■ 東京ドーム - 12/14/92
滅多にないことだが友人の付き合いである。なおかつ最後列から数えて何列という、なかなかドーム全体がよく見える席である。米粒大の見えるステージではMichael Jacksonが踊って歌っている、のが大きなスクリーンを通して確認できる。ニューアルバム「Dangerous」を引っさげての東京ドーム公演。業界、メディアをすべて巻き込んで大騒ぎとなったMichael Jacksonのジャパン・ツアーであった。
まずMichaelらしき人がステージの下から飛び出てきた。Michaelのようだが出てきてから全く動こうとしない。するとステージ脇からモップを持ったスタッフがステージ上を掃除し始めた。ステージ上に飛び出てきたMichaelはほんの少しだけからだを動かす。「ニセモノだあ、ありゃあ」という声が飛び交う中で、一曲目の「Jam」がスタート。人形のように動かなかったMichaelが突然軽やかなステップを踏み始める。するとやっとのことで客席から歓声が上がった。「やっぱりMichaelだったんだあ」という驚きの声がほとんどを占めたのは言うまでもない。
音はいい。と言うかとてつもなくいい。とても東京ドームとは思えない。まるでレコードででも聴いているかのようである。まあその分だけ音量も控えぎみなのだけれども(何せ後ろの赤ん坊の泣き声がうるさかったぐらいだもんな)、それでもこのクリアーな音質には正直仰天してしまった。
新旧取り混ぜての曲構成だが、やっぱり良かったのは私が洋楽を聞き始めた頃に大ヒットしていた「Thriller」と「Beat It」の2曲。今回のショーの流れの中ではわりとさらっと歌われていたが、一番自分にしっくりくるナンバーであった。
もちろんMichael得意のブレイクダンスありの、大スペクタルありの、後に物議をかもちだした子供達をステージに集めての「Heal the World」ありので、視覚的にはほぼ満足いく内容。何せただ券だったもので何も文句は言えまい。
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Send comments to: Katsuhiro Ishizaki Last updated: 12/31/97
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