生涯学習で行われるGWTのタイプについて

 

グループワークトレーニング(GWT)は、その目的、実習の形態、また、ふりかえりの方法等によって、いくつかのタイプに分類することができます。ここではGWT研究会「ふれあい友の会」が考えるひとつの分類方法を紹介します。

 

(1)「体験する」GWT

 レクリエーション指導者養成講習会やボランティア養成講習会等の講座の一部で、2時間〜4時間で行うグループワークトレーニング。ねらいとしては、「集団決定の過程で起こる様々なことに気づく」など、抽象的かつ総括的に設定し、「グループワークトレーニングという学習方法は、おもしろいな!ためになるな!」と感じてもらうことを目標とします。

 

(2)「学ぶ」GWT

 コミュニケーション入門講座やリーダーシップ講座等の一部で、1日(6時間)〜1泊2日で行うことの多いグループワークトレーニング。ねらいとしては、「リーダーシップについて学ぶ」など、明確かつ具体的に設定し、実習→ふりかえり→小講義の段階を踏んで、「実習の体験をベースに行動科学や心理学の理論を体験的(体感的)に学んだな」と感じてもらうことを目標とします。

 

(3)「気づく」GWT

 自己発見セミナーやヒューマンリレーション講座として、2泊3日〜3泊4日で行うことの多いグループワークトレーニング。ねらいとしては、「自分自身に気づく」「グループプロセスに気づく」など抽象的に設定するが、いろいろな観点からアプローチを行う。基本的に講座全体をひとつのプログラムととらえ、特に「解氷から再結氷のプロセス」(新グループワークトレーニングP184参照)を配慮し、実習→ふりかえり→メンバーひとりひとりに対してのフィードバックという内容も含む。「アドバイザーから教わったのではなく、自分自身で気づいた。自己変容の機会となった」と感じてもらうことを目標とします。

 

(4)「身につける」GWT

 GWT研究会の学習会等として、継続的に行うグループワークトレーニング。ねらいとしては、「GWTで気づいたことを、日常生活に活かせるようにする」など、日常化に重点をおく。実習→ふりかえり→気づきのまとめ→仮説化(どうしたら気づいたことを実践できるか)→実習→ふりかえり・・・・という繰り返しをすることで、ただ単に気づくのではなく、気づきを自己変容までつなげることを目標とする。

 

※備考※

上記の説明における実施時間(規模)は、ひとつの目安として書いてあります。実際には、1日で行う「気づく」GWTもあれば、2泊3日で行う「気づく」GWTも実施可能です。