誰が歌っているのかわからなかった。
「よぉ〜こそ」は、RCサクセション時代にLIVEの1曲目に必ずやっていた曲で、軽快なロックン・ロール(爆)にのせて、メンバー紹介するためのものだ。 
まずは、つかみはOKといったところか。


んで、バックバンドの紹介が一通り終わると、清志郎の衣装を来たやつが出てきた!
おお、いきなりボスの登場か!と思いきや、コスプレしたワタナベイベーであった。
まぁ、お約束といったところか。前にもニセ清志郎になったの見た事あるし。  

そして、ベイベーが歌う、「宝くじは買わない」。
最初にホフ・ディランを聞いた時に、「ボーカル、清志郎に似てんなぁ〜」と思ったものだが、やっぱり声も顔も似てるよ。

それから、坂崎幸之助。「自分が高校時代に出た、1stアルバムの1曲目をやります」 というMCとともに、「2時間35分」。
竹中直人は意外な人選であったが、彼は昔、古井戸(チャボがやっていた)の コピーバンドをやっていたそうだ。スカパラも相変わらずカッコいい。

Y3Kでは、演奏が終わるとその時に歌っていた人が、次の人を紹介するというスタイルがとられていた。
それで、「危ない2人」の演奏が終わると、竹中直人が、「ここでスペシャル・ゲストを紹介します。スティーブ・クロッパーさんです!」と紹介した時に、自分を疑った。
なにぃ〜スティーブ・クロッパー?
白人最高のR&Bギタリスト。ブッカー・T&the MG’S として、清志郎とともに 『メンフィス』というイカしたアルバムを作った経緯があったのだが、 そのクロッパーを生で見れるとは!
それも「Dog Of The Bay」!
歌声もさることながら、やはりギター・トーンが違う。まさしく「クロッパー節」とはこの事であろうか。
本日最初の至福の時間であった。

  余韻に浸っていると、雰囲気はガラッと変わって、矢野顕子「海辺のワインディングロード」。
原曲とは全く違うジャジーな感じで、もうオリジナルって言っていいぐらいアッコ・ワールドが広がっていた。ラメ入りのドレスがまぶしい。

んで、ロリータ18号「僕の好きな先生」。さすがレディース・メロコアバンドの雄。
いかにもなトーンに自然と身体も揺れる。ボーカルの声もかわいいぞ。
自分はどうも、女性ボーカルならアニメ声のほうが好きみたいだ。

  そして、斉藤和義。前ステージでの弾き語りなんだけど、ロバジョンばりのリフを叩きつけてくる。彼の音楽に触れたのは初めてだったが、骨っぽい感じを受けた。
これまた好印象♪

寺岡呼人が歌う「トランジスタ・ラジオ」は今一だったが(^_^;)、ゆずが登場して、知る人ぞ知る名曲「金もうけのために生まれてきたわけじゃないぜ」を歌う。
これも彼らの雰囲気にピッタリ。おそろいの「I (ハァト) 清志郎」のT シャツもカッコイイ。
彼らの楽曲には初期RCの雰囲気をすごく感じていたのだが、清志郎を本当にリスペクトしていたんだね。なんとなくわかったよ。

それから、元付き人で清志郎&LSRのギタリストでもある三宅伸治が登場。 清志郎への愛情たっぷりのMCに少し涙ぐむ。
「誰も知らないかもしれないけど、自分にとっては大切な曲です」と言ってから、「君だけにわかる言葉」へ。今日の出演者の中で一番張りのある声で、 ジーンとしてしまった。
ここで、隣りのお姉さんに声をかけられる。
そうだった、ここは三宅ファンクラブ席だったのだ。
三宅は聞いてはいるのだが、あまり聞きこんではいなかったので、ちょっとアセってしまった。(それでも、LIVE終了後、しっかり名刺を渡してしまったのでした・・・)

んで、HIGH−LOWS! 登場してくる時に去り際の三宅とガシッと抱き合うマーシー。
ヒロトが出てきて、スタンドマイクをつかみジャンプする。
さて、なにが来るかな〜と思っていたら「テクノクイーン」!
ガーン、この選曲にはやられた。「素敵な遠藤さん」だと思っていたのに。
清志郎得意のダブル・ミーニングで、すごくHな歌なんだけれど、それを服を1枚づつ脱ぎながら歌うヒロト。
これを歌えんのは、確かにヒロトしかいねぇわな。当然素っ裸になる(^_^;)
思わず「デカイっ!」と叫んでしまった。
アレンジもイカしていて、カトちゃんの「あんたもすきねぇ〜」の曲のギター・フレーズがポンポン出てくる。マーシーすげぇぜ。

BAHOとは、石井長生とcharのユニットなんだけど、charが体調を崩してしまい、ソロとなってしまった。ちょっと残念。
 
ゴズペラーズ「スローバラード」。
RC名曲中の名曲。素敵なコーラスを聞かせてくれた。
どうしてもY3K参加したくて、直前にデモ・テープを送ったら採用された、とMC。
笑っちゃったけど、本人達もこの曲をやらせてもらえるなんて・・・と喜んでいたみたい。

そして、奥田民生登場!金髪にニット帽をかぶっている。
「つ・き・あ・い・た・い」。
特にアレンジを変えた訳でもないのに、これも民生節だなぁ。
結構気合入ってる感じ。声もいい。

そして、及川ミッチ−登場!それも「いけないルージュマジック」だぁ。
あまりにも似合いすぎるミッチー。切れのあるアクション(^_^;)で会場中に黄色い声援(苦笑)が満ち溢れる。自分も楽しかった。
「僕なんかが名前を呼ばせてもらうのは恐れ多い」みたいなことを言って、 ポンタさんにマイクを渡したミッチ−。奥ゆかしさもまた魅力。

そして、ついにチャボの登場!自分にとっても初チャボだぁ〜。
この日をどれだけ待ち望んだ事か。
じっくり「いい事ばかりはありゃしない」を弾き語りで歌う。
あの独特なリズム感は到底マネできねぇなぁ〜なんて思う。

そして、チャボが清志郎を紹介する。
「おい、清志郎〜、俺達50だってよ〜、信じられるか〜」と絶叫する。
またまた感涙・・・。

ついにRuffy Tuffyとして清志郎登場!いつものメンバーに加え SAXに武田真治がいるぞ。
そして、チャボと「君が僕を知ってる」を熱演。
最初にこの曲を聞いた時はラブソングだと思っていたんだけれど、この2人が歌うと、友情をテーマにした曲の様な気がする。
「STAND BY ME」みたいに。

で、これからRuffy Tuffyだけのパート。
なんだが、なんだかピンとこない。
清志郎の新しいバンドなんだが、今一のり切れない。
フジロック99のステージでも見たんだか、それよりも違和感を感じてしまった。
やはり過去の名曲の後では、現役として走り続けてきた清志郎としても、辛いのであろうか。
「君が代」も寒々してしまった。やらなきゃいいのに。
LSRで出た方が良かったのではないかなぁ〜、なんて思う。
クロッパーが出てきて、武田真治と絡む。
この絵もすごいんだが、結構サックスうまいんだ、武田真治。
ちょっと見なおした。
 「Sweet Lovin’」で、とりあえず終了。


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アンコール!アンコール!


まず、脇の電光掲示板に「井上陽水」と出た。
ウォー、という声援とともに陽水登場。自分も初めてだ。
例の声と、例のトーンで、「えー、なかなか信じられる事のない世の中で、今日みたいにみんなが集まる事の中に、信じられる事の糸口があるんじゃないでしょうか?」なんて事を言う。クショー、やられた。
そして、清志郎を呼んで、『氷の世界』で共作した、「帰れない2人」と歌う。いい曲だよなぁ〜としみじみ。

そして、ほとんど全員が出てきて「雨上がりの夜空に」。
お決まりといえばそれまでなんだが、やっぱりいいなぁ。
なんたって、ロリータ18号の真横にスティーブ・クロッパーがいるぞ!
クロッパーもニコニコしてる。こんな絵二度と見れねぇだろうなぁ〜。
陽水は一歩下がっているが、歌ってるみたいだ。これもすごい。
ハイロウズが出てこなかったのが残念か。

で、終了かと思いきや、まだ客電がつかない。
おお、まだやるか!

この時点で、すでに3時間を遥かに越えていた。体力が・・・。
運動不足だからなぁ〜。
それにスーツに革靴だし。
それでも、立ちっぱなしで拍手を続ける。

そして、チャボとともに清志郎登場。
「夜の散歩をしないかね」だ。
これだ、これが聞きたかったんた。
チャボのアルペジオに清志郎の繊細な声。
「GLAD ALL OVER」を初めて聞いた時から、夢見ていた光景が目の前にある。
自分は、RCは別に再結成しなくてもいいのだけれども、たまにLIVEとかで見せて欲しい。
そう、思っている。

そして、オーラスに清志郎だけ残る。
ステージに独りきりだ。
ピンスポが、清志郎を浮き上がらせる。

独りきりだ。

そして、「ドカドカうるさいR&Rバンド」を弾き語りでやる。
LIVEの時に一発目にやる事が多く、常にバンドスタイルでやっていたこの曲を、今日は、独りでやる。
 
それも最後に。

自分のデビュー30年記念イヴェントの最後に。

独りっきりで。

フォーク界のアイドルだった時代。
ホサれて福生に引きこもり、『氷の世界』の印税だけで暮らしていた不遇時代。
RCサクセションとして、日本の最高のR&Rバンドだった絶頂期。
ソロになったり、新バンド組んで挫折したり、アルバム発売禁止に2回もなった。
最新アルバムはインディースで発売している。

常に、トップランナーとして走り続けてきた。
独りで闘いながら。
 
日本のソウル・マン、ロックン・ローラーでこんなヤツいるか?
 
自分がその問いに答えなくてもいい。

結果として、こんなイヴェントが本人以外から企画され、大勢のミュージシャンがこの日のために集まってくれた事実。

それでいいんだ。

それが、清志郎の財産だ。


最後に「ゆずの結成10周年記念でお会いしましょう!」と言ってくくったのも清志郎らしい。

オープニングで登場できなかったが、自分も言わせてもらおう。

RESPECT!清志郎!



- SET LIST - (多少違うかも・・・許して)

前座 雨上がりの夜空に/泉谷しげる

● RESPECT TIME

(1) よぉ〜こそ/リスペクト・オールスターズ
(vo 奥田民生、斉藤和義、及川光晴、ワタナベイベー)
(2) 宝くじは買わない/ワタナベイベー
(3) 2時間35分/坂崎幸之助
(4) 9月になったのに〜危ない二人/竹中直人withスカパラホーンズ
(5) (Sittin' On)Dog Of The Bay/Steve Cropper
(6) 海辺のワインディングロード/矢野顕子
(7) 僕の好きな先生/ロリータ18号
(8) シュー/斉藤和義
(9) トランジスタ・ラジオ/寺岡呼人with藤井兄弟、エマーソン木村
(10) 金もうけのために生まれてきたんじゃないぜ
    /ゆずwith寺岡呼人、藤井兄弟、エマーソン木村
(11) 君だけにわかる言葉/三宅伸治
(12) テクノクイーン/THE HIGH−LOWS
(13) 世間知らず/BAHO(石田長生only)
(14) スローバラード/ゴスペラーズ
(15) つ・き・あ・い・た・い/奥田民生
(16) いけないルージュマジック/及川光晴
(17) いい事ばかりはありゃしない/仲井戸麗市


●Ruffy Tuffy TIME

(18) 君が僕を知ってる/忌野清志郎&仲井戸麗市
(19) 心の解放区/Ruffy Tuffy 
(忌野清志郎、藤井裕、上原由、ジョニー・フィンガーズ、武田真治)
(20) グレイトフル・モンスター(新曲)/Ruffy Tuffy
(21) 君が代/Ruffy Tuffy
(22) Time is tight〜Change Gonna Come/Ruffy Tuffy with Steve Cropper
(23) 高齢化社会/Ruffy Tuffy with Steve Cropper
(24) Sweet Lovin’/Ruffy Tuffy

●アンコール1

(25) 帰れない二人/井上陽水&忌野清志郎
(26) 雨上がりの夜空に/ALL STARS!!!(ほぼ全員)

●アンコール2

(27) 夜の散歩をしないかね/忌野清志郎&仲井戸麗市
(28) ドカドカうるさいR&Rバンド/忌野清志郎



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Last updated: 3/ 12/ 00