ゴジラとネコ
石上特派員
1900.8.25 by ISHIGAMI
1 前回は「日本のプロ野球のことを考えていると、イヤな気分になってくる」と書いてしまいましたが、最近ひとつ良い記事に出会ったことを思い出しました。
2 二週間ほど前ですが、飼い猫が死んで松井秀喜がとても悲しがっている、という記事です。その猫はたいへん長生きで、たしか没年16才ということでした。松井は小学生のときからずっとその猫を可愛がっていたということです。
3 「ゴジラとネコ」、という取り合わせにはちょっと驚きました。「ネコ派」と「イヌ派」に分けるとして、だいたい日本のプロ野球選手ほどネコ派に似つかわしくない人たちも珍しいくらいだと思っていたからです。松井がその例外だとは考えつきませんでした。彼は「(愛猫が死んで)とても悲しい。僕ほど動物と子供が好きな奴もあまりいないんじゃないか」とすら語っていました。
4 イチローの「マスコミに不親切、外野席に親切、で求道者的な姿勢」も素晴らしいが、この松井の話を読んだら、今年は是が非でもホームラン王を取って、死んだネコちゃんを喜ばせてやってくれ、などと感情的になってしまった。------しまった
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ゴジラと、ネコろぶ清原
きのう、久しぶりで東京ドームに行ったけれど、ぼくの見た試合でさよならホームランで勝ったなどというのは記憶にない。打たれたことは何度もあるのに。前回のドームは、西武との日本シリーズで、調子の悪いときの常で目がトローンとして焦点の定まらない斎藤が先発、コテンパンに打たれた試合だったものだから、こんなことならセリーグで優勝なんかしなければよかったのにと思ったくらいのものでした。一番高いところから見ていたものだから、選手たちみんなの動きがよく見えたのだけれど、おかげで見たくないものもみえてしまう。
今朝の朝日新聞には、松井が出迎えの選手に「手荒い祝福を受けた」と書いてあったけれど、手荒いと言うよりも、それはそれは情けない祝福でした。還ってきた松井の"ass
hole"を清原が指で攻撃したのでした。その清原を誰かが攻撃したのでしょうか、みんながベンチの方向に移動した後に清原がながながと腹這いになってたおれていました。数週間前の元木のヒーローインタビューではインタビュアーがこの「カンチョウ」という祝福についてお立ち台の元木に聞いていた。紳士たれと言われているという、人気では少なくとも日本を代表する選手たちが、何万という人たちの前でこんなことをしているというのはあまりに情けない。あのええかっこしいの長嶋はこれをなんと見ているのでしょうか。「シリませんでした」なんていうのだろうか。「カマわない」と思っているのだろうか。
/Tam