グループワーク・トレーニングという名称についての考察

 

一般的に○○トレーニングという名称を使う場合は、大きくわけて4つのタイプがある。

第1番目は、内容がトレーニングの名称になる場合で、例えば『ボイストレーニング』の名称は、ボイス(声)のトレーニングの意味で、『○○のトレーニングを○○トレーニング』というタイプである。

第2番目は、その対象がトレーニングの名称になる場合で、例えば『スポーツトレーニング』の名称は、スポーツをするひとのためのトレーニングの意味で、『○○をする人のためのトレーニングを○○トレーニング』というタイプである。

第3番目は、その方法・手段がトレーニングの名称になる場合で、例えば『ウエイトトレーニング』の名称は、ウエイト(おもり)を使っておこなうトレーニングの意味で、『○○で行うトレーニングを○○トレーニング』というタイプである。

そして第4番目は、その目的がトレーニングの名称になる場合で、例えば『リーダーシップトレーニング』の名称は、リーダーシップを養成することを目的としたトレーニングの意味で、『○○を目的に行うトレーニングを○○トレーニング』というタイプである。

つまり、一般に○○トレーニングといった場合、@内容からトレーニングの名称が決まる場合、A対象からトレーニングの名称が決まる場合、B方法・手段からトレーニングの名称が決まる場合、C目的からトレーニングの名称が決まる場合の4つがあるということである。

タ イ プ
説 明
事  例
内 容 型
〜の
ボイストレーニング・トイレトレーニング・英会話トレーニング・パソコントレーニング
対 象 型
〜をする人のための
スポーツトレーニング・サッカートレーニング・管理職トレーニング・ビジネストレーニング
方 法 型
〜で行う
ウエイトトレーニング・マシントレーニング・水中トレーニング・高地トレーニング
目 的 型
〜を目的に行う
リーダーシップトレーニング・持久力トレーニング・筋力トレーニング・視力回復トレーニング

この考え方をグループワーク・トレーニングにあてはめて、解釈をおこなうと下記のようになる。

タ イ プ
説 明
解   釈
内 容 型
〜の
グループワーク(活動)のトレーニング
対 象 型
〜をする人のための
グループワークをする人のためのトレーニング
方 法 型
〜で行う
グループワーク(活動)という方法で行うトレーニング
目 的 型
〜を目的に行う
効果的なグループワークができるようになることを目的に行うトレーニング

 上記の中のどれが本当のグループワーク・トレーニングの意味なのかは、多少議論を生むのが現状である。しかしGWTネットワークとしては、故坂野先生の「グループワークトレーニングの目的はパティシペーターシップの養成である」という考えを基本として考えると、パティシペーターシップとは「自分、メンバー、グループの状況に気づき、グループの一員として、適切で効果的な行動をとること」であるので、上記の中での目的型、つまり「効果的なグループワークができるようになることを目的に行うトレーニング」という解釈をとりたいと考えている。

 

(C)GWTネットワーク


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