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「ゴメンねぇ。」
「いいから、寝てろって!」 「うん。」 そういって寝床に入る。どてらは布団の上に。 しかし眠るわけではない。 目をつぶっても、キッチンの音に耳をそばだてている。 −トントントン− −コトコトコト− 「もう少しか。あれ?塩どこだ?」 「あ、お塩はね、」 「だから、わざわざ起きてくるなってば!」 「でも、」 「風邪なんてな、暖かくして寝てるのが一番なんだからな。」 「はぁい」 渋々といった感じで布団をかぶる。 「で、塩はどこだ?」 「あ、今切れてるから新しいの出して。 下の棚の奥にあるから。」 横になったまま応える。 言われたように出された塩が、最後の味付けになる。 そして、卵を落として10秒。 「よし。」 おぼんに蓮華と湯飲みを一緒に載せる。 「さぁ、できたぞ。」 布団に半身を起こしたココネの前におぼんを置き、どてらを掛けてやる。 「ありがと。 いただきます。」 「ん。」 ちょうど半熟の卵をひとかけとお粥を口に運ぶ。 −はふはふ− 「うん、おいし!」 「当然だ、なにしろ...」 「?」 「ほら、食わんと冷めるぞ。」 いざ言うとなるとハズいセリフをごまかす。 もう一度”?”を浮かべたココネだったが、 初めての、そしておいしいお粥を楽しむことにしたようだ。 『たまには風邪ひくのもいいかな。』 なんて思いながら。 |
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−あとがき− この話の年代は特定しません。 舞台での今よりずっと先なのは確かです。(笑) え?相方は誰かって? それはもちろん、わたし−ドカッバキッ−いえ、これ読んでるあなたかなぁって... |
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