Reading Festival Katsのフェスガイド

Richfield Avenue, Reading, England - 8/25-27/00


香港の空港にて イギリス・ロンドン郊外で毎年8月最終週に開催されているレディング・フェスティバルに行ってきました。ここではそのフェスティバルについての概要をつらつら書き連ねてみました。レディングに興味のある人もない人も、行ったことがある人もない人も、この「都市型フェス」と呼ばれているイギリスのフェスティバルについて思いを巡らせてみてください。

会場概要 地図を描いてみました


使用法

会場内の見取り図なんですけど、地図中の文字、矩形(四角形)などをクリックしてみてください。(ブラウザはIE4.0以上、NN3.0以上が必要で、JavaScriptの設定がONになっている必要があります。)




フェス概要 メモってみました

MEMO

チケット

1日券£33。3日間通し券£80。自分が行った時は£1=\170ぐらいだったので、3日間通し券でも日本円で約\13,000ぐらいか。今年のレディングは過去最高のスピードでチケットが売れたそうで、3日通し券と最終日の1日券は、開催1ヶ月前にはすでにソールドアウトになっていた。

自分の場合、チケットマスターオンラインで予約。クレジットカードで簡単予約が可能。予約完了後、大体2〜4週間ぐらいで手元に到着する模様。 会場の敷地内に当日券売り場がある。


アクセス(電車で)

London PaddingtonからReading行きの電車にて行きは直行30分、帰りはおよそ10の駅を経由して約1時間。チケット代は£10。結構高いので往復するとその費用だけでもバカにならない。

Readingに行く場合、電光表示の「Calling at Reading」という表示のあるホームに行き、電車に乗る。行きは座れるケースが多いが、帰りはラストのアーティストまで見てしまうとなかなか混雑する。よって自分は初日のオアシスを除き、2日目のパルプ、そして3日目のステレオフォニックスは途中まで観て駅に向かった。

Reading駅を右に出て(正面のReading市内商店街に入っていってしまうと周り道になる。)そのまま突き当たりを右に曲がっていくと群集が見えてくるので彼らについて行けば20〜30分程度で会場へ。都市型の割には会場までの道のりが案外遠い。

まあでも日本のライヴとかフェスとかと雰囲気はあんまり変わらないかも。


会場周辺にて

途中で「Anyone needs spared tickets?」などという言葉でフェスのチケットを売ろうとするダフ屋が多数。「ないならあるよ〜。」みたいなもんか。中にはバックステージパスを商売にしているダフ屋もあり。 アーティストTシャツ、レディングTシャツなどの、非オフィシャルグッズを売る業者もかなりあり)(Tシャツ=£5〜)。会場内で売られているオフィシャル品(Tシャツ=£12〜)の半額以下で、そこいら辺でなかなかお目にかかれないものもあり。でもこれが合法的なことなのかはよく分からないので注意が必要かも。

会場周辺まで来ると、場内から音は聴こえるのだが、中々会場入りできないのでちょっとヤキモキしてくる。ちょうど会場の外周を約半周ちょっとしてやっと入口に辿り着く感じ。 MAPには書いていないが、その会場図の周りにもかなりの露店が立ち並び、様々な食品、グッズ等を販売している。さらに、巨大クレーンを使ったバンジージャンプまである。そしてそれらを取り巻くようにして並ぶテント、テント、テント・・・・・・。苗場のテントサイトよりも確実に密集しているはず。テントサイト代は、チケット代に含まれている。


入場ゲートにて

入場の際にひとつ気をつけなくてはならないことは、会場入りする前にチケットをリストバンドと交換しなければならないこと。(・・・これはサマーソニックと似ている。) よって直接会場入り口に向かってもダメ。途中のリストバンド交換所に向かい、チケットを見せ、リストバンドを腕に巻きつけてもらう。しかし初日の場合、特に開場直後にはこのリストバンド交換所が大変混雑していて、まともに並ぶとリストバンドをもらうまで約30分以上かかってしまったので注意。

2日目以降は入場口よりもかなり手前でまずリストバンドチェック。自分の場合、2日目にかなり並ばされてこれがきつかった。そんな状況でイギリス人が叫ぶ言葉がピストルズのアルバムタイトルの一部にもなっている「BOLLOCKS」。いかにもイギリスっぽい言葉だが、「ぼーーろーーーっくす!!!」と叫ぶとそれに呼応して他の人達も叫び始める。すると列がちょっと進む。不思議。

会場の入口をくぐる際に手荷物チェック。タバコの一本一本までチェックされる時があればそうではない時も。ビン、カン類、薬物はもちろん、レコーディング機器の持ち込みも禁止。でもカメラはオッケーで、アーティストを接写しても特に問題なさそう。でも怒られても責任は持てないが、この辺はフジロックに似ていてかなり自由。会場内で使い捨てカメラ(Disposable Camera)も販売していて、もちろん日本に帰ってから現像できるので安心だ。

ちなみにメインステージでのライヴ開始時間は午後の12:00終了は各日とも23:30。夜中に映画の上映などもある。


会場内

フジロックに行ったことがある人、海外のフェスの経験がある人ならば広さは感じないはず。 芝生と土とが半々ぐらいの割合で地表を覆っており、まあレジャーシートなんてものは持ってきている人はいないな。 というかほとんどの人が手ぶらで会場のゲートをくぐる。 だって会場内でなんでも買えるから。 ドリンク(水・ソフトドリンク=£1.50、ビール=£2.60〜。)、ご飯(フィッシュ&チップス、ハンバーガー、中華、タイ料理など結構バラエティ豊かで平均£4ぐらい。)はもちろんのこと、洋服、パンツ、レインコート、毛布、テントから電池、フィルムに至るまで数多い露店にて販売が行われている。しかしライヴのステージ前にまでズカズカ入ってきて物を売っている姿にはかなり辟易した。ちなみにソフトドリンク類はほとんど冷えていない

フジロックみたいにのんびりまったりする空間は少なく、休むなら芝生の上にゴロリ、といった感じか。 そしてそんな風にしてのんびりライヴ観戦、とはいかないのがここレディング。

一見フラットに見える会場だが、実は微妙に、ほんとに微妙に起伏があって、ちょっと低いところに入ると、背が高いとはいえない自分などはステージが全然見えなくなるといったことも。 だから場所選びは結構重要

入場者数? 初日の終わりにちらっと「6万4千人」と聞いた。でもこの数字は定かではないけど。


ステージ進行

完全にシステマティックなステージプログラムが組まれ、各アーティストはその時間内にきっちりライヴを終える。その後20〜30分ぐらいのセットチェンジを経てまたライヴ。というわけでとにかく休む暇がないぐらいの目まぐるしいペースでライヴが4つのステージで繰り広げられていく。なおかつそのライヴ時間もトリを除いてかなり短く設定されており、トリ2つ前のフー・ファイターズで1時間、それよりさらに前のリンプ・ビズキットで45分。サマーソニックがレディングをモデルにしているのもうなずけるステージ進行だ。とにかく元気で体力がないとこれだけのライヴを観まくるのは難しい。

プログラムは別途販売されており、首かけ用のステージ進行表とレディングのプログラムとは合わせて£6で販売されているが、プログラム販売専用のブースは自分が見た限りは存在せず、会場内外で売り子から直接購入する必要があった。 でもこのステージ進行の表がないと様々なライヴをチェックするのはほぼ不可能!


ゴミ

圧倒的にゴミ箱が少ない。あって一杯になっても処理されない。だから捨てるところがない。いや、あったとしてもゴミ箱に捨てるやつは果たしているのだろうか、ってぐらい何に気を留めるでもなくあっちにポイ、こっちにポイ。 いや、俺だってねえ、そこいらに捨てたくはなかったけどね、捨てる、というか空のペットボトルとかタバコの吸殻とか、そこいらに置かざるを得なかったんだよ。(アメリカも似たような感じだったけれど。)

宙を舞うペットボトルの数も、フジロック、サマーソニックの比ではなく、JBがここにいたら速攻でステージを降りちゃっただろうなってぐらい、マナーという言葉はここに存在しない。 ただの文化の違い? それがロック? いや、違うと思うなあ。


トイレ

意外にきれい。これだけ人がいるにも関わらず、男子トイレに関しては混雑がまったくなし。でも会場外のテントサイトの人達が利用していたトイレは結構汚かったなあ。


気候

いかにもロンドン近郊らしいそんな空模様が続いた。晴天あり、曇りあり、雨あり、風ありと、1日のうちで天候がコロコロと変化する。 日本でいうと9月後半ぐらいの気温なので、長袖のシャツは必携で、短パン姿も夜はきついかなあ。テント生活ならさらなる防寒具が必要だと思う。


Tシャツ

いやあ、みんなが着ているTシャツを見ているだけで楽しめた。出場アーティストのTシャツのみならず、ほんとありとあらゆるアーティストのロゴ入りTシャツを発見。ビートルズ、ストーンズから、パーフェクト・サークル、ガンズ&ローゼズ、スマッシング・パンプキンズ、パール・ジャムまでほんとに多種多様。自分の知らないアーティスト名を記したTシャツもあっただろうから、会場内のほとんどの人達が何らかのアーティストTシャツを着ていたのではなかろうか? 俺もエリッククラプトン&ジョージハリスンTシャツを着ていけば良かった・・・。

でもそれにも増して目立っていたのが日本語及び日本のアニメキャラ入りTシャツ。しかもその日本語も意味を成していないのがほとんど。(ちなみにロンドンではキックボードも流行中。携帯電話は若者の必須アイテムになりつつあり。)


日本人

多い、というか、少ない、というか。自分もそんな中の1人というか。在住の人もかなり多いんだろうな。 でも自分みたいにロンドン−レディング間を電車で往復していた日本人は多かったらしく、電車の中ではそれらしき人達をたくさん見たけど。


ビール会社

レディングとほぼ同じメンツで、Leeds Festivalというのが同時開催されており、レディングで金曜に出たメンツはリーズの月曜に、レディングで土曜に出たメンツはリーズの日曜に、という風に、これはまさにサマーソニック方式のフェスティバルになっている。

レディングフェスティバルは正確には「The Carling Weekend - Reading Festival」と記述される。この「Carling」とはビール会社の名前で、結局のところレディングはこのCarlingという会社がメインスポンサーになった、いわゆる冠付きのイベントなわけで、つまりこれは「サンヨーオールスターゲーム」とか「トヨタカップ」とかと同じ類のもんなんだろうと思う。


まとめ

日本でロックフェスを経験している人なら特に驚くに値することはないかもしれないが、ステージとは離れた違った意味での驚きはちょっとあるかも、ってな感じのレディングフェスティバル。 これを読んで行きたくなった人は行ったほうがいいし、行きたくなくなった人は行かない方がいいでしょう。


ただしこれらは筆者Katsこと石崎勝広が、2000年のレディングフェスティバルにて見たことを記述したものなので、見間違い等による誤情報や、その後に変更された部分があるかもしれませんので、特にこれからレディングフェスティバルに行かれる方はご注意ください。
リストバンド4本


ここまでご覧下さった方へ

たった6時間で周ったKatsのロンドン写真集



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Last updated: 9/ 9/ 00