グループワークトレーニングのスパイラル理論

 

グループワークトレーニング(以下GWT)での気づきや学びを効果的にするには、ラボラトリー・トレーニングでいう「体験学習の循環過程」を意識することが重要である。

この「体験学習の循環過程」を簡単に説明すると、

@DO(実習を体験するそのもの)→

ALook(個人による実習のふりかえり:コンテントとプロセスの2種類がある)→

BThink(グループによるふりかえり:個人のふりかえりの紹介と分析)→

CGrow(仮説化:実習での気づきを『次の実習』や『日常の生活(日常化)』にどうしらた活かせるかを考える(仮説化する))→

DDO(仮説化したことを『次の実習』や『日常の生活』で試行してみる)

というステップをふんでいく過程のことである。

GWTネットワークでは、上記の「体験学習の循環過程」という考え方をベースにして、「GWTの継続」つまり"GWTでの気づきの積み重ね"によって学習効果が向上していくのだという発想から、3次元的にその概念図を作成し、その曲線がスパイラル状に上にのびていくことから「GWTのスパイラル理論」と名付け、第10回GWT研修交流会において発表を行った。

 

【体験学習の循環過程】

 

  

 

【GWTのスパイラル理論】
第1段階【学習の段階】
GWTの実習体験からスキルやマインドを体験的に学ぶ。理論と体験の融合をする段階。

レクリエーション講習会等の一部のプログラムとして実施する場合。

★コミュニケーションスキル等(理論も含む)を学ぶ(知っている)レベル。

(例)講習会で話を聞くということはどういうことかを学ぶ。相づちをうって聞いた方が良いと知る(知っている)

 

第2段階【習得の段階】

GWTの実習体験で学んだスキルやマインドを試行錯誤する段階。自分として行動出来るようになる段階。

合宿型の中長期的な専門研修として行う場合や研究会として継続的に実施する場合。

意識をして実際にコミュニケーションスキル等が自分として効果的に発揮できるようになるレベル。

(例)ラボラトリーとしてのグループ活動で、意識して人の話を聞こうと試してみる。意識して相づちを打ち、自分としては聞いているつもり、聞けてるつもり。そして、ふりかえりの時に、実際に他のメンバーが聞いてもらっている、受容されていると感じているか?を検証する段階(トレーニング)

 

第3段階【習慣化の段階】

学んだスキルやマインドを実際の日常生活で効果的に展開する段階。客観的かつ自然に行動できるようになる段階

日常の業務の中で仲間からのフィードバックをもらいながら実践する場合。

無意識に効果的なコミュニケーションスキル等が客観的に発揮できるようになるレベル。

(例)日常の仕事などのグループ活動で、意識をして積極的に聴こうとする。時より仲間に話し聴いてもらっている気がするかを確認したりする。継続的にいろいろな場面で「実践」と「ふりかえり」をくり返すことで習慣化し、かつ、いろいろな場面で状況に応じた適切な対応ができるようになる段階。

 

(C)GWTネットワーク

 


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